俺の人魚姫
」のレビュー

俺の人魚姫

雪居ゆき/ARUKU

メロドラマな人魚姫

ネタバレ
2023年2月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ 昔のドラマのヒロインといえば不憫を絵に描いたような境遇の子が多く、我慢して我慢して最後にざまぁ展開するというのが定番だった(気がする)。
この作品の受けは正しくコレ!
中学を卒業後、消しゴム工場でベルトコンベアーから流れてくる消しゴムの検品をする毎日、吃音のため話すこともままならず、友人もできず、唯一の肉親の祖父は他界で天涯孤独…って書きながら悲しくなってきた。もうこれでもかってくらい不憫なんですよ。でも心はすっごくピュアで美しい。
対する攻めは工場を所有している文具メーカーの次男のぼんぼん。受ちゃんは子供のときにいじめられているところを助けてもらってからこの次男のことをずっと想っているんだけど、この攻めクンがね~…。いまいち信用できないってか最後まであまり好きになれなかったなぁ。
ほんのり懐かしさを感じる画のタッチと昼ドラ的なストーリー展開でお話はとっても面白かったけど、最後のページのふたりを見て受けちゃんは本当に幸せになれるんだろうかと心配になっちゃいました。
ま、でも逆境に立たされれば立たされるほど光り輝くもの、それが不憫受けということで、どうしても辛くなったら柏原さんを頼っていいんだよ!って言ってあげたい。どこまでも健気で一途でいじらしい人魚姫のような受けちゃんでした。
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