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レビュー

今月(6月1日~6月30日)

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シーモア島
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投稿レビュー
  • 純愛えろ期

    彩景でりこ

    タイトル通りエロい!
    ネタバレ
    2026年5月24日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 高校生の頭の中はエロばっかり⁈笑、それくらいエロに忠実なんだけど、それぞれのエピソードにいろんな感情が乗っていて、恒ちゃんの嫉妬とか、みっちゃんの自分の気持ちを言わずに背中を押す愛とか、太郎の躊躇ない愛情表現とか、登場人物それぞれのキャラかたっていて、これでもか!ってくらい、いろんな愛とエロを堪能できます。

    やっぱり複雑な感情キャラは、「はなこ」こと、みっちゃんで、失恋のタイミングで、太郎からの「わしらデスティニーじゃ」愛は、エロがなければあんなに早く失恋の痛手から回復することはなかったと、心理描写もしっかりしていて納得させられます。
    狭い世界の高校生でなければ、こんなに展開も早くなかっただろうし、まさに純愛の中でのえろ期なんですねー笑
    『相愛えろ期』も、期待して読みます‼︎
    やっぱりデリ子先生、深いですね✨
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  • 新装版 イルミナシオン

    ヤマシタトモコ

    孤独をずっと抱えたままでも、そばにいたい
    ネタバレ
    2026年5月23日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 表題作、ミキの『なにもかもほうりだしてしまいたくなる』という気持ちが、痛いほど分かる。
    幼馴染の小矢をずっと恋うているミキが、言うつもりもなかったのに、洲田との関係を知られたことが分かった時、自分の気持ちを小矢に告げ、小矢が、じゃあ、ってなった時、「終わりが見えるから関係は結ばない」と告げる。例えばそれで、一時の幸せを手に入れたとしても、小矢より小矢の事を知っているミキからしたら、続くわけがない、と思っていて、それならこのままの関係で、死ぬまでそばにいる方がいい、と。
    救いようのない『今』を、5日に一回は、なにもかもほうりだして、神様、ひとりにならせて下さい、と祈らながら、ミキはずっと孤独を抱えて生きてたんだと分かって、私の心にもその孤独が一気に押し寄せた。
    誰しも何度かは、すべての関係を断ち切ってひとりになりたい時はあると思うけれど、それをこんな切実に現す作品にはそうそう出会えない。

    表題作はミキを中心に、洲田と小矢の孤独もそれぞれで、中でも洲田はミキが1人に対して抱えてきた気持ちとは違い、自分の存在そのものに対してなのがまた苦しい。ミキに孤独感をシンクロさせたのか、受け入れられずごめん、と謝られても、「そばにいたい」と訴えるけれど、どうなるのかは分からないまま。
    この2人もまた、たとえ関係が続いたとしても、きっとそれはお互いにとって孤独を募らせるだけなんだろうし、ミキからしたら、体が心を裏切ることも、心が心を裏切ることも、もうしたくないんだろう。

    ミキの気持ち次第で3人の関係は変われるんだけど、もう、死ぬまで小矢のそばにいる、と決めている、いたいと思っている時点で、洲田の気持ちは成就しないのかな、と思うし、ミキの気持ちを知ってしまった小矢もまた、孤独は埋まらず、この寂寥感は消えないんだ、と感じる結末だった。私はそう思ったけど、それは読んだ人それぞれに委ねられてるのだと思う。

    成就することが当たり前のBL作品の中で、その枠を超えて、人が抱える孤独を3人の関係の中で炙り出しているところが、他作品と一線を画している。

    他収録作も甘い作品ではないけれど、どれも寂しさの中に、そばに優しい人は必ずいて、その寄り添い方がさまざまに描かれている読後感にホッとする作品でした。

    心がキュッと切なくなり、高校生らしい一瞬の輝きを現す女の子視点のお話が好きでした。
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  • STAYGOLD それから。

    秀良子

    側にいる理由が必要な関係の中で。
    ネタバレ
    2026年4月28日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 大失恋から吉田さんとの出会いで求められる側になることを知り、他にも優しいバーの店長やお姉さん?達に話を聞いてもらったり、と世界が少しずつ広がった日高。もう2度とボタンの掛け違いはしてはいけない、と心をガードしてからでないと、コウと接することはしなかった日高が、コウを好きな女の子と話をして、冷静にコウのしあわせを願うなんて、もう、本当に信仰、宇宙の域なんだ、って笑っちゃうけど泣けてきて…。

    辛くて、もうコウのことは好きじゃない、と伝えて自分で自分の心を必死に守った。
    でも、コウが泣くくらいなら関係を5年前に戻そうと言った日高。どうやったって、好きなんだから、コウのために、辛くても側にいることを決めた勇気に、本当泣けました…。

    それを聞いてコウもまた、同じ気持ちは返せないけれど、日高とともだちとして側にいられるならと、安心しつつもやっぱり違和感を拭えないコウ。
    距離を置こうとした日高が、コウのことを自分の宇宙だと言い、宇宙はひっくり返ることなく、ただコウのしあわせを望み、自分がコウを好きな気持ちは一生変わらないことも受け入れ、その気持ちをコウに吐露した日高はとても成長したんだな、と思えました。反面とても寂しかった。
    出逢ってから15年、ずっと世界の中心だったのに、一度は触れ合ったのに、苦しいだけの恋がずっと続くだけなのに。日高の心境を『ステイゴールド』の頃から追ってきた私からしたら、それがどんなに寂しい選択か嫌でも分かる。

    コウもずっと、ずーっと、抱えてきた違和感は、やっぱり日高と一緒にいるのが一番楽で、それだけではないことを吉田さんの出現や距離を置こうとする日高から、少しずつ自分の気持ちに気づいていく過程が丁寧に描かれていて、見ているこちらはもどかしかったけど、却ってそれが、本気で人を好きになったことのないコウが執着してしまう日高だけは、やはり特別なんだな、とだんだん確信も持てて、このまま遠距離になっちゃうんだろうか?と心配もありつつ、早く日高を掴まえて!とハラハラドキドキ!

    日高の無表情を、さみしい長年の処世術だと理解したコウ。そんなコウが日高の側にいてくれる事が知れて、なによりうれしかった。こんなハッピーエンド最高すぎる!
    これで完結なんてありえないですよ。『ふたたび』でも『またもや』でも、何でもいいので続編期待しています‼︎
  • 君と出会ってから僕は

    吉井ハルアキ

    教師と生徒の恋愛、その葛藤について
    ネタバレ
    2026年4月9日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 前から気になってはいたのですが、『その恋、自販機〜』を読んで、作者さんのファンになりました。この作品も、とてもいいです!

    教師と高校生のお話し。なんと言っても主人公2人が可愛いです。立場上、お互いが相手のことを思っていろいろ考えちゃって、それが、好きを自覚してるんだけど少し気持ちにブレーキをかけて消極的にさせるんですね。でもそこは、本田先生に受け入れてもらえなくても高校生の遠藤くんが、「ずっと好きだから」と、素直に言ったことで、大人で教師である本田先生が、遠藤くんが立ち去った後、自分の正直な気持ちをポロッと口に出しちゃう。でも、実は立ち去ってなかった遠藤くんが聞いて…。もう誤魔化しようがありません!笑

    ここまで来るのにいろんな葛藤とか、好きだった同級生なども出てきて、いいきっかけを作ってくれたりがあるんですが、終始互いを強く傷つけるとか、嫌な人が出てきたりしないところがなく、安心して読めるのも作者さんの作品の魅力かな〜、と思いました。

    受けの本田先生は最初、遠藤くんに触れられたりその言動に顔を真っ赤にして動揺する事が多かったのですが、カップルになってからは遠藤くんが真っ赤になる事が多くて、やっぱり年の功なんでしょうか笑
    本田先生も経験が多そうではないのですが(むしろ初めて⁇)、いいバランスだなぁ、って思いました😄
    ほのぼのしつつも、本田先生の葛藤を克服するさせる遠藤くん、2人の心情を丁寧に書きつつ教師と生徒の恋愛をうまくまとめたBLらしい素敵な作品ですね!
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  • SMOKER

    井上佐藤

    煙草の匂いと記憶を思い出しました
    ネタバレ
    2026年2月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 先生の作品は「10ダンス」からすっかり沼ってしまいました。

    比較的長編が好きなので、こちらのオムニバスは手に取るのが遅くなったのですが、、、
    うまい!と思いました。そして受けがみんな健気…
    他作品からの出演もちらほらあって、それも嬉しい♡

    お話が進むのが早いのですが、セリフの一つ一つが無駄なくしっかり意味があって、すべて納得のend。そしてもう一度読み返してみたくなります。
    これがまた、結末知って読むから尚更、セリフ、表情に説得力を感じて再読後はさらに味わい深いですね。
    オムニバスだからこその醍醐味を感じる作品、それぞれの続編も読みたいなぁ、と思います!

