40までにしたい10のこと
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40までにしたい10のこと

マミタ

余裕綽々で自信満々な男の、心の内側。

2023年2月19日
「恋愛に縁遠い男が、強引イケメンに迫られる」なんて、BL読んでたら1万回は見かける設定ですが、こちらの作品はキャラクター、ストーリー、絵、きゅんシーンの見せ方などなど、総合力の高さで圧勝でした。
慶司が余裕綽々で軽〜く迫っているようで、ちゃんとこの人は前から雀が好きだったんだろうなというのが、1話目ではほんの僅かに、それからだんだん露わに見えてくるのが良かった。慶司の飄々としたところと、必死なところのバランスが絶妙。
タコパや原宿デートでしっかり仲の良さを見せてくれたり、全編たっぷり慶司のカッコよさを堪能させてくれたり、目の保養にも最高でした。1ページぶち抜きで慶司なんて……「やばい」しか語彙が無くなる……。秒で不法侵入しちゃうのも、私服の感想をズバッと言っちゃうのも大好き。
そして、そんな自信満々に生きていそうな慶司が、実はクローゼットゲイだというところにも、ぐっときました。若い……とはいえアラサー。それなりにいろんな経験があって、思うところがあって、自分を作って生きている。
雀の方もただのファンシーおじさんじゃなかった。流されやすいチョロさ半分と、表面に惑わされず本質を捉えられる聡明さ半分。可愛いだけじゃない、デキる大人の男。
だからこそ、「酷いこと言われてショック!」なんて単純な展開ではないんです。雀は慶司のことをちゃんとわかってる、わかってるからこその決断が切ない。マイノリティーゆえの生きづらさを抱えつつ、それでもなお一緒にいたいという、お互いの想いの強さに感動しました。
問題児の田中もたちが悪いけど、悪人ではない彼に少しだけ成長の可能性を残したところに、作者様の人間愛を感じました。
個人的には、着ぐるみはやりすぎと感じたけど、本筋の邪魔になるほどではなかったので許容範囲です。
すず子はよかった! すず子の沈黙からの帰還はアツかった。すず子にジャケットを掛けて隠した日と、隠さなかった日の対比も……!
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