このレビューはネタバレを含みます▼
身長という肉体的ハンデを持ってしまって かなり捻くれてる、それでも圧倒的カリスマ性を放つバレエダンサーと、その天才のダンスに魅了された後輩ダンサー。
後輩は逆に、誰もが羨む肉体に恵まれているけど、まだテクニックが追い付いていない。
そんな後輩ワンコが先輩に猛アタック(バレエと恋 両方で)。
舞台が芸術学校っていうのが良い。この真っ直ぐさと未熟さは、DKじゃなきゃ説得力無いもん。
先輩の「圧倒的なダンス」は本当に美しいしポーズひとつとっても完璧な様式美、後輩の「まだ未熟なダンス」は確かにまだまだだな!って思うし、その描き分けが素晴らしい。
後輩が、単なる恋愛の好きだけじゃなくてダンサーとして先輩に心底惚れているからこそ、あんなに邪険にされても先輩を夢中に追いかけることに何の矛盾も感じなくて良い。
先輩と肩を並べるダンサーになりたいと必死になるのも、競争心ではなくて「同じ舞台に立ちたい、ずっと隣で」っていう恋心も入ってるから いじらしくてたまらない。
後輩のカラダを求めて先輩のほうから迫ってきたときも、「よっしゃよっしゃ!もっと溺れろー!絆されろー!いったれ後輩!」ってニマニマしちゃう。
結局、先輩も実は面倒見が良くて、的確にアドバイスしたり練習も付き合うし、後輩のストレートな愛情表現に赤面したり、どんどん愛すべきキャラになってくる。
後輩は先輩のおかげでめきめき上達するし、先輩のほうは後輩のおかげで 天才が故の迷いや蟠りが溶けて救われていくのも感動です。
本当に良いカップル。
「見てろよ、もっかい惚れさせてやる」と言い放って舞台に上がり圧倒的なダンスを見せ、その夜 先輩から誘って初めて最後までするっていうのが もう最高でした。
えち本番の描写は無いに等しいですが、良いです!2人のこれまでの日々を覗かせて頂けただけでありがとうです。
で、これほどのボリュームで、まだ1巻!2巻目は、先輩が普通に後輩くんを好き好きです。これがまた可愛い!
後輩の幸せそうな顔も眼福です。でもお話のテンポは少し落ち着いちゃったかな。
将来に直結するようなエピソードも出てきますが、1巻の怒涛の展開と迫力に比べちゃうと、かなりアッサリ読めちゃった感じです。
しかし2人のパドドゥは最高でした!先輩の目が、もう後輩くんにウットリしちゃってるじゃーん!ニマニマがとまりません!
今後の進路、どうなるのかな…