BLACK BLOOD【単行本版】
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BLACK BLOOD【単行本版】

琥狗ハヤテ

心とは何か

2023年4月17日
西暦3020年。
サイボーグの軍人・イーサンと植物学者・ミハイルの物語――。

この作品…すっっっっごかった!!!

ものすごく面白い。
そして、深かった。

――心とは何か。いつ生まれ、どこに在り、どうして動くのか……がテーマ。

このテーマだからこそ、あえて顔の表情がない、機械の体を持つ男を主人公に設定したのかな…と思ったとき、続きを読まずにはいられませんでした。

最初は主人公が「The サイボーグ」っていうビジュアルで、かなり戸惑いがあったのですが、とにかくストーリーが滅茶苦茶面白い。
いつの間にか貪るように読んでいました。

ものすごく画力がある作家様。
マンガとしての表現力も本当にすごい。
最初は軍事用ロボットにしか見えなかったイーサンが、読み進むうちに恐ろしくセクシーでかっこいい男に見えてくる不思議。。
人間とサイボーグのベッドシーン、すごかったです。久しぶりにぞくぞくしました。
綺麗でした…すごかったです…。

そして読み終わったとき、自分でもびっくりしたのですが、気がついたら泣いてました。
なぜだろう…作品が訴えるメッセージに、自分の中で何かが救われたような気がしました。

とにかく読んでみてほしいです。
ものすごく面白くて、笑えて、深くて、考えさせられます。
ふと思ったのですが、手塚治虫先生がBLを描いたらこんな感じになるんじゃないかな…とちょっと思いました。

SFBLの傑作だと思う。
本当にすごい作品でした。
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