かもしれない、の絶妙感





まさかの再会からお話は展開しますが、じんわりじんわりと一緒にいる時間が増え、ちょっとずつ近づいていく二人の様子が絶妙にリアルでした。劇的なのは出会いと再会の偶然だけで、あとは何気ない日常が続くので、いつから好きだとかどこが好きだとかは明確には伝わってきませんが、徐々に惹かれていく好きのグラデーションがまさに「かもしれない」なんだと思いました。
またキャラも意外性がなくて、逆にそこがいいです。見た目はチャラそうなのに、最初から最後まで真面目でピュアで一途な弥生と、普段は真面目一辺倒なのに、意外にエロくて掴みどころのない面倒な大人の踊場。ゲイではない弥生の将来を考え、弥生の気持ちが明確になってきてからもあえてせフレのままでいようとすることには大人ならではの狡さを感じましたが、逆に経験値があるがゆえの臆病さにも見えました。そしてそんな態度に切なさを感じつつも、明るく側にいる弥生は優しくて懐の大きい男だと思います。普段の日常やえちの時は踊場が年上っぽく弥生は年下わんこっぽいですが、芯の部分は弥生はとても大人で踊場はわがまま三昧な子供に見えました。そんなギャップにもほんわかしました。
深く想い合うというより、じんわりと好きだなあと感じる世界観がとても心地良かったです。

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