違国日記
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違国日記

ヤマシタトモコ

最終回まで読んだら、是非そのまま1巻を

2023年8月16日
読み直してみてほしい。1巻が出たのがもう6年ほど前なので、話は覚えていたとしても、細かいところまで覚えていないかもしれないので、是非。あれっ、てなる人も、そうそうそうなんだよね、ってなる人もいると思うけど、是非是非。
で、違国日記。同じ言語を話して意志を通い合わせているつもりでも、1ミリのズレもなく他者の気持ちを理解する事など不可能で、でもそれを悲観しても仕方ないし、それが『言葉を尽くし心を砕く行為』を否定する理由にはならない、んだよなぁ。人のこころは色々厄介で、生きるということは楽な事ではないと思い知らされるけれど、力の抜けた日々の描写が愛おしかったり、綴られる言葉の数々にハッとさせられたりする、珠玉のお話です。珠玉って、真珠と宝石って意味で、美しくて優れたもののことなんだって。私は、糸が切れて床に散らばったネックレスの玉が、足元やら部屋の隅やらでそれぞれキラキラと光ってる、そんなイメージを抱きました。これもまた、主観。
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