ウィンター・キル
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ウィンター・キル

ジョシュ・ラニヨン/冬斗亜紀/草間さかえ

こーの時間泥棒さんめ〜(泣)

2023年3月24日
分かっていたよ…分かっていたんだよ、これを読むと「殺しのアート」シリーズと「フェア・ゲーム」シリーズを読み返したくなってしまうって…。まんまと読み返してしまったよね。確認のためのパラ再読でいいと思ってるのに、面白くてまたがっつり読んでしまったよね。

ラニヨン先生の他シリーズのキャラが本人出演や名前出演をしてくれるので、ファンには嬉しい一冊です。特にラニヨン作品におけるスーパースター「FBIの生きる伝説」行動分析官サム・ケネディ様が登場するとこはめちゃテンション上がります。(あと性格悪い脇役ラッセル捜査官も出てきてそれもちょっと楽しい)殺しのアート2巻と同時期の事件なので、ケネディがこちらとあちらを行ったり来たりしている事に気付くと、なるほどね〜裏ではこんなことになっていたのねと楽しみが倍増します。

主役差し置いてケネディの話をしてしまいましたが、本作のメインのロブとアダムも素敵でした。アダム登場のシーンではその華やかな見た目をバービー人形の彼氏ケンに例えられてて、おやアダムは受けなの攻めなの?それでなくても海外BLはカジュアルにリバるので、できれば左右固定して読みたい派の私は前半の混乱が激しかったです(笑)

田舎街の保安官助手のロブは、FBIのアダムに比べると視野も狭く、街の住人に犯罪者がいるなどと信じたくない優しい男。ちょっとアダムと釣り合わないんじゃないかな〜なんて思ってしまいましたが、この2人がバディを組んで、衝突しながらも真相に迫っていく様子はラニヨン先生の真骨頂であります。

本作のお陰でますます他シリーズへの愛着が増すありがたい一冊なので、今後の作品に今度はアダムとロブのその後なんかをチラッと匂わせて欲しいですね。
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