愛を食べて生きている 【電子限定特典付き】
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愛を食べて生きている 【電子限定特典付き】

芽玖いろは

命の価値は

ネタバレ
2023年6月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ 表紙をTwitterで見たとき、ぶっちゃけ「ヤーさん組長とヒモが性癖こじらして(私の無い)チン棒が爆発する話かな?」とか思って紙予約したんですよ。ええ、私はBLの奴隷。好きな作家さんは喩え火の中、森の中、受けのパンツの中………例え読み始めて様子がおかしくても(ヤーさんの話だと思ってたからね)最後まで絶対に読む。確固たるヤる気(?)を胸に読んだら……全くヤーさん関係ない、生命の価値の話でした………


ネタバレ要る?いや、無しで読んでほしいから大まかには言わないけど、コロナ禍での”非接触”、”リモート化”。これを切っ掛けに生まれた今作は本当に「生とは、生きているとは、必要なモノとは何か」を問いかけられていて。
序盤、「親が望んだハズの子ども」が生まれる前に亡くなってしまった事に手を合わせるカナメが、同僚のケンイチと話してる中で、「我が子」の供養に訪れた両親は8組中1組だけで、「素材選ぶだけだから、アプリゲームなんでしょう」といった話をしていたシーン。わたしこれ見て「嗚呼、じゃあ無事に誕生しても育児放棄や暴力も多いんだろうな」と思ったら、やはり「そう」という話も見えて…命の重み、生きていく重み、選び選ばれる事の重み、繋がるという重み。
他人を想って愛するって簡単のようで難しいんだなって読み終わった後、呆然としてしまった。

エロもあるので間違いなくBLなんですが、もうヒューマンドラマです。結構エロシーンあるけど話の比重がハンパないので、心して見てください。
ハッピーエンドなので安心してください。ね。
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