このレビューはネタバレを含みます▼
本当に読み放題でいいんですかという読み応えでした!!これは手元に残しておきたい作品!
皆様レビューで言われている様に、まだ未完なのが残念でなりません。
きっとエンディングまで綿密に計算しつくされていると思うので、いつか読みたいです!!
舞台は軍事化が進んだ日本、土壌汚染された危険区域が存在する無秩序な移民街で、逞しく生きているユキとテツ。
様々な人間模様が交錯するなか、主にユキと零児の2人に焦点を当てて描かれています。
何かと謎の多い始まりから、混沌とした日常と当然の様に裏社会との太い繋がりがあって、この作品を語る上で切っても切り離せないテーマとなっています。
1巻は物語の序章といった感じでスタートし、2巻ではユキの壮絶で忌々しい過去との対峙。子供は無条件に愛されるもの という概念をことごとく打ちのめされる支配下に、持たざるものの無力さを思い知らされました。唯一の救いは母との愛情こもった記憶が残っていることでしょうか。
4巻からは零児の過去と現在まで掘り下げられ、同時進行していきます。
初めはバラバラに散らばっていたと思った点が、実は線で繋がっていた事実に気づいた瞬間、超鳥肌ものでした!!!物語の核となる龍児の存在が全てを動かす原動力となり、今までの伏線も回収しつつ、全貌が明かされていきます。思いを託すもの、思いを託されたもの心の叫びが響きます‥(涙)特に龍児の生い立ちが切なくて‥痛みを知るからこその優しさや立ち振舞いと思うとより切ない。自分の家庭を持ち、ようやく幸せを掴んだ矢先と例の事件との対比があまりにも残酷で。でもそれだけじゃなくこの一件で歯車が狂い出し、後戻りのできない覚悟や駆け引きと緊張感が一気に登り詰めての6巻だったので、先が気になって仕方がありませんでした!ちゃんとBL展開も上手く組み込まれており、正嗣と零児のアダルティな雰囲気はテツやユキの2人にはかもしだせない色気ですね。うーん、好きです!
血生臭い展開は免れなさそうですが、どんな結果になろうとも見届ける覚悟でついてきいます!
ユキには龍児と椿が願いを込めてつけてくれた名前の通り、幸せに生きて!!
6巻の巻末の兵藤さん、あとからぐーんと成長したんだね(笑)ほっこりです。
九號先生!!くれぐれも無理をせずに右手をお大事にしてください!