    ちなみにタバコは全然銘柄も匂いも知らないのですが、一昔前はよくある光景でしたよね。なんとなくその頃のことを思い出し、タバコの匂いがする人って何故だか少し色っぽい気がした記憶まで蘇りました。まぁ、見かけにもよりますが(笑)

    最後の猫ちゃんのお話はタバコは出てきませんが、これまたすごく繊細なお二人で、他作品出演者と可愛い子供猫ちゃんも出演したりと大満足な締めくくりでした!先生の描く子供ちゃん、ほんとかわいい〜♡
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  • 10DANCE(8) 特装版

    井上佐藤

    歴史に残る名作です!
    ネタバレ
    2026年1月9日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 8巻まで読みました!今年の年末年始は10ダンスに明け暮れました。
    映画の宣伝からこちらを知ったのですが、こんな作品が2011年からあったなんて、ほんと映画化で知る事ができてよかったです!

    こちらは青年誌のジャンルで、普段BLしか見ていなかったので、恋愛要素はあまり期待せずに読み始めましたが、本作は、ダンスに関する知識が無くても惹きつけられるスポ根のようなストーリーとダンスの描写、また、各回ダンス曲にちなんだタイトルに、作者様の並々ならぬ熱を感じて、あっという間に8巻を読んでしまいました!毎回のページを捲るのが惜しいけど止められない!
    専門家のダンサーからの評価も納得し、改めて先生の努力と画力に何度も見返しては感嘆のため息の連続。読み返すたびにその仕草一つ一つにうっとり見入ってしまいます♡

    ストーリーも見事で、途中7巻からは、これってやっぱりBLの出版社から始まったんだったと思い出させる怒涛の展開!
    情熱爆発の8巻で、あの誇り高い杉木が涙を流して鈴木に愛を乞うシーンは、もう胸熱としか言えません!最初はケロケロして、無自覚天然の杉木、鈴木にどれだけ苦しい思いをさせたことか…その頃の2人もとても面白くて、カエルになってる杉木なんて作者様のセンスサイコーです笑

    BL好きの私が、恋愛要素以外の10ダンスというスポーツに向かう骨太なストーリーに1巻からすっかり夢中になり、表紙の素晴らしさに特装版で購入すれば、それはもう本当に眼福なイラストとイチャラブな2人に歓喜しましたよ笑
    BL好きなら絶対、迷わず、特装版をお勧めします!

    それにしても登場人物はみなそれぞれ魅力的です。なかでもノーマン!
    図らずも、鈴木と杉木以上にノーマンに心奪われた8巻…まさか3巻での杉木との会話でのなんかありそうな雰囲気が、8巻でこんな事になるなんて!伏線回収にしても、ノーマンのこれまでの事とか、また他の男に…、とか、ちょっと可哀想すぎる…
    マックスとの今後も気になるところ。マックスの言う日本人は狼シリーズで⁈

    Netflixの映画は観ていませんが、この作品は映画でも文章でもなく、作者様の漫画でしか表現できないと思います。BL至上、歴史に名を残す名作じゃないかと思います。8巻まで一気に読めた幸せをひしひしと感じ、また今後新作を待ち続ける辛さを思い知る作品。作者様の他作品を読みつつ待っていま〜す♡
  • やましさの熱に抱かれて 【電子限定特典付き】

    ウノハナ

    大人の色気たっぷり!
    ネタバレ
    2025年12月27日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 表紙のレイアウト、表情がすばらしい!
    ウノハナ先生、またこんな素敵な大人のしっとりした色気のあるカプのお話をありがとうございます!出逢った場所のシチュエーションもこの時期にぴったりなプレゼントです!
    お互いが出逢った時から強く惹かれてて、抑え気味にしてるけどすっごく好きなのが伝わってくる。表情もこれまでの作品となんか違ってて、『まぁ、いいや』、と笑って誤魔化すところがない落ち着いた2人で、それがもうたまらなく大人の色気を醸し出してた。会話のセンスも大人な感じでした〜♡
    シーンのひとつひとつが絵になる2人。
    その落ち着いてる歳上の奥村が、ものすごく東湖の事が好きで嫉妬して、って知った時から部屋の鍵を渡すまでがめちゃめちゃ甘くて、よかったなー!

    奥村の、東湖に罪を感じさせないような言い回しも、そう言われればそうだけど、表紙の表情からもう、すべてを包み込む慈愛のような、東湖のしたことなんて、そんな事どうでもいいくらいに愛が溢れてるのが伝わってきて、読み終わってもう一度再読したら、あぁ奥村やっぱり初めから東湖にベタ惚れだったんだー、ってさらに納得でした♡
    東湖も奥村の過去の恋愛にちょくちょく探りを入れたりして、ほんとこれまでにないほど奥村に夢中になってるのが伝わってくるのがまた可愛い!可愛いけど、それを東湖自身が聞いたことに後悔する所なんかは、実は奥村はうれしかったりしてるのかな?と、思ったりしたら、もうニヤニヤが止まりません笑
    ほのかにビターな要素もありつつ、表紙がすべてを物語る大人の色気ただよう素敵な作品でした♪
    先生、年末のご褒美みたいな作品をプレゼントしてくれてありがとうございました‼︎
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  • ライオンハーツ【単行本版】

    三田織

    高校生CP2人をとりまく社会
    ネタバレ
    2025年12月21日
    このレビューはネタバレを含みます▼ あまりにほのぼのとした表紙で、とんとんとうまく進むやさしいお話かな、と思ったら、現実に打ちのめされる高校生のお話でした。
    獅子丸はずっとずっと、10年間も礼央への気持ちに蓋をして、その気持ちに気づいてはいけない、と思っていたのに、礼央から気持ちを打ち明けられ夢のような日々だったのに、ある事がきっかけで礼央を拒絶します。

    ある側面ではBLの高校生CPには命題的な世間の目、優しくない社会が2人の前に立ちはだかって、まだ未熟で頼る人もいない獅子丸には、こうしか出来なかったというのが分かります。対する礼央は、気持ちを蓋をする必要がない環境というか、本人の性格で心のままに好きでいて、突然の獅子丸の態度になす術もなく打ちひしがれ…
    こういう時に、綺麗事でなく人を思う気持ちに性差があってはいけないな、とつくづく思います。礼央の同級生の女の子が、獅子丸のことを「加害者」だと断罪しましたが、知らず知らずのうちに人は社会から少しでもはみ出さないよう過ごすのはよくあることで、その気持ちから多くの事を自分に制限をかけ、がんじがらめにして、何が自分にとって大切かを見失ってしまっているかを考えました。それでも、一度の過ちを「ごめんね」と許してあげた女の子が、間違っても気がついたら軌道修正すればいいんだと、それが許される場所もあるんだと、心が温かくなりました。

    10年分の想いは、あるべきところへ落ち着き、辛くなったら逃げたっていいし、でも、2人で乗り越えていけばいい、とまだ若い2人が少し成長した姿に、こちらも前向きな気持ちにさせられました。
    別に社会や偏見と1人で戦わなくても、周りにはかならず、あなたを想ってくれてる人がいるんだよ、と気づかせてくれる作品でした。
    途中、礼央がライオンにさようならをした時、あの絵本を思い出しました!素敵な絵本のライオンにそういえば礼央の書くライオンも似ていて思わずにんまりしましたよ♪
  • 演技の裏側、お見せします。~蟷螂の檻の中の人~

    彩景でりこ

    最高っす!
    ネタバレ
    2025年11月28日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 買ってしまった‼︎普段は単行本になってから買う派なのに、試し読みのおもしろさに、ついに9話まで分冊盤デビューですよ!でりこ先生大好き♡!

