ちくわの次はキノコですか…しかもR18！

ネタバレ

2023年11月3日

このレビューはネタバレを含みます▼ 作家さんが丹精込めて描いているt○kを露わにしないために施される修正。BL作品の場合、それは攻めの愛の発露の象徴として描かれるのであって、女子勢がソレを見て自分自身が興奮するために見ているわけではないんだが…などと思う一方、その修正を逆手に取って笑いに転化する作品に出会うと、そのメタ発想に共感してニヤニヤするようになってしまいました。

そんな自分の性癖にどストライクだったのが、右脳左脳先生の「40×40ちくわ会議」で、t○kを竹輪に見立てた手腕に笑いが堪えきれずにいたら、今度はちくわじゃなくて、キノコですよ！秋ですものね、季節感もバッチリです！

SM課長にもキノコちゃん登場してるんですが(電子版。書籍版は差し替えがあった模様)、こちらは2016年発行の同人誌を電子化したものとのこと。冒頭に、キノコちゃんが誕生するきっかけが、知り合いの同人誌がイベント会場で黒塗りさせられている現場に立ち会い、t○kがダメなら、キノコを描いたらいいんじゃないか、と笑いを取る方向に転換したとあり、深くうなづくと共に先生方と心の中で握手しました。
このキノコ、ちくわと違って表情があって、しかも無垢なんです。登場する上司と部下CPがどんなに変態痴態プレイを繰り広げようと、何も知らないまま、状況を受け入れるしかないキノコちゃん。なんて可愛くて健気なの。もう、自分にとって上司と部下は脇役で、キノコちゃんが主役。出番が少ない分、登場した瞬間のプレミア感が半端なくって。もう笑えて切なくて、最高です！

なのに、カサの部分の関係でR18になっちゃうそうで、R18の境界線を考察する観点からも楽しめます。

SM課長の2人組も、お仕事はできるリーマンなのに、部下の愛情表現が変な方向に育ってしまい、クローズドゲイの課長が翻弄されながら恍惚の表情を浮かべる様に幸せを感じる変な性癖CP。知性と痴性のカップリングが良きです。

本当に、ニッチかもしれないけど、メタ作品好きの方なら読む価値ありのおススメ作品です！