平和の国の島崎へ
」のレビュー

平和の国の島崎へ

瀬下猛/濱田轟天

神のお墨付き

ネタバレ
2023年12月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ 岩明先生が勧めるなら絶対に読まねばならない。
海外テロ組織にハイジャックされた子供が優秀な工作員として教育され、大いに活躍後足抜けし祖国へ帰還、裏切り者として追われる中で社会復帰を目指す話。
次々と迫り来る追手を淡々と返り討ちにする最強さと、失った日常を取り戻そうと不器用に努力する辿々しさのギャップが見所です。地味なおじさんの見事なアクション気持ちいい。
時にはPTSD(と見受けられる)を抱えながらも、温かく受け入れてくれる人々との繋がりを大事に守る島崎さん…。彼が人間らしく生きられるよう願ってやまない。
他の側面では、足抜けを支援したと思しき団体の存在だったり、平和な日本の水面下で武装勢力がしれっと火花散らしてる様だったり…。日常の裏にこういう事もあるかもしれないと思わせる設定が良かったです。
いや違うな?平和ボケした自分に実感がないだけで、こういう事が日常な国も沢山ある。そう考えて切なくなりました。
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