このレビューはネタバレを含みます▼
短編の「ファーストバイト」(「ソフレ部下!」収録)の後日談が長編になったもの。加美は好きな相手には恋心伝えず、ご飯を作り続け結婚してしまった。ゲイであることを後ろめたく思っていて、独りでいる寂しさを受け入れようとしていたとき、突撃隣の晩ごはん宜しく、出会った味覚音痴の新人アナ和気。両者母子家庭で食に関するコンプレックスを抱えている。加美の料理だけ味がわかる和気。アクシデントで一緒に住むようになり、好きにならないよう努力する加美、無自覚で中に入ってくる和気。一旦離れる2人が自分の気持ちに気づき付き合い始める1巻。2巻はその後と和気の母子問題、ファーストバイトのアンサー回のような感じ。3大欲求の食と性。食べることの思い入れと食べさせることの思い入れ。美味しいと感じるのはなぜか。男性を好きだとなぜおかしいとなるのか。認めたくないと期待したくないと離れる加美と、同僚の田口のように攻撃したりホモフォビアとなる表現はよく表していると思う。身近な人や親に理解してもらいたい気持ちもそうだろう。作品の中で水面下に広がる無意識へのテーゼを感じる。ご都合主義かもしれないがハピエンでよかった👍