    本編が辛すぎて、独特すぎる世界観と坊ちゃんや典彦の視線とか首筋とかめちゃめちゃ好きなんですけど、あまりに悲惨で時々辛くもあったのに、こちらを読んだら、それはすべて芝居だったのかー!ってすごく心が癒されて、さらに本編の面白さにも拍車がかかるという、二重に美味しいシリーズですね!

    こちらの坊ちゃんこと藍郎はそりゃあもう今どきのノリが軽ーい男の子で、育郎とは真逆のキャラでありながら、愛らしさ、ほっとけなさは通ずるものがあり、対して典彦こと咲山さんのいけずぶりの中にある、藍郎の可愛さに戸惑う姿に典彦とのギャップ萌え♡典彦〜、お前の性格が歪まなかったら咲山さんになるんだなぁ、大人な色気も継承して塩対応しながら、実はしっかりこちらの世界では翻弄されちゃうんだな〜、と本編にはないニヤニヤが止まらず、幸せな世界の2人に会えるなんてどんだけ幸せなの私たち!と、9話まで読み終わっての大満足感です。
    その他の登場人物も魅力的なキャラ設定と本編とはまた違った意味で2人に影響されてるのが別視点で分かるので、それもとっても興味深いです。
    唯一無二の本編と本作、絶対併せて読むのが正解ですね!この先の展開が楽しみすぎる〜‼︎
  • 永遠の昨日

    榎田尤利

    『一番』、が永遠であって欲しい
    ネタバレ
    2025年11月21日
    このレビューはネタバレを含みます▼ ずっと読みたくて、でも読めなかったけど、読んで期待を裏切られなくてよかった。
    期待、と言うのもおかしいけど、この物語が『死』にまつわる事は分かっていたし、それを知った上でのタイトルならば、この中の登場人物は幸せになれるのか?という疑問と不安がずっとあって読むのが躊躇われていたけれど、表紙や美しさや最近読んだ作者さんの他作品の良さに後押しされてあたためていた本棚から取り出しました。

    と、ここまでどうでもいい所感なんですが、結果読んで、不安は払拭され、何度も嗚咽が止まらなくなるほど切ないいいお話しでした。
    私の懸念はただ一点、本当に永遠に好きでいられるのか?だったのですが、最後まで、残された満は浩一を好きなままでいてくれた事。
    死んでしまった後に、他の好きな人と幸せに、なんてことになったら、いやそれはそれで幸せなことなんだけど、私の中のBLでは2人は唯一無二の存在であって欲しいので、そこが裏切られなかったので、安心したし読後の満足感も大きくて、それまでの2人の中の「一番好き」が更に胸に迫りました。「一番」の意味や重みも後からじわじわと苦しくなって、読み終わったのにまた、慟哭しちゃう、という…。だから『永遠の昨日』のタイトルも裏切られず納得のいく結末でした。

    なにより、満のお父さんからの、母親のエピソードがこのお話の重要なところだと思うのですが、一番大切な浩一を喪って初めて、母親がどれほど自分を大切に思っていたかを知るところは、これまでの孤独だった満を父と母の家族のあたたかさで包み込み、それでももう永遠に、母も、浩一もいない世界。でもそこには、それまでとは違う父がいて、同じ体験をした一番の理解者であり同じく愛する者を喪った痛みもまた分かち合える唯一の肉親。少し現実離れしているけれど、これがあるからこそこの物語が深く、救いがあるのだと思います。
    誰よりも大切な人とのお別れのための一週間の中で、残された者と残していく者の無念な気持ちを昇華させていく物語に、『永遠の昨日』は、ずっと満の中であり続けて、これからもそうなのだろうと思わせてくれたラストに感謝しました。ぜひ読んでいただけたらと思います。
  • 犬と欠け月

    ウノハナ

    お互いまっすぐ。
    ネタバレ
    2025年10月21日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 表紙の絵が好きなら…迷わず買って正解です!わりと早くに恋人っぽくなりますが、受けの岳くんの方が、攻めの一哉のことを子供の頃の憧れからいつしか好きになっていて、ボクシングもメキメキ強くなっていくのに、一哉がいなければボクシングをする意味もない、恋人でいられなくても一哉が喜ぶならボクシングを続けて行く、ってくらい、一哉が全ての子。一哉は最初、岳の一途な気持ちを知って受け止めて、でもきっと一度抱いてしまったら離せなくなるってわかってたんだろうなぁ、って感じで、岳の生い立ちを思えば普通の幸せを願って関係をやめよう、とか言うけど、お互いそんなわけにはいかず…、と、ラブラブにストーリーが進んでいくので、こちらもストレスなく読めました。一哉はずっと岳に優しいのがよかった。要所要所で、一哉が色っぽいな〜、とか、岳の表情がよく気持ち表してる!とか思いながら読めるのも、先生の作品の魅力です。当て馬とか出てくるけど、そんなにこじれたりせずにスパイス的な要素で、二人がめちゃくちゃ好きあってるのが分かる、という展開が、また嬉しくて、表紙の優しいトーンで絡まってるのを物語ってると思います。岳の子供時代は不遇で可哀想だったけど、それ以外は出てくる人たちはみんな岳にあたたかくて良かった。甘々な二人を、ウノハナ先生独特の少し肩の力の抜けた大人の男の魅力も合わせて楽しめる、読んでる間ずっと楽しめる素敵な作品でした☆ 嫉妬しない一哉に一番怒っちゃう岳が、ほんとかわいい〜!
  • 春と夏となっちゃんと秋と冬と僕

    佐岸 左岸

    評判通り、萌えの嵐です‼︎
    ネタバレ
    2025年8月29日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 2人の表情がキュンキュンさせます‼︎なんでこんな可愛いんだろ〜!って感じです‼︎ぎゅっと一瞬のときめき?萌え?の嵐で顔がニヤけるのを止められない!生活感がある作画もさすが右岸先生は凝っていて、だからこそリアルに感じるし、短いお話ばかりなのでサラッと読めるかと思いきや、どっぷりハマってしまうこの世界観。中毒性があります。ずっと見続けていたいです。続編を期待してます〜!
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  • アルファの渇愛~パブリックスクールの恋~

    ゆりの菜櫻/笠井あゆみ

    シリーズ中いちばん好き!
    ネタバレ
    2025年8月29日
    このレビューはネタバレを含みます▼ とにかくアルファのレックスの、瑠衣の周りを蹴散らす様がいいです!キングになるまではそうでもなかったみたみたいだけど、キングになったらあからさまに瑠衣に色目を使う生徒には容赦ないところや、策略を用意周到に巡らせて陥れるところとか、キングの権力を存分に活用するところとか、全然品行方正ではないアルファでキング、前2作にはない痛快さがあってすごく楽しめました!レックスは血の繋がる実の母親に対しても瑠衣を得るためなら容赦なく、育ててくれた義父の伯爵には誠心誠意訴えて、もちろん失敗もしつつ、今はしっかり経済力もつけて、というところもまた、レックスの魅力ですね。この作品は「運命の番」の要素がなかったけど、その分、純粋さがあったように感じて一番好きなCPです。笠井先生のイラストも相変わらず素敵でした♡こういうハングリーなアルファのレックスと、優しくて美しいオメガの瑠衣の続編は読んでみたいな、と思いました。
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  • パブリックスクール

    樋口美沙緒

    高貴で奥深い作品!
    ネタバレ
    2025年7月9日
    このレビューはネタバレを含みます▼ まだ、3巻までしか読んでいませんが、すごく良かったです‼︎ この本に出逢えて良かった、、、!表紙が少し暗い感じでスルーしていたのですが、その表紙がある意味期待を裏切って、読めばこの表紙がこの作品のすべてを表しているかのようです。孤高の王エド、なにもかも諦めているような、でもその奥には激しい情熱を秘めているエド。作者さんも3巻のあとがきで書かれていますが、ほぼ礼の目線で物語は進みながら、これはエドの物語だと感じます。その苦悩を正面から受けとめ、礼を得られなければ魂が死んでしまうほど愛していながら、礼が自分を愛することは、礼を傷つけ、苦しめてしまうことを分かっていてもなお、求めずにはおられず、それを受け入れてもらえるかずっと怯えていたエドの独白を読んだ時、大袈裟ではなく涙が止まりませんでした。すぐに再読決定!また1巻から読み直さなければ‼︎

    しあわせとは、表面上だけではなく、心の底から愛し、その愛によって失ってしまうものや傷つくことも受け入れる2人をみて、素晴らしい作品に出逢えたことに感謝しています。本当にBLの枠を超えた読み応えのある傑作です!正直、レビューが少ないのが信じられない。世間の皆さま、もったいない〜‼︎

    また表紙、挿絵が秀逸で、世界観を余すところなく現しています。うっとりしながら物語の世界にグイグイ引き込まれます。美しく独裁的な孤高の王エドと、どこまで傷つけられても、儚くも愛することを諦めない礼。こんなに奥深い作品とは、そうそう出逢えることはありませんね。残りの作品も楽しみにしています!

