放浪犬と迷い猫【SS付き電子限定版】
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放浪犬と迷い猫【SS付き電子限定版】

九號

とても良かった😊

ネタバレ
2024年1月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ 新刊発売に伴い、作者の過去作を読んでみました(11日までセール中)

新鋭画家 加瀬×ライター 吉見の物語
この作品もそうですが、作者の描く人物、肉体美、背景、部屋の小物までが綺麗で感動します(パグも可愛かった)
そして演出もまた上手い。学生時代に見た花火と、加瀬が描いた花火のコマ。それぞれ2人の背景なのだけど、学生時代は2人の感情と花火、7年越しの花火は2人の感情と読者の自分まで巻き込んだ花火の様で(さっさと気持ちを伝えてッと叫んだ😩)本当に上手いなと思いました。

冒頭から両片想いに感じた2人。7年振りに日本に戻ってきた加瀬のその動機、ロンドンで何を話したから日本に戻ろと思ったのかを想像したら、それは加瀬がイギリスでそろそろ永住権の申請の手続きに入ろうと、そんな心境だったから戻ってきたのかな?と

永住権の申請をするという事は、のちにその国の市民権(国籍)の取得を私はしますよ、だから永住権の申請をします、という意思表示なわけで。その段階で帰国をするという事は何か整理をしに帰国したんだなと思いました。
作品の密着取材だったらロンドンでも出来たのにわざわざ帰国したのは、吉見に会いに来た以外にないんですよッ😩 (彼女がいたならますます帰国はしない)

なのに吉見は…そんな加瀬を分かってないんですね。(おまけに辛く当たって😩)怒るより優しくし続ける方が辛いだろうなと思いました。加瀬の傷ついた表情がもう、可哀想で可哀想で…

南室さんも良い人だった。冒頭で編集長に、加瀬さんは方向音痴だと伝えていた。私は彼も吉見を応援しているんだなと思いました(揺れていたけど、落ちてはいないのかなと)

クォーターの加瀬さん。放浪の画家とピロスマニから、ジョージア系日本人顔を想像しました(カッコいいでしょうよ、)おまけにあの肉体美…はぁ。作者の絵が綺麗なんです。

あの後を想像してしまうと…2人は結婚も出来る。吉見も一緒にロンドンで住める。フリーで仕事も出来る。明るいなと思いました。良かったです✨
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