あの子の子ども
」のレビュー

あの子の子ども

蒼井まもる

何がリアルなのか。結局ご都合主義。

ネタバレ
2023年5月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ 女子高生の妊娠をリアルに描く…みたいなキャッチコピーの作品ですが、後先考えない甘っちょろい考えしかできない主人公の、頭の悪い方のリアルが描かれています。
「産みたい」という感情だけで動いていて、出産費用もその後の子育て費用も、中卒になるリスクも何にも考えられてない主人公。すべて親に頼らないと行けないことに気付いておらず、めちゃくちゃイライラします。

あと主人公サイドの家族が気持ち悪いです。
考えが甘すぎる主人公に、選択肢を娘に委ねて寛容なフリして病んでる母親、嫌味しか言わない兄、モラハラ親父。
彼側は珍しく逃げずに責任を取ろうとする彼氏と、絶対に産むの反対の母親。こちらの母親の出産反対理由が、この作品で唯一筋が通っていました。でも主人公には全く響いてなくてイライラ…。

たまには(子供のために)中絶を選択する作品があってもいいのに、タブーなのか絶対産むよね。で結局幸せになるよね。現実はそんな甘くないのに。
結局、高校生で妊娠しちゃってもなんとかなりまーすって作品なのでもういいです。
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