    【追記】4・5・6巻読後です
    4・6巻は、これまでのエド&礼、とは違う、スタン&桂人CPのお話です。スピンオフでもなく、学年もかぶっていないリーストンスクールを舞台にしたお話でした。
    衝撃の3巻を読み終わった後なので、すんなり物語に入れるか心配でしたが、余計な心配でした‼︎すごくすごーく良かった‼︎この2人のお話、まだまだ読みたい‼︎って思います。難ありなのはやはり貴族の方のスタンの方で、桂人は礼よりもっと悲惨な状態では、、、と思いつつも、賢くて強いんですね。次第にスタンにも皆に愛され解放されていく桂人ですが、対するスタンはとても臆病で。2巻かけて、スタンの脆い心が桂人の力を借りて自分で解決していく様は切なくなる場面も多かったですが、最後は泣けるほどいいです!
  • 「ひねもすのたり君と僕」番外編集【電子限定版】

    木下けい子

    なんて素敵な番外編集!
    2025年6月23日
    もぅ、もぅ、もぅ!木下先生の世界観って、なんでこんなに素敵なんでしょうか!こういう小話って、本編知ってたらたまらなく可愛くてニヤけるし、知らない作品でも小さな機微の、ふんわり優しいしあわせを存分に味わえるし、心が浄化される作品集です。大好き!としか言いようがない!
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  • 薔薇色じゃない

    凪良ゆう/円陣闇丸

    さすが、の一言!
    ネタバレ
    2025年6月9日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 初期の頃の復刻新装版ということですが、なんで今まで読んでなかったんだろう!初期作品だなんて思えない位、読み応えのある作品でした。市井の男たちのお話が好きな私としてはどハマりでしたけど、だからこそ文体や設定、心理描写が大切で、年齢を追って双方の気持ちを知りながら読み進めていくのが、苦しいけど、手が止まらなかった。そう、若い頃の後悔と、失ったからこそ見えた互いの気持ち、取り戻したいけれど取り戻すことが容易でない現実が、丁寧に描かれていました。さすがです、本当に。最後、タイミングって、どうしようもないけれど、それをなりふり構わず打ち破って水野に頭を下げた阿久津。そこに至るまでの2人の過去、現在を、再度じっくりと読み返したくなる秀逸の作品でした。ほんと凪良先生は初期から力のある作家さんですね。大好きな作品です。
  • 恋も過ぎれば【電子限定描き下ろし付き】

    上田アキ

    イケメンふたりで眼福です
    ネタバレ
    2025年6月6日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 『恋が落ちたら』を読んで、絵が綺麗でストーリーも優しくて好きだったので、こちらも購入しました。とにかくふたりともがイケメンです!お話もお互いが干渉しすぎないというか、言いたいことを言わずに悶々としてて、大切だから言わないけど、言わなきゃ伝わらずに拗らせてしまう位なら、と受けがこれまでにない葛藤を克服していく、ってストーリーで、嫌な人も出て来ず、結局ラブラブだったので安心して読めました。
  • Hしたくないので友達とつきあいます【コミックス版】

    未散ソノオ

    さわやか!
    ネタバレ
    2025年5月16日
    このレビューはネタバレを含みます▼ いや、すごい、読後の満足感が!2人ともアスリートで(1人は元だけど)、絵もすっきりしていて、ストーリーがおもしろそうだなぁ、と思って、初読み作家さんの最初の1冊にこちらを購入しました。さわやかな中にもしっかりエチがあって、いい意味で期待を裏切られて、大満足でした!そして受けがかわいい!ハムスターで小学生発言をするとことか、先輩の一言でずっと貞操を守ってたとか、選手としてはかっこいいのに、攻めの前ではなんかもう、すごくかわいいです!かわいさが天然なのかもしれないけど、それを押しつけたりしない作風だなぁ、と思います。気になってた他の作品も楽しみです♪
  • 恋するインテリジェンス

    丹下道

    買うべし!
    ネタバレ
    2025年4月27日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 表紙を裏切らない眉目秀麗なインテリジェンス達が繰り広げる恋と仕事がとにかく最高です‼︎
    しかも、このスペックの方々のコメディがなんと半分を占めていて、とにかく期待以上でした‼︎
    絶対後悔しません!とにかく買うべし‼︎

    ほんと設定が笑えるし、みんな個性豊かでそれぞれ魅力的で、どんどんはまっていきました。

    針生と戸堂の話は徹頭徹尾、笑いとエロなんですが、突き抜けてますよね笑
    笑えるんだけど、室長と先森、柳のお話はシリアスで、それもまた素敵なお話で、柳にキュンキュンしてしまうし、他のエピソードももっと知りたいと思わせてくれるし、もう一回最初から読みたくなるしで、当分この世界から抜けられそうにありません!

    とにかくどんどん魅力的な人が出てきて飽きないし、ストーリーも上手いし、みんなスーツ、白衣がよく似合うハイスペック男子のてんこ盛り〜♡
    何度も言いますが、定期的に読み返したくなる稀有な作品ですので、納得のレビュー数です。
    この作品に出会えてよかった〜‼︎
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  • VOID

    座裏屋蘭丸

    レビューを読まずぜひ!
    ネタバレ
    2025年4月16日
    このレビューはネタバレを含みます▼ まったく先入観なく読み始めてから、ヒューマノイドという設定やマキの態度が解せなくて、オリジナルでこんな設定が書ける先生に脱帽でした。すごい、こんな世界があるなんて、、、引き込まれて読み切った後すぐ、もう一度読み直しました。そしたらまた、マキの背景に感情移入して感動して、、、絵もすごく美しいし、ストーリーは独創的で引き込まれるし、最後の二人のベットシーンは濃厚だし、最高でした!2人のエチシーンでのマキの表情とセリフがとても落ち着いている感じがまた官能的です。ゆっくりとセリフを、あまり表情を変えずに言うところに、つい知ってる声優さんの声に被せたりしてしまって、ほんと色気がすごいです!
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  • バイ・マイ・サイド

    ナツメカズキ

    嫌われたら立ち直れないからこそ。
    ネタバレ
    2025年4月13日
    このレビューはネタバレを含みます▼ なんかもう、右山が10年も好きでたまらない左京と、ずっとそばにいたい為に距離を置こうとする姿にリアルを感じました!右山の気持ちに気づいた左京が、右往左往しながら、親友だからこそ距離を置こうとする右山の意思を汲もうとするけど、右山のこぼれ落ちる表情からだんだんと右山を意識して、他の男に嫉妬までしてしまって気持ちに気付くまでがいい!右山の表情がめちゃくちゃ可愛くてセクシーで、気付いてしまってからの左京がグッと右山に気持ち持っていかれるよね。10年間の付き合いが余計にそれを思い知らせる。最後、右山は物理的に距離を置いてまで、友達でいようとするけれど、それを左京も受け入れて、、それでいいのかー!って思ってたら、最後の最後、右山は頑張ってよかったね、と安心して終われました。
    それにしても、キスシーンのなんて色っぽいこと、、、表情も身体も、うわぁぁぁぁ!こりゃあ左京も嫉妬深くなりますわね!
  • MODS

