このレビューはネタバレを含みます▼
防衛官僚の柴田のお話。柴田のイキガミ春人の柴田に対する思いが純粋で一途で可愛くて切ない。ドナーはイキガミに体液や臓器を提供するけど、別に治癒力が高いわけではなくて普通の人間。失ったら失いっぱなし。一人の人間に自分の体を与え続けるなんて愛がなけりゃとても出来ない。でもイキガミはドナーを愛したら戦えない。歪な関係。柴田は最後まで管理側である事をやめられなかったから春人に気持ちを言ってあげられなかった。でも、本当は言いたかったんだろうな。前作で吉野が言ったような「どんな姿になっててもいい、お前だけでいいから帰ってきてほしい。あげられるものは全部あげるから」って。エピローグで柴田が少しは言いたいこと言えて救済されたようで良かった。読むたび毎回泣きすぎて目が腫れます。ちょっとぞんざいに扱われて不憫な滝パートは癒しです。