レンズ越しの恋心【電子限定描き下ろし漫画付き】
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レンズ越しの恋心【電子限定描き下ろし漫画付き】

いちい いち

10 年長過ぎて辛かった〜

ネタバレ
2023年6月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ 初読み作家さんで、フォローさせて頂いている方のレビューからたどり着きました。表題作「レンズ越しの恋心」3話+短編「嘘で触れさせて」前後編+表題作の描き下ろしで合計183 ページ。短編の方が初出は先で、表題作が短編のスピンオフのようですが、両作品はほとんど繋がりがないので、それぞれ別作品のような感じでした。表題作の方は、高校時代に友人・古淵への恋心に気付いた町田が、完全に失恋したと思って古淵と距離を置いたのに、10年振りに再会して関係を持ってしまうお話です。結局勘違いでしたが最後に会ってから10年も経っていて結婚していてもおかしくない年齢で、奥さんがいるかもしれない片思いの相手の自宅に招かれるって相当ですよね。奥さんがいるかもしれない相手と寝てしまったとか、めっちゃ焦ると思います。しかも奥さんと思っていた人と偶然会って妊娠したことを聞かされるって、どんな苦行なんだろう。町田の苦しい心境に、読んでいてこちらも胸が痛くなりました。10年の片思いは長過ぎて辛かった。報われてほんとに良かった〜とすごい感情移入できました。同録の短編は、後輩志波×先輩中山のお話。志波→中山の好意は明らかだったと思ったんですが、中山は「好きだから触りたい」じゃなくて「ゲイだから触りたい」という志波の言葉をそのまま信じてしまっていたということですよね?なんかその辺りの駆け引きがちょっと分かりにくかったかなと。悪くはなかったですが、表題作の方がとても良かったので、表題作の方をもう少し長く読みたかったです。
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