最低な男の腕の中
」のレビュー

最低な男の腕の中

北野仁

ジャンルの違うトラウマ持ち同士のDDカプ

ネタバレ
2024年1月31日
このレビューはネタバレを含みます▼ 大学生の有斗は隣室のパリピ騒ぎに迷惑しています。ある日隣人の空が栓抜きを借りにきたことから有斗は隣室の飲みに誘われます。余計なトラブルを起こしたくなくて渋々従った有斗でしたが、空の友人カプがイたし始めてしまい、仕方なく有斗の部屋に空を連れて来ます。「俺たちも女の子呼ぶ?」と訊いてくる空に、有斗は正直にカムアウトしますが、空は「じゃあ俺たちで楽しもう」とビックリ発言をします。高校の時に先輩に告ったことから皆にキモがられたトラウマを引き摺る有斗でしたが、ゲイと聞いても空は全く引きません。空は生活も人生設計もいい加減で、有斗は早々にクズ認定します。それでも翌日、有斗は来るかどうかもわからない空の為にご飯を用意して待つのでした。空のことをセ◯クスを楽しみたいだけのクズと思い込もうと必死に自分の恋心にブレーキをかける有斗のクズフィルターが余りにも強固で読んでいて空が気の毒になってきます。作者さまの画力が高く、有斗の微妙な表情の変化がとても生き生きとしています。夕暮れの河原を歩くシーンが映画のようで印象的でした。
いいねしたユーザ3人
レビューをシェアしよう!