    ナツメカズキ

    すごく苦しい、けど救われました
    ネタバレ
    2025年4月10日
    このレビューはネタバレを含みます▼ もう、どうしてこんなシロばっか可哀想なの、って最初から苦しいんですけど、最後は虎に救われて本当によかったね、って思います。最後、虎がちゃんとシロを大事にしてくれているのも、まともな生活をさせてくれるのもありがたいエピソードでした。シロって時雨の事が好きだったって事なんですよね?本当どんだけいい男なんだ、時雨って!春と時雨の関係でも、春は時雨に救われてますよね。もう、死んじゃうなんて世の中無情すぎるー!時雨が幸せな世界線も見たかったです。とはいえ、そんな素敵な人を失った後、悲惨なシロを後々、虎が幸せにしてくれる今作、ぜひ春と時雨、時雨の義弟とのお話、night's〜と合わせて読まれたらと思います!
  • NIGHTS BEFORE NIGHT

    ナツメカズキ

    大人の恋ですね、、、
    ネタバレ
    2025年4月10日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 前作Modsからのシリーズみたいですが、知らずにこちらから読みました。前作を知らなくても全然読み応えがあって、素敵な大人の恋でした。死んでしまった、愛しい人を挟んで始まる春と雪、どちらもそれぞれの苦しい気持ちを持ちつつ惹かれあっていく様子がよかったです。特に春の癒えない喪失感と忘れてはいけないという自責の中、雪に魅かれていることから目を逸らす気持ちが切なくて、この状況を若い雪が春を求める気持ちから、大人になって打破してくれたことは読んでいてうれしかった。あんなに拒否していた極道への道を春の幸せの為に決心するなんて、若い一途な気持ちってすごい、、、。時雨とシロ、春のエピソードがModsでよく理解できるので、どちらから読んでもいいし、補完しあってより登場人物の背景がわかるので、シリーズで読むのが絶対おすすめですね!
  • I HATE

    ナツメカズキ

    よかったです〜!
    ネタバレ
    2025年4月8日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 短編ってあまり読まないのですが、2組の高校の同級生が同時期にカップルになって、両方とも受けが不安ながらも最後はキメる、という感じだけど、タイプの違う受けなので、違いがおもしろかったです。そして枕選んでるところでお互い会うとかね(笑)ちょっとしたリンクも、楽しく読めました。なんと言っても、攻めのキスする時の顎から首のラインがいいですね!つい、見惚れちゃいます!
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  • YOUNG GOOD BOYFRIEND

    ダヨオ

    はぁーもう、かわいすぎる!
    2025年2月18日
    ふたりとも!ほんとかわいいです!わるい人もケンカもなく、ただお互いを好きな気持ちがあふれてて、なんともしあわせな気持ちになるお話でした。先生の困った顔がまたかわいくて、そしてよく泣くところがかわいくて。こういうほんわかした日常を、ずっと読んで浸っていたいです。
  • オールドファッションカップケーキ

    佐岸 左岸

    まるで小説のよう。
    2025年2月3日
    作品の世界に入りたいと思ってしまう、、、。丁寧な暮らしの中の日常のリアルが切なくて、途中ハラハラしましたが、2人と2人を取り巻く人たちの言葉が温かく、2人の会話も繰り返し読めば読むほど深くて、まるで小説を読んでいるようでした。他の作品と一線を画す作品ですね。大好きです。
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  • 寄越す犬、めくる夜

    のばらあいこ

    普通に憧れるということ。
    ネタバレ
    2025年1月14日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 初めてのばら先生の作品を読みました。とにかく独特の世界に引き込まれました。読む人を選ぶ作品だとは思いますが、BLで括れるお話ではない世界観です。菊池も須藤さんも。かわいそうさが突き抜けてて、3巻、4巻は辛いです、、、。でも、2人が新谷の優しさで救われていく様を追いかけて、ページを捲る手が止まりませんでした。新谷も酷い目に遭いますが、それでも須藤さんを突き放せず、須藤さんもやっと自分の気持ちに気がついたのに、気づくのが遅くてやるせないです。他の方も書いておられましたが、出来ることなら新谷に須藤さんを選んで欲しかった。ずっと苦しいお話でしたけど、最後、北海道で過ごす須藤さんが1人ではないことを知れてうれしかったし、怒涛の展開後に3人がそれぞれの穏やかな時間を得られてよかったです。新谷、2人を救ってくれてありがとう。『秋山くん』も好きだけど、私は断然こっちかな。
  • off you go

    一穂ミチ/青石ももこ

    大人の作品ですね
    ネタバレ
    2024年11月14日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 作者買いです。『イエスかノーか〜』から始まって、あまりにおもしろくて『雪よ林檎の〜』で、さらに一穂先生の本にはまって、逆行するように過去作を読んでいますが、この作品とこの後の『ペーパーバック』を含め、激推ししたい!本当にすごくおもしろいです。レビュー数が少ないのが不思議なくらい。なので拙いですが、本作が面白いことを記したくて書いています!本作は残酷な三角関係だと思うのですが、長い月日の中でそれぞれが納得のいくように終わらせることができてよかった。でも、手放しで喜べるかというとちょっとの重しがあるような気もします。十和子の視点ももう少し増やしてもらって、彼女の気持ちを掬って、それぞれの視点が同じ分量で三人の世界に浸かっていたい…それくらい、魅力的な作品でした。密が、良時と十和子がひとりなら、と言った言葉に彼の苦悩の日々がうかがえます。この台詞を読んだとき、泣けました。密にとって十和子は、自分の一部のようであり失くすことのできない大切な存在だと感じます。だからこそ、指輪を外してしまってもこのお話は救いがあり、愛してる、の言葉に説得力があります。人生の踊り場に来てしまったという密。でも、ここまで来たからこそ良時と十和子との三角関係を終わらせることができたんでしょうね。前作『is in you』で、冷めた密が一束に対して激しい感情を見せた時、彼の背景にとても興味を持って本作を読み始めました。良時が、やっと、密に気持ちを伝えられた時、密が人生の踊り場で良時を選べた時、とてもうれしい気持ちと共に、十和子を思うと寂寥感も込み上がってきて。こんな複雑な気持ちだけど、とてもいい作品だと思うのは、一穂先生の力量なんだろうな、とますますファンになりました。大人の何十年越しの恋のお話ですね。良時についてあまり触れませんでしたが、良時だからこそ、三角関係になった素敵な人なんですよね。十和子の兄としての立場で、決して自分の気持ちを認めることは出来なかったと思いますが、長い苦悩を十和子も分かっていて、この兄妹が一人なら、と密の台詞のように思わずにはいられませんでした。静かに、でも熱のある作品です。
  • 林檎甘いか酸っぱいか[黄]

    一穂ミチ/竹美家らら

    その情熱の激しさたるや
    ネタバレ
    2024年10月10日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 『雪や林檎の〜』から10年を経ながら、志緒の情熱はより一層、深く強くなるばかりで、それでも確実に2人が重ねる年月が、苦しいばかりだった出逢った高校時代よりも気持ちを表現することが自然にできるようになっていて、時の経過を感じます。そうして満たされつつも、なお桂を渇望する志緒に、ただひたすら感服します。
    その情熱の激しさに桂も惹かれたのですが、桂も負けず劣らず志緒への傾倒ぶりが描かれているのはうれしいですね。

    志緒をかたちつくる桂への気持ちが、大人になることで落ち着くなんてことはなく、だからこそ指輪を落としてしまった時、後先なくそれを拾いに動いてしまう。それこそが自分が唯一欲しいと思った桂と同じくらい大切なものだったから。
    そんな志緒に想われる桂といえば、もうこれでもか、っていうくらい志緒に骨抜きにされているのがいいですよね(笑)。妹の美夏の友達、小学生の小春ちゃんまでシュレッダーにかけたり、ずっと栫くんを警戒したり、生涯自分しか知らないと思うと叫びたくなるくらい嬉しがったり…、と桂先生、ほんと恋する男ですね!

