Shattered
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Shattered

山本青々

飽くなき追求

ネタバレ
2024年1月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ どこまでも突き抜ける欲の追求のお話です。ぶっちゃけ表紙の受け攻めが結ばれる話では有りません。そこは注意なんですが、でも三谷も野田先生も、学生時代、幼少期からの直接・間接的な暴力(野田先生は学生時代からだけど)によって本来開くはずなかった思考が頭を一杯にしてしまうんですね。
三谷は野田先生によって拓かれ、野田先生は三谷によって剥がされてしまった形に。だからこそ三谷が手にかけたのは野田先生と同じような年齢の人で、野田先生はかなり年下の学生(しかも行為に容赦が無さそうなタイプ)なんですよね。
でも野田先生が新たに見つけた学生、野田先生の欲求に最後は小便漏らしながら逃げそうなタイプだけど大丈夫かしら…

暴力によって生じる連鎖で第二の三谷、第三の三谷が出来上がってく未来が見える…結局どこで踏み止められるか、なんですよね…SMと言われればそうなんですが、最後は三谷や野田先生が想像する「最期」そのものなので…でも三谷の相手は、三谷が最期を迎えさせてあげるに値する相手だったのではないか?と思っちゃったんだな…それか、野田先生の呪縛から逃れるため(警察にある種、罰して止められない自分を保護してもらうための…というか)のスケープゴートだったのか。はたまた、テレビ越しの野田先生へのラブレターだったのか。
でも、野田先生は別に三谷じゃなくて良くなっちゃったから…三谷のその後はどうなっちゃうのか。
第二第三の三谷を生み出していく野田先生はどういう最期を迎えるのか。
でも野田先生、周りの先生等にバレたら「バレたならしょうがない」と皆の前で脱いで尻弄りまくって歓喜しながらメスイキ・オスイキ・sio吹きしそうな気もするし。

言うなれば、シン・ゴ◯ラを最後まで見た時の「……えっ?」というか、旧劇のエ◯ァを最後まで見た時の「…え…?」といった気味の悪さと、これからどうなっていくのかわからない不透明な気持ちになれる最後でした。(褒めてる)

かなり好き嫌い別れるお話ですが私は好きです。破壊願望を甘受する側、与える側が究極のご褒美に気付き、開花していく様をご覧になれる話です。ピンと来た方は、どうぞ。
ただ、容赦が無い(スカは無いです…容赦なさすぎなのであっても良かったのにと思いました)のでご注意を。
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