羊の皮を着たケモノ【SS付き電子限定版】
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羊の皮を着たケモノ【SS付き電子限定版】

九號

この顔にピンときたら即購入で間違いなし!

ネタバレ
2024年1月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ と、言いながら私は110番的な意味でピンときてしまいましたが(笑)
無料分を読み、辰巳の罠に大地くんが嵌められ堕ちていく様を見届ける覚悟がなくて購入できずにいました。
しかし、2巻まで読み何故今まで読まなかったんだ!?と過去の自分に教えてやりたい!!
何というか、ストーリーに隙がなく、高画質から繰り出される美しくも残酷な世界に魅せられ目が離せない上に意外な展開。こちらはいい意味で作者様にしてやられた!ってなりました。本当に見せ方が上手い‥。
1巻では詐欺師、辰巳の実録を見ているようなリアルな心理描写、じわじわと追い込まれる大地とお姉さんを見ていて、いたたまれなくなりました。

そして、同じ様な境遇と辛い過去をもつ大地と辰巳が光と影の様で、2人の想いがどこへ向かうのか、やっぱり影は闇の中でしか価値を見いだせないのか考えさせられました‥。
半ば同族嫌悪からくる感情から、大地を欺き切り離しましたが同時に辰巳の中で何か変化が起きたのも事実で。
反射的に大地のピンチを助けた事が何よりの証拠だと思うのですが、本人自覚するのはまた後に。
2巻からの辰巳の変貌ぶりに、大人しくしてた腐心が大暴れ~!!何ですか、こんなのありなんですか?受け入れ体制バッチリのつもりでしたが、辰巳の独占欲からくるキスマの数や上書きしちゃった甘々な一夜とか、俺のもんだと言わんばかりの最中の掴んでむさぼる様な強引なキス、大地くんの熱を帯びた視線で判ってと言わんばかりの色気に既にキャパオーバーで、脳内プスプスです(笑)
1巻でも十分に完結していても良いくらいキリの良いエンディングでしたが、今回こうしてまた新な魅力を引っ提げて帰ってきた2人を見れて幸せです!

かつて、手に入れたくても絶対に手に入らなかったもの。帰ってきた時のお帰りだったり、手作りのご飯を囲む食卓、見返りなく注がれる愛情、全てが辰巳にとっては初めてで戸惑って、どうしていいかわからない不器用さがまた可愛い!身体からでしか気持ちを繋ぎとめる術をしらないって!もぅ~!辰巳さん!
母なる大地の包容力で毎日辰巳にレンコンのきんぴらずっと作り続けて欲しいです!
刑期を終えても罪は消えない、いばらの道は続くでしょうが、堂々と大地くんと共に歩んでいける未来を願ってます!
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