このレビューはネタバレを含みます▼
ナチュラルに、でもドラマチックに展開されるおっさんリーマン受けBL。特殊な設定があるわけでもなく、日常に滑り込んだ恋愛模様をすず子となって…もとい、壁となって楽しめる作品でした。
【40歳まであと3ヶ月の雀。それまでにやりたいことリストを部下の慶司に見られ、それなら全部自分とやりましょう、と言われる。タコパ、原宿、恋人、キス…。ゲイだと知られ、自分もゲイだと言う慶司と…】
まず思ったのは。
おい慶司、顔が良すぎんか?顔が良すぎて慶司ばっかり見てしまう。雀がドキッ!とする度に、読んでるこっちもドキッ!とする。顔が良すぎて…。いいな~、すず子いいな~。この2人を間近で見られるなんて。アリーナより価値高いよ。…あれ?いや、見られて、ない…?スーツかけられて見られてないやんけー!
BLにおけるおっさんは、愛でられるために存在している。私の受けストライクゾーンはまさしくアラフォーなんで、雀がかわいくて仕方ありません。てか、あれですよね。マミタ先生のTB見ているようなクール年下攻めとかわいいおっさん受け。ハマらないわけないですよね(笑)
アラフォーおっさんの悲哀の描き方が素晴らしいです。自虐的で殺伐とした心象風景が、好きな人ができることで輝いていく様子。「コンビニとドラッグストアしか見てなかったんだ」のシーンとか、漫画ならではの表現で感動しました。
しかし、足ほっそ!!これは同人時代から思っていましたが、おかわりないですね(笑)若干気が散ってしまいますが、これはもう、作者の味ということで無問題。個人的な趣味として、雀はもっとだらしない身体でも良かった。痩せぎすおっさんという属性も萌えではあるのですが…。
修正が薄めというか、白海苔で隠されているところ以外はバッチリ見えてます。わりとしっかり描かれているので透視しやすいです。ド近眼の慶司には見えないらしいですが、読者にはしっかり見えてるという…ごめんな慶司。
私は年下攻め×おっさん受けの、おっさんであるがゆえに自信がなく、若い恋人に飽きられないかとか、緩んできた身体を気にして運動を始めるとか、自虐しながらの恋愛が大好きなので、恋人になったあとのそういう雀がもっと見たかったですね。オフィスラブならではのハラハラ感、バレそうな(バレてる?)田中との今後のやりとり、そういうのも気になるので、続編があればそのような日常BLを期待したいです。