真夜中のオルフェ
」のレビュー

真夜中のオルフェ

ビリー・バリバリー

予想外な「ごめんね」が可愛いすぎで困る!

ネタバレ
2023年11月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ 年齢の事なんて、かる~く飛び越えちゃうくらいの魔性の可愛さですよ。そして、たちの悪い天然ものですよ(笑)
そりゃ、くらくらきちゃうよね、和深くん!という訳でイケボを兼ね備えた寝かしつけのプロになりつつある彼は、同僚の藤峰さんの深刻な不眠症に救いの手を差しのべてくれる、言わば救世主の様な存在なのです。
藍色のビロードと称される和深くんの声ですが、どんな心地よい低音ボイスなんだろうと想像が膨らみます。

悪夢までみてしまう厄介な睡眠障害‥の一言で言えない根深い闇の部分。藤峰さんの過去の出来事と、眠ってしまう事が全ての元凶。子供目線でより恐怖や寂しさがリアルに伝わってきました。

そんな暗闇に一筋の光が、、それが和深くんの声や手や優しいキスだったりするのですが、出口の手掛かりになる一歩手前で少しボタンの掛け違いがおきるものの、2人一緒にいることの大切さを痛感します。

お互いの身体を重ね、共有した夢の中でやっと救われたと思った矢先に、もう一人の存在も浮上して‥と、新たな展開に驚きつつ少しコミカル要素が増し、ここでも藤峰さんの天然ボケ静かに炸裂(笑)

藤峰パパとの妙な三角関係に発展?に主治医の春海先生がナイスでした!

パパの手前別々に寝るソファーに潜り混む藤峰さんと、それを優しく迎え入れてくれる和深くんの大きな優しさ+ソファーから覗く足の配列がたまりません。すっぽり守られてる感?といいますか。分かって~!(笑)
何だか藤峰パパと春海先生の主治医以上の繋がりを感じてしまうのですが。家族のそれ?、、何だか距離感が素敵なんで。

藤峰さんが長年苦しんできたのと同じ様に、藤峰パパも愛する家族を守れなかった後悔にずっと苛まれていたんですね。
父親としての立場からも家族の救済が描かれて、改めて良かったと思える一冊でした!

今回、表紙に惹かれて手にしましたが、作中扉絵も同様のモチーフで美しく繊細で、額に入れて並べて眺めていたい!!

元々FANGSで知った作者様で、こちらの方が少し古い作品の様でしたが、相変わらずの肉体美は健在で惚れ惚れしました。あと、和深くんあちらの毛が意外と濃くてびっしりしました。稀に見る濃さ(笑)

あと真夜中の社員旅行!最高!和深くんってば、イケボで歌も上手いって反則じゃん!!
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!