このレビューはネタバレを含みます▼
って、色々な種類がある。恋愛もあれば仕事もあって、才能に対しても。感情の中で割と厄介なのが嫉妬。これは怒りや憎しみにも寂しさや痛みにも繋がるけれど、奮起や対抗心やる気にもなる。
岩崎は二階堂が慕ってくれて可愛かったが故に、自信喪失に落ちていった。人のせいにする方が楽だから。一種の防衛機制。二階堂は好きな人に近づきたくて絵を描き始めた。なんでも卒なく熟せると、出来るが故に他者の気持ちが解らないときがある。二階堂に残ったのは岩崎が好きだということ。多少強引でも、再会した岩崎を繋ぎ止めたく絵を描き始める。岩崎はコンプレックスと向き合わなくてらならなくなり、一旦距離を置いたが、二階堂の渾身の執着がまた引き寄せた。自分も二階堂も受け入れた岩崎はこれから離れることはないだろう。
アートと恋愛、相性よいなぁ。エチは理由があって最後に来てだけど、展開としてスムーズ。サラッと読めて、気持ちの動きもよくわかる作品です。
なんだかんだ、さとう峰子先生の作品はいつも手にとってるなぁ。