新解さんの謎
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新解さんの謎

赤瀬川原平

笑える国語辞典

ネタバレ
2023年7月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ まさか国語辞典にこんなに笑わせられる日が来ようとは!
試し読みで大爆笑してしまったので買ってしまいました。第四版、強烈です!ただ者じゃないです笑。

新明解国語辞典、第何版かは記憶にないけれどうちにも確かにあったはず…家探ししたがやはり処分してしまったようで、ネットで探すも四版だけが品薄。しかし近所の古本屋で発見!!しかも美品で安価に購入できました。ホクホク。。

新解さんと命名し深掘った出版社営業の女性は、小説家・エッセイストの夏石鈴子氏ですね。彼女の新解さん関係の書籍は電子化されていないのが残念です。

実は本作は前半分が新明解国語辞典を面白可笑しく紹介していて、(南伸坊氏厳選の挿絵・挿し画像も笑えたw)、後ろ半分は赤瀬川氏の別のエッセイになっています。
後半は大いに時代を感じる内容で、今となっては別の意味で可笑しく、それ以上に虚しくなってしまいました。

シーモアで扱ったのは2014年ですが、出版されたのは2003年、初の書籍化が1996年、更にエッセイが「諸君!」にて連載開始されたのが1992年ってんですから、ホント時代ですね〜。

ともあれ、こんな辞書らしくない国語辞典が過去出版され、当時の中学生や高校生が字引きとしてマジメに活用していたことを想像するだに笑けてきます。

(ちなみに新明解国語辞典第四版が発行されたのは1989年です。私が入手したのは1996年の第32刷でした。)
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