    生徒だった志緒と恋人になることに、志緒の将来を思えばこそ後悔はずっとしながら、でもやっぱり後悔の上に何度でも志緒のそばにいることを選んでしまうという桂。そんな言葉も、『青』『赤』『黄』と、2人重ねた日々を読んでいけば、せつなく説得力を持って胸に迫ってきます。

    この2人はずっと、出逢って恋に落ちたときに教師と生徒だった、という事と、その立場と埋められない年齢差に、言葉にできない焦燥や後悔を抱えながら、生涯ぴったりと寄り添って生きていくんだろうな、と感じます。その形が、『雪や林檎の〜』の頃とはまた別の、せつなく苦しい恋物語であることが、何度読んでもこのシリーズは傑作だな、と思います。数ある一穂先生作品の中でも、一番好きな作品です。
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  • とめどなく、シュガー 【電子限定特典付き】

    児島かつら

    ほんとよかった、、、!
    ネタバレ
    2024年9月28日
    このレビューはネタバレを含みます▼ すごいよかった!すごいよかった!すごいよかったです!あとがき読んで2人がでこぼこを直しながら、、、っていうのが、まさにそうだったなぁ、ってもう一度読み返したくなりました。補い合うっていうのでもなくて、自分の思うように生きてきた敬太が理一に寄っていくのがよかった。待つ、って決めたから、毎日連絡するって決めたから、既読されなくても続けていたけど、遠距離恋愛で側に伊織くんみたいなイケメンがいたら不安でたまらなくて。でも理一だって好きで好きでたまらない敬太の連絡を既読にできないくらい家族にカミングアウトすることへの葛藤は、相当だったはず。最後、理一が敬太のアパートまで来てくれた時の敬太の涙は私も一緒に心が震えました。遠距離ながら、2人で理一のカミングアウトの問題を乗り越えたことで一層心の結びつきも強くなったんでしょうね。『five〜』から見てきた敬太が幸せになれて本当に、よかったです。
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  • ファイブコーナーズコーヒー 【電子限定特典付き】

    児島かつら

    切なさギュと詰め込まれた作品!
    2024年9月27日
    あー!すっごい良かったです!おっさんとか言ってるけど、気持ちは全然おっさんじゃないよね!もどかしいし、登場人物それぞれの気持ちが切なくて、ずっとキュンキュンしてました。自分の気持ちを素直に言えなかった敬太と雅人は、いつかいい人にで会えるといいね。って思ってたら、「とめどなく、シュガー」って、本作の敬太の話がありました!絶対買う。そちらも楽しみです♡
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  • ロマンス不全の僕たちは

    月村奎/苑生

    常にデレてる、ってこういう事
    ネタバレ
    2024年9月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 表題作で晃大はひたすらえんちゃんの事が好きすぎて、いろいろ勘違いとかフェイク彼女を作ったりとか忙しいのですが、取り巻く人たちがみんな優しくてほっこりします。特に勤めていたサロンの店長、矢代さんがナイスアシスト過ぎて、矢代さんって本当は晃大のこと好きなんじゃ?と、思うほど。途中はそれが気になって、もっと矢代さんの背景が知りたかったですね。
    『雪の日の帰り道』では、えんちゃんなりのデレが分かり、これを読んだらもう一度表題作を読みたくなりました!2度目に読むと常にデレてる、ってこういう事か!って分かって、実はすごく晃大の事が好きだったのね〜、とニヤついてしまいました笑
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  • ナイトガーデン 完全版

    一穂ミチ/竹美家らら

    とげをつつむ人は。
    ネタバレ
    2024年9月11日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 前作『ふったら〜』の 整が惹かれた和章を、この作品では正しく認識できたように思います。前作では和章もかわいそうだけど、そこまで感情移入できずにいましたが、『メロウレイン』の中の短編「in The Garden」を読んで、和章の内面を知りたくて、ずっと読まずにいたこの作品を読み始めました。
    和章が、とげは刺さったままでも、新しい関係を新しく作っていけたことができて、やっと『ふったら〜』が完結した気がします。この作品で、和章も整との暮らしが、行き場のない絶望的な箱庭だと思っていたことを知り、どんなに苦しかったかと思うと涙が出ました。和章の人となりが、この作品でようやく分かり、不器用で純粋過ぎるゆえに、あんな形でしか整と暮らせなかったのだと思うと、整よりも辛かったのではないでしょうか。
    本当に、不器用で頑なな潔癖さを持つ和章に、整のような人はミューズであったんだろうと感じます。だからこそ、二人の想いが通じ合って欲しかったし、ずっと大切に囲い続けた整と幸せになって欲しかった。でも、事故が起こってしまって、黙って整の気持ちを受け止めることができる和章なら、むしろ整も惹かれなかったのだろうし、別の形の別離があったのでしょうね。
    和章のとげをつつむのが、柊のような子でよかったです。和章と同じように、純粋で心の綺麗な、でも放っておけなくなるような繊細な彼なら、たとえ和章が箱庭を作っても閉鎖されたままではない素敵な庭にしてくれると思います。
    ずっと仄暗い影をまとっていたような作品ですが、とげは刺さったままでも、包み込むような人に和章も柊も出逢えたことが、静かな中にも幸せな余韻に浸らせてもらえました。
    祖父や祖母、ひいらぎの葉の棘、その他さまざまなエピソードも味わい深く、どの断片を取っても前作に引けを取らない本当に素晴らしい作品だと思います。
    願わくば『メロウレイン』の整と一顕のような、和章と柊のその後も読みたいと思うくらい、和章はまたまだ魅力的な側面があると思いますね。
  • blanc #0 -Rings-【小冊子】

    中村明日美子

    この日のために
    2024年9月2日
    この日のために、どれだけ切ない日々を過ごしてきたんだろう。気持ちが通じ合って、でも、すぐに遠距離になって、卒業式の約束をずっと信じて想いあっていることの確かな証を、お互い渡し合うことの幸せが溢れてる。あたたかな陽だまりに、2人でずっと包まれているような素敵な作品です。何度読んでも胸がキュンとしてしまいます。
    いいね
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  • メロウレイン ふったらどしゃぶり

    一穂ミチ/竹美家らら

    柔らかくて、やさしくて。
    2024年9月1日
    タイトル通りの作品でした。『ふったら〜』が好きすぎて、こちらを読むのがもったいなくてしばらく本棚であたためていました。幸せでよかった!それぞれの傷があり、互いがそれを知っていて、忘れたりはできないことを認めつつも、その上でいま、2人でいることの幸せを大切にしている。本当に大切にまもっている、というのが伝わります。心のひだを前作以上に甘くすくって見せてもらえて、先生の文章がますます好きになりました。大好きな作品です!
  • イエスかノーか半分か 番外篇

    一穂ミチ/竹美家らら

    スピンオフなんてもったいない!
    2024年8月22日
    本編のCPがとても好きなので、スピンオフでどんな風に関わるのかな、っていうのを楽しみにしてたら!なんとまぁ、スピンオフとは思えない作品群でした!ほんと一穂先生、テレビの仕事してたんですか?って位、仕事の描写もしっかりと書いてらして、普段あまり気にせず見てたニュースやバラエティも見る目が変わりましたよー笑
    そしてそこで働くそれぞれのCPが、仕事に誇りを持ってる姿がまた良くて、特に大人な設楽と相馬の話が、他の作品と一線を画すビターな展開ですが、とてもいい!BLに収まりきらない小説読んでる感があり、好きな人はすごく好きなお話だと思います。
    そして本編で設楽Pに興味を持った方は、ぜひぜひ読んでいただきたい。このCPが離れていた期間の設楽の話も読んでみたい。先生、お願いします!
    本編に負けないくらい魅力的な2組のお話です。
    そして計と潮の魅力も一段と深まりますよ。
  • イエスかノーか半分か

    一穂ミチ/竹美家らら

    3巻まで読んだら、もう沼です‼︎
    ネタバレ
    2024年8月9日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 他の方も書かれてましたが、ぜひ3巻まで読んでください!読むごとに、潮の愛が深くなるし、計の可愛さとスペックの高さが味わえます。1、2巻は計視点で、3巻で潮と計の視点で。潮視点で読みたいな、と思ったところで3巻ですよ!やった!って歓喜しました。ほんとこんなに文章がお上手な作品に稚拙なレビューで申し訳ないですが、3巻までを激推ししたくて思わず書いてしまってます(笑)仕事に対する姿勢とか業界のこととかも書かれていて、2人の絡みがなくても十分読ませてもらえるな、って思いますし、2人のシーンもそれはそれは甘くて♡挿絵も欲しいところで見せてくれて、これがまたドンピシャな絵で‼︎ラノベの醍醐味って想像しながらゆっくり言葉を味わえるところですが、文章で、挿絵で、3巻読んだら大満足ですよ!はじめから何度も読み返して、そして沼にハマって全11巻シリーズ買いに走ってしまいました!
  • ふったらどしゃぶり~When it rains, it pours~ 完全版

