5人の王シリーズ
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5人の王シリーズ

恵庭/絵歩

はぁ、良いですね。

ネタバレ
2024年2月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ コミックでは描かれていなかったグリニッジと緑の王セージのシーンが小説では描かれていると知り、2巻を読みました。(コミックス4、5、6巻に辺ります)

2巻…読んで良かった。4巻の終わりから2人がどんなやり取りをして、グリニッジがセージをどんな風に扱って…そして5巻の冒頭に繋がったのか、これで(うう😩)やっと理解しました。

あぁ、グリニッジ。そうかぁ。。

どうして優しく、儀式の様にセージの身体をその後拭いてあげたのだろうと思ったら、もしかしたらセージは彼にとって未来そのものでもあるけれど、同時に失った家族、故郷を嫌でも思い出させる、望郷そのものだったのかなと(まだ最終巻まで読んでいないので、好き勝手言っていますが…)

漫画7巻の内表紙の、グリニッジとセージ2人の表紙を見るとツラいです。グリニッジ、いつもどこかセージに触れている。抱き上げたり、背中に手を添えたり。

小説2巻には彼の過去も少しでてきていますが、医師でもあった彼が自国の子供達が暴行され殺されていくのを側で見ているのに、最後は何も感じなくなっていた。そんな彼が緑の王として現れた同じ肌髪の色(同じ民族)のセージを見た時、何を感じてしまったんだろうと、希望の前に望郷だったとしたら辛かっただろうなと。

小説、コミック、両方味わえる贅沢…😩コミックスのあとがきからは、作者の作品愛も感じてめちゃくちゃ良いです。

青の王…それでも一筋の様で。彼だけのヒソク…セージの言葉を信じて未来に向かって生きていたのかな?と思うと尊い。グリニッジのティンクチャーを知った時の彼の瞳も良かった。王自身はどうなのよ…と思うんだけど、そこだけは感じる感情が違うのかなと…そんな2人が尊い。

緑の王セージ…恋というのはこういうものなの?…という彼の感情が可愛いくて、ジーンとしました。初代紫の王の代わりに叫びまくってくれ、と思ったり。。

疲れた月末の脳には癒しの物語でした。このまま最終巻、スピンオフまで読みたい…。挿絵も良かった。
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