こんなケーキ屋なら通いたい

住宅街で深夜にひっそりと営業する洋菓子店を舞台に巻き起こる人間模様を描いたお話。
「アンティーク」のオーナー橘と天才パティシエ小野を中心に様々な人物との関わり合いから色々な人の生き方が垣間見れるところが面白いです。女が苦手な魔性のゲイだったり、夢を打ち砕かれたボクサーだったり、幼い頃に誘拐されたトラウマ持ちだったりと過去や個性に特徴がありますが、解決出来なくても乗り越えられなくても日々を生きていくことの大切さを教えてくれます。全てが上手くいく訳では無い現実的な日常がとても良く描かれていると思いました。
お話はまだまだ続きそうなところで終わってしまうのでもっとその先が読みたかったです。同人誌では、その後のアンティークが描かれているそうなので、シーモアで読める日が来たらいいなと思います。