    一穂ミチ/竹美家らら

    触れずにはいられない
    ネタバレ
    2024年8月7日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 直木賞作家さんがBLを書いてらしたと知ってこの作品に出逢いました。結果、すごく大切な一冊になりました。読み応えがあります。わかりやすいテーマを据えつつ、同じ悩みを持つ者同士を心の拠り所にして、次第に惹かれ合うけれど、簡単に目の前に現れた人に寄りかかるのではなくて、ギリギリまで今の恋人・同居人に向き合い自分の足元だけは揺るがせたくない、なんとか関係を改善していきたい、という思いが伝わります。個人的には攻めの恋人の気持ちも分からなくもなくて、こういう存在をきちんと登場させたことも、リアルな現代社会を表しているような気がし、だからこそ深みのある作品だと感じました。最後ハッピーエンドに至るまでも時間を要し、それぞれが自分の中のけじめをつけ、相手を思えばこそ一歩引いて、でもやっぱり触れずにはいられなかった、という、なんとも嬉しい結末でした。攻めの荻原、ほんといい男です。
  • 憂鬱な朝

    日高ショーコ

    完璧な作品。
    2024年8月2日
    本当に傑作です。先生の他の作品は手にしても、今作にはなかなか手が出せませんでした。名作との呼び声高い作品を読むには、もし自分に合わなかったらどうしよう、とか考えてしまって。でも、無料になっていた1巻を読めば、試し読みの時の印象と違って、すごく楽しそうで、迷わず全巻買いました!笑 夜半から読み始めたら本当に止まらず一気に全巻読んでしまい、翌朝寝ずに仕事に行ってしまいました、、、作画もとにかく美しくて、どのページもコマ割りが秀逸。なにより物語の内容が深くて、徹夜明けの翌々日にはまた最初から読み返してしまうくらい、読み応えのある考えられた内容です。初巻から10年かかって完結した本作、いま一気に読める幸せを感じる反面、申し訳ないような気持ちです。だって、連載当時だったら、ものすごーく待ち続けたと思います。読後、あの時のあの言葉は、とかあの時の表情は、とか読み進めていけばいくほど最初から戻って確認したくなるような作品です。最後、二人が並んでいるラストは感動しました。先生、こんな文学的な作品で秀麗な2人を8巻まで私達に見せて下さって、本当にありがとうございました!本当はもっと見ていたいです!是非ともその後の2人をお待ちしております。
  • 神様なんか信じない僕らのエデン

    一ノ瀬ゆま

    絵も内容も最上級の一言。
    ネタバレ
    2024年7月16日
    このレビューはネタバレを含みます▼ もう、本当に言葉にできないくらい画力が素晴らしいです!心待ちにしていた期待を軽やかに飛び越えてくれました‼︎ 一ノ瀬先生の作品は絵の綺麗さ上手さもありますが、内容も奥があり巧みですよね。今回、受けの西央くん表情が美しくて眼福✨ あまりの美しさと、2人が安心して過ごせる攻めの識人くんの自宅設定でのヒートは幸せすぎて感無量、、、‼︎しばらく放心状態でした。識人くんのパパやママが識人くんを信頼することが大人になった彼の自信に繋がる、という気持ちで受け入れ難い状況を受け入れる、という設定にも感動しました。そうよね、親子ってこういう信頼関係が大切だよね、と思い、これってgiftシリーズにもあったなぁ、と思うと、やっぱり一ノ瀬先生の作品はいいなぁ、とますますファンになるのでした。登場人物の説明が3巻の巻末にあり、今後の展開でどのように絡むのかハラハラしますが、まだ高校生の2人が人類史上初のオメガバースで幸せになりますように、と祈らずにはいられないです。とにもかくにも、先生の作品は間違いなく絵も内容も最上級クラスです‼︎
  • blanc

    中村明日美子

    ネタバレ
    2024年6月12日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 作品名『blanc』って、「白」って意味なんですね。
    表紙も本当に素敵で、あぁ、タイトルのイメージ、と思ったけど、作品にも利人の台詞で言っていたな、と思いあたり、そして最後の2人の衣装もそうで、今回の作品を貫くテーマなんですね。気づくの遅いですが、気付いてから読むとますます利人と光の、まだ何者にもなれず立ち止まっている状況が迫ってきました。
    ところどころで大切な2人の思い出、積み上げてきた時間を挟むシーンがあり、その時の熱量を感じながらの今の2人の想いを見る時、『同級生』『卒業生』は読んでおいた方がよく、本作品を読み終えたらかならず読みたくなると思います。
    利人が、こんなにも光のことを好きで、かけがえのない存在であることが、痛いほど伝わりました。これまで光のアクションの方が多かったように思っていましたが、利人のやつれ方は半端なく、何度も何度も一緒に泣いてしまいました。また、光の方も前向きな性格なのに、やはり現状に確固とした自信を持ちきれずにいるが故に、指輪を返すという行動になったのかと思うと(わたしの解釈ですが)いつの間にか、現実という壁が2人を離させたように感じました。これまでゆっくりと、丁寧に時間をかけて2人の恋を見てきた私としては、離れるなんてあり得ない、と信じつつも、3年という時間の中で遠距離の2人のありようにもまた納得しました。
    距離を置いた2人が、利人の母の入院をきっかけに電話やわずかな時間を共に過ごす時に、こんなにも好きがあふれて赤面するシーンのなんと初々しこと!こっちに心音が伝わりそうなくらいドキドキさせてて、ページをめくるのが惜しいくらい。あの、割といつも控えめな表情の利人が!こんなに動揺して、赤面して、もう可愛いったらありゃあしません!もちろん、光だって素敵です!利人が色っぽくて可愛いのは言わずもがなですが、光、学生の頃より格段にいい男になってますよね。もともとゆったりな、おおらかな彼ですが、光パパの登場後、あぁ、これは確実にパパのいい所もらってるな、そんなパパが好きな光は、そりゃぁ包容力あるよね。と納得させられました。2人のハッピーエンドを見つけるまでの苦しくて、甘酸っぱくて、でもそれだけではない大切なエピソードが詰まった本作は、名作と言われているこのシリーズを代表する作品だと思います。
  • home

    中村明日美子

    あまーい‼︎
    ネタバレ
    2024年6月12日
    このレビューはネタバレを含みます▼ ほんと甘い♡(昔そんなネタ言う芸人いましたよね、関係ないけど、、、)
    『同級生』からここまで、一気に読みました!
    こんな名作に出会えて、いまだからこそまとめて読めて幸せです‼︎
    他の方も書いておられましたが『囀る〜』に並ぶ名作だと思います‼︎
    高校生だった2人が、大人になるまでの期間、辛い時期を経て結婚し、恋を更に深めて辿り着いた先にこんな甘々な日々があるなんて、いや、疑ってはいなかったですが、ゆっくり、ていねいに描かれたシリーズの中でも一番幸福度が高いのではないでしょうか?もう、利人がどんどん可愛くなっていって、光がますます懐の深い男になっていって、そりぁもう悶えましたよ!ええ、もう、ほんっと胸熱がとまりませんでしたよ!
    これ本当に、出会えて良かった作品です。こんなしあわせな日々を見せてくれて、先生に感謝です。泣けてきちゃうよ〜!
    2人のエピソード以外にもハラセンが幸せそうなのも嬉しかったです♡
  • 東京 ─四季─

