トーマの心臓
」のレビュー

トーマの心臓

萩尾望都

「心臓」というタイトルの強さ

ネタバレ
2023年12月31日
このレビューはネタバレを含みます▼ 子供の頃に古本屋で見かけた古い漫画……ああ、たしかこれだったなと、大人になってから読みました。
昔の漫画って、こんなに深い物語なんだ!と驚きました。
いわゆるBLとも違う、家族愛とか、人間愛とか、そういうものかな?
世界観の根底にある宗教観念と、ややファンタジックなギムナジウムという彼らの日常。
そこに投石されたトーマの死。
翼の意味が、少女漫画のタイトルにしては重い字ずらの「心臓」の意味が、トーマという少年の残した想いとして物語の軸を担います。
途中、中だるみかなと感じるエピソードもありますが、ラストへ向かってのすべての謎?が集約してユーリに立ち返る展開に感動しました。
個人的にはオスカー推しです。
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