このレビューはネタバレを含みます▼
舞台は福岡の大学寮。へたれゲイの天馬と、その同居人・響の物語――。
1巻読了。
この作品、すっごくよかった!!とても読みやすくて面白い。
主人公の天馬が魅力的。飾らない朴訥とした人柄。優しくて、ちょっと気が弱くて、でも芯の強さも感じる。そもそも初対面の人に、「自分ゲイですけど、同居していいですか?」ってケロッと聞ける人ってあんまいないよね…。もうそこから好き。
二人の距離が少しずつ近くなっていくところがとてもいい。
1巻107頁。完結はしていなくて、まだ続きます。
【2025/5/3追記】
3巻読了しました。
1巻を読み終わった時には、同居から始まる爽やかな恋愛ものだと思っていました。
でも全然違った。
想像以上に重く、深い。
この作品は、この物語の前日譚「かわいそうなひと」とセットです。
「かわいそうなひと」を読まないと、この物語の面白さと凄さは半減するような気がする。
「かわいそうなひと」はかなり気分の悪い物語。読むのがすごくしんどかった。
どこまで続く深い闇――。
だけど、この真っ暗な闇があるから「同居人シンドローム」3巻の凄みが増す。
分かりやすく惹かれあって、結ばれて、体を重ねる物語ではないです。
とにかく3巻まで読んでみてほしい。
BLというより、優れたヒューマンドラマ。圧倒されます