君がわるい恋の話
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君がわるい恋の話

大麦こあら

散りばめられたアオハル

ネタバレ
2023年9月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ ひろむが最初はわかりにくい子、なイメージだったけど実は芯が強くて周りのこと考えられる子。対して拓郎は、掴んでも指の隙間からすり抜けてしまうような飄々さ、たまに居ますよねこんな人。誰ともうまくやるけどある一定ラインからは踏み込ませないっていう。そんな拓郎もほんとは誰よりも繊細で、脆くて、ひろむのいい意味での図太さに救われだんだん惹かれていきます。作中に出てくる友達らも魅力的で、三浦やその彼女、中学の因縁の親友の存在すら読んでいくにつれて何故か好感が持ててしまう不思議。そして個人的に1番刺さったのは170ページ最後のコマのひろむよろしく、拓郎が実は…というのがヒットでした!いやもう、拓郎ののらりくらりさからはまさかと思ってたので嬉しい誤算…そして拓郎の嫉妬深さも嬉しい…。他人に深入りせず、深入りさせずだった2人の恋のスタートを見守ることができてよかった…久々に胸にジーンときた作品でした。250ページくらいあるのでなかなかのボリュームでお得だった気がする。続きがよみたいなぁ。
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