さよなら一顆
」のレビュー

さよなら一顆

一穂ミチ/草間さかえ

ノンケのふたりが気づくのは

ネタバレ
2024年1月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ BL小説。たいていミチ先生の作品は展開が面白すぎて先が気になり途中で止められず一気読みするのですが、この作品はなぜか一気読みできなかった〜。ストーリーのアップダウンを楽しむ作品ではなく、ジリジリとした感情の動きを小気味良い会話のやりとりでなぞって楽しむ大人のお話かも。
ひとりは6股女たらしで、もうひとりは離婚経験者(子持ち)のノンケふたり、どうやったらくっつくのかと思うけど自分の感情に気づいてく過程を書いて納得させられるミチ先生の手腕はさすが。でもこの作品、その戸惑いの部分がなければ、別に男男でなくても男女でも成り立つかなとも思うくらい、実は普通のフラットな恋愛のお話なのに、ここまで読ませるのはミチ先生の文章力ですよね〜。星4.5
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