コヨーテ
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コヨーテ

座裏屋蘭丸

芸術作品

ネタバレ
2023年4月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ 座裏屋蘭丸大先生の素晴らしい画力・練り込まれたストーリー・魅力的な人物設計と色鮮やかな人間関係。どれをとっても最高の作品です。
主人公のコヨーテは、あろうことか敵対組織であるガーランドの子息であるヨシュと恋に落ちてしまいます。これは運命の悪戯か否か。日々激化する抗争と、それに比例するように深まっていく2人の愛。初めてコヨーテがヨシュに告白するシーンでは、ヨシュと一緒に大感動してしまいました。メイン2人以外のキャラクターもとても魅力的で、物語の深みを作り出していると思います。ヴァラヴォルフたち(人狼)と人間であるヨシュが交流する様子に、胸があたたかくなると同時に今後の展開を思い切ない気持ちになりました。まさにBL界のロミジュリ。これから2人はどうなっていくのか、ヴァラヴォルフたちは平穏な日常を手に入れることができるのか……目が離せません。
また、とにかく蘭丸大先生の絵が上手すぎて、毎ページがまるで絵画の作品集を見ているかのようです。交わりを描いた場面も、どこか神秘的さすら感じさせる圧倒的な画力で、額縁に飾りたくなるくらいです。特に、ヨシュがコヨーテを見る表情に愛おしさが詰まっていて、先生の画力が成せる技だなと思いました。
総じて満足度が高く、全てのBL好きに自信を持っておすすめできます。2人の物語の完結まで見守るのが楽しみです。
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