恋かもしれない
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恋かもしれない

波真田かもめ

学生×校正者•真面目な二人の真面目な恋

ネタバレ
2023年4月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ 校正者である踊場優作と建築を学ぶ大学生の弥生恭一が、竹富島の海辺で出逢います。踊場が、ファンである木地尚哉の小説の舞台を訪れたのは、3年付き合った彼氏にフラれたからでした。足を滑らせた踊場が死のうとしているのではと心配した弥生が踊場を助けたことから、踊場はつい自分の境遇を話してしまいます。その後、踊場と弥生は神保町で偶然の再会をします。気まずい踊場とは違って、弥生は嬉しそうでやたら懐いてくるのでした。校正という仕事に夢を持って就職し、大変でも生き生きと仕事をする踊場と、有名な建築家を父に持ち、自らも建築を専攻するものの父の偉大さに萎縮する弥生とが関係を深めてゆきます。ゲイとノンケ、社会人と学生、色んな壁のある二人が身体だけでなく気持ちをしっかりと繋いでゆくお話は、見た目はチャラいのにピュアで真面目な弥生、堅物リーマンそのものの踊場の口が悪くてちょいエロと、それぞれのギャップが面白いです。踊場が10年憧れ続ける木地先生が2巻の終わりに登場し、3巻では嫉妬する弥生と踊場か一緒に木地先生の家を訪れたりと、今後の展開も楽しみです。
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