スモークブルーの雨のち晴れ
」のレビュー

スモークブルーの雨のち晴れ

波真田かもめ

絵本や本好きの人は是非。

ネタバレ
2024年2月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ 表紙の二人が素敵で購入。気怠く色気のある二人は作中でも十分堪能できますが、それ以上にインテリアと、出てくる本、言葉が、期待以上に物語に深みを与えています。正直ここまで期待していなかったのですが、子育てを終えた今の私には、絵本や文芸作の名前が出てきた時にBLというジャンルを超えて、この作品が大切な物語になりました
ね!二人で過ごす久慈の実家の佇まいも部屋や庭の草木の匂いが伝わる感じが本当に文芸的で、その後も久慈のマンションの仄かなライトやチェアなども、あ~、これインテリア雑誌で見たことある!と、思うと堪らなくて…。
そして後半で吾妻の、どうしようもなく寂しさを抱えてるが故の久慈に対するセリフ…言葉を生業にしている二人らしいやり取りや視線がなんとも素敵です。読み返すたびに、この時の表情はそういうことか!と、違う発見があったりして、しばらく愛読書になりそうです。
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