このレビューはネタバレを含みます▼
『NANA』の大ヒットで矢沢先生の名前は知っていても『天使なんかじゃない』は知らない方もいるかもしれませんが、私は矢沢先生の作品の中で一番好きです。
小学生当時にりぼん誌上で連載当初から読んでいました。高校生になるとこういう学園生活があるのかなと憧れたのを思い出しました。
生徒会一人一人のキャラクターがとても際立っていて、今読んでも色褪せない青春の葛藤がよく描かれていると思います。
大人になった今読むと、前半は晃の博子先生に対する曖昧な態度に振り回される翠がかわいそうでモヤモヤもしましたが、後半は後輩も出てきて翠の周りにいる人たちの物語もふくめて、連載当時よりも楽しむことが出来ました。
この作品で矢沢先生の画風も途中で代わり確立されましたね。今の若い世代が読んでも、携帯がなくて公衆電話なども出てきますが、違和感はないのではと思います。
途中で吉住先生やその作品が出てきて、お二人の友情にクスッと笑える場面もありました。
りぼん作品の中でも名作の一つと呼べるのではないでしょうか。まだ読んだことのない方にもおすすめです。