恋した人は、妹の代わりに死んでくれと言った。
」のレビュー

恋した人は、妹の代わりに死んでくれと言った。

永野水貴/とよた瑣織

じっくり読みたい小説

ネタバレ
2023年12月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ 今年初めてラノベというジャンルに遭遇しいくつか読みましたが、典型的なラノベとは一線を画しています。少々焦れるほどに心理描写や環境、情景の描写が丁寧で美しい。読んでいて映像を見ているかのような錯覚を起こします。ロマンスだけどバトルもしっかりあって、4巻の師弟命懸け救命バトルはかなりの高揚感。物語の設定が重厚で、主人公がヒーローに出会ってもそうそうハッピーエンドにはなり得ない状況で、先が簡単に読めないのが面白いし、ともかく泣ける。悲劇のウィステリアは健気で時にかっこいい師匠で、ウィス幸せになって!! って心から応援したくなります。
勧善懲悪的な物語ではないので、ラノベで言うざまあな展開は無いと思われますが、私はそれでいいと思う。悪役ポジションのブライトが今後どう関わってくるのか、彼のウィスへの心情はどうか気になります。
惚れられた女には心を預けられなかったのに、心を預けて貰えぬことに焦れるどころか強要しようとするロイドは萌え要素ではあるが、危うさも感じてしまった五巻。
五巻は次のステップに進むための準備段階、嵐の前の静けさという感じ。もっともウィスの心は嵐の中だったけど。。六巻は大きく物語が動きそうでドキドキです。次はも少しサルティスの活躍も見たいです。
いいねしたユーザ18人
レビューをシェアしよう!