このレビューはネタバレを含みます▼
※かなりネタバレを含むので閲覧には充分気をつけてください。
1巻を読み終えてすぐに2〜3巻を購入しました。1巻までは読む手が止まらなくて危うく徹夜をしそうになるほどのめり込んでしまった面白さがあったのですが、2巻でレオリーノとグラヴィスが結ばれた後、3巻の中盤までちょっとだれてしまってなかなか先に進めませんでした。2巻は本文の8割ほどがメインCPの閨事だったのがつらい。レオリーノが何度も危険な目に合い(反省したと言っては危険に身を晒すことを繰り返しのでまたか感が否めない)そのたび体調のことも考えずお仕置きと称したしつこい房事が行われるのはちょっと...。いくら好きだからって心配だからといって怒りにまかせて房事を行なうのは大人げないのでは...。おい38歳、いくらファノーレンの男の執着が強いとはいえ自制はしろ。というか、他のレビューでも書かれてましたがストーリーはいいのにレオリーノにまったく魅力を感じなかったな。外見を何度も褒めちぎる表現もある程度は省いてほしかった。もう分かったよ...と言いたくなる。
3巻の終盤は怒涛の地獄展開が始まり、設定の秀逸さに唸ってしまった。なんて闇深くて悲劇的なんだ。グラヴィスもカインも己の血を厭うのは無理もなく、ヨアヒム陛下もカインもよく自死を選ばずに生きてきたと思う。この作品の裏テーマは徹底的に血統や家柄だったのだなと思わせてくれました。
ちなみに個人的にユリアンがとても不幸で憎めないと思った。当て馬にもほどがある。
ライトノベル(なろう系)と感じさせない非常に大作だったこの作品ですが、残念なのが1巻のうち3箇所、3巻では1箇所に誤字をみつけたこと。世界観が素晴らしく、読み手を引き込む力がある作品なのにそこだけは残念。WEB投稿時そのままに編集せず本(電子書籍)として仕上げしまったのでしょうか。
これから番外編と外伝(4〜5巻)を読みます。
追記)4巻に入り、つまらなすぎてまったく読み進めることができなくなったので星4つから3つに下げました。大作と思わせてくれていたのに残念です。多分もう読むことはないです。番外編・外伝(4〜5巻)は蛇足だと思いました。購入しなければ良かった...