    ハル

    それぞれの愛
    ネタバレ
    2024年5月29日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 『4月の東京で』を先に読んでいて、内容がすごく好きだったのもあって購入。うん、期待を裏切らない作品でした‼︎
    タイトルから想像して読み始めました。春のような穏やかな愛から冬の凍てつくような愛まで、どんな内容かなぁ、と。『4月の東京で』を読んでいなくても十分読み応えがあり、3組のCPのそれぞれの愛し方のお話が、大人っぽいイラストで展開されていき、あっという間の上下巻でした。とにかく最初のCPが学生なのに2人とも色っぽい、、、と、思いきや、次のCPは本物の大人でさらに色っぽいし、駆け引きではないけれど正面からぶつかっていけない受けの社会的地位のギャップがもどかしく、また攻めの大人の魅力ダダ漏れ感がすごくいいです。個人的には部屋の内装が好きで、あの部屋から見える夜の東京が都会的な雰囲気を作ってると思います。
    この作品を読んだら是非『東京臨界点』を‼︎ お勧めしなくても読みたくなると思いますが、さらに面白さが増して一連の3部作がやっと完結できるのです。
    はぁ〜、また素敵な作者さんに出会って感謝です。
  • 好きで、好きで

    安西リカ/木下けい子

    幸せも哀しみも表裏一体、を感じます
    ネタバレ
    2024年5月9日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 改札口での2人のシーン、何度読んでも泣けるんです。それが読みたくて、何度も読み返してしまうんです。
    穂木の告白から付き合い始めた大切な場所で、別れを決断した日にまた2人で同じ改札をくぐるまで、そしてその後の時間を、いったいどんな気持ちでそこにいるのか、静かな中にも胸が締め付けられる一瞬一瞬が心を揺さぶります。
    BLを読み始めてまだ浅いんですがこの本の穂木視点で読み進めていくうちに、ストレートの彼の幸せ=結婚して家庭を持ってかわいい子供の父親になること、をずっとずっと心の奥底に隠して葛藤するのが痛いくらい伝わり、志方よ、もっと言葉にしてやってくれ!と、悲しくなったりもします。
    しかし‼︎ 『桜散る頃』を読めば、若い志方はしっかり愛情を言葉にしているではないですか!もう、この頃からすでに溺愛してる!「お前がかわいそうだ」と、あの場面でもきっちり言えるなんて、あぁ、こういうところに惚れちゃうんだよね、と穂木と一緒に舞い上がってしまいましたよ〜!
    2巻まとめて読めば、分かりにくいながらもちゃんと愛情表現をしている志方の不器用さも愛しく感じ、最後はなんとも満ち足りた気分になりました。
    安西先生が初めての方も、絶対損はしない一冊になる事を保証しますよ!

    *2026.05「それからの日々」について追記。
    これまでほとんどなかった志方視点がたくさんあります!これはうれしい続編‼︎
    現在から過去を振り返りながら、幸せな日々の短編集で、志方は自覚せず高校生の頃からしっかり穂木を好きだったんですね〜♡
    穂木がずっとずっと、負い目を感じていたことが、志方の口下手さ故のすれ違いだったと改めて知り、ますますこの2人が愛おしく感じました。
    こんな続編なら何度でも読みたい!と思えるしあわせの詰め合わせ短編集。先生、ほんと素敵な作品をありがとうございました‼︎
    3巻とも木下先生の絵も絵も秀逸です♡
  • カンチガイラバー

    木下けい子

    いや、もう最高でした!
    ネタバレ
    2024年4月19日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 笑った笑った!作者さん買いです。最近木下先生のファンになったのですが、この作品の前に『17』を読んだので、ギャップがすごい!あちらは全編シリアス?で、笑えるところなんてなかったけど、本作はずっと笑ってました‼︎ 白鳥さん、可愛すぎでしょう!あんなデキる上司(白鳥さん)がゲイだと告白してきたら、部下(佐伯くん)としては気になると思うし、尊敬していたからこそ、その告白が気になって意識するのはあると思うので設定も自然です。ほのぼのとした作品で、時々まじめな顔になる白鳥さんと佐伯くんの顔もイケメンで、笑えてイケメン拝めて、今回も大満足でした。
    木下先生のリーマン、ほんとみんな素敵です♡
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  • 17

    木下けい子

    よかった、、、
    ネタバレ
    2024年4月15日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 本当によかった泣 こんなに苦しくて、最後の最後までハラハラするとは思いませんでした。最初、有岡くんの行動はビックリしたけど、三島先生はその時から、有岡くんの熱と行動力に心動かされていたんですよね。だから彼を責めきれずにいたんですよね。有岡くんの眩しいくらいの若さが羨ましくて、苦悩する顔も照れてる顔も可愛かった!三島先生は有岡くんの情熱に、だんだん自分のこれまでの津田への片想いに対し、何もしてこなかった弱虫だ、と自分のこれまでを振り返りつつ、若い有岡くんに津田を思い続ける自分に片想いしても辛いだけだから、と真面目なことを考えたりして拒絶する気持ちも、共感しました。冷たくしつつも、内心は有岡くんを少し羨ましく思っていたんですよね。そうやって、とうとう自分も津田は想いを打ち明ける勇気を持てた。でも、叶わないことも分かってて。その時すでに、自分を変えるきっかけになった有岡くんは三島先生の中では大きな存在になっていたんですね。自分から行動を起こすことがなかった先生が、卒業おめでとうを言うために有岡くんを追いかけて、そのまま?!と、ハラハラしましたが、プラネタリウムでまさかの再会!でも、有岡くんはまたしても自分を押し殺して先生と距離を置こうとし、、、もう、ハラハラが止まりませんでしたよ!どーなるの⁈先生、どうするのか⁈から、結末まで、ハラハラドキドキの連続でした!最後は安心して眠ることができました。
    私には2人の片想いの辛さが半端なくて、苦しくて、ドキドキの展開で、またまた木下ワールドにやられましたよ⭐️
  • log gift

    一ノ瀬ゆま

    ほっこり日常
    ネタバレ
    2024年4月14日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 本編が苦しかった分、ほっこりした日常の一コマが見れて癒されます。
    双子もかわいいし、個人的には初詣で?のゆたかが良かったな〜!2人ともかっこいいからイラスト見てるだけで嬉しかったですし、量が多いわけではないけれど幸せな2人の日常が見れて満足でした♩
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  • 今宵おまえと

    木下けい子

    タイトルが秀逸
    ネタバレ
    2024年4月7日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 木下先生の中でもこの作品のタイトルが好きで、『キスも知らない〜』シリーズのあと、すぐに買いました!リーマンの日常の中で特別な出来事があるわけでもないけれど、リクローの10年越しの想い人である親友のヤスが、あっさり後輩に泣き落とされて、、、という事件をきっかけに、リクローが動き出すわけですが、これがなかなかに難しい!ずっと叶わないと思って、せめて友達として好かれるために生きて来たリクロー。どんな行動も想いが溢れて上手く距離を縮めることができず焦り、落ち込み、投げやりになったり、と、ほんとうにかわいそうです。対してヤスにしても、特別に思う大切な『親友』であるリクローを突然、恋の対象に見ることなどできず、戸惑い、もしかしたら親友を失ってしまうことになる不安も分かります。親友だからこそ分かる互いの性格やこれまでの言動に対して、身動きができなくなってしまうこともあったりして、もどかしい!やっぱり10年来の親友が恋人同士になるって難しいものだと、つくづく感じてしまいます。でもね、最後はヤスががんばってくれるんですよね!
    私、最初、タイトルはリクロー視点かと思いましたが、ヤスの気持ちも表現してる、と感じました。『おまえと』、ってすごく距離が近い気がして、10年の月日があったからこその言葉じゃないですか?なにをするんだー!って、そんな下衆なことではなく、ただただ、何もかもがお前と一緒にいることが特別なんだ、というように聞こえて、幸せな気持ちになるタイトルです。本当にセンスある!と感じて、読めば読むほど幸せになる作品でした。
  • 美しい彼番外編集

    凪良ゆう/葛西リカコ

    二人のことが、さらに愛しくなりました
    2024年3月12日
    火良らしさ炸裂!日常の一コマがやはりキモい!
    もう、どうしてくれよう、火良。本編3作目まで読んでいたら、なんか段々すごいヤツ感が増してきていて、キモウザだけど、いずれ清居を凌ぐすごいヤツになっちゃうの?と、キモさが恋しくなっていましたが、この、番外編では
    しっかりキモウザを堪能できました!
    大きな事件があるわけではないけれど、思わず笑ってしまうような、平良の脳内再生言語が堪能できる一冊で、ホント、キモくてかわいい。
    日常の一コマを淡々と描き、でも却ってそれが火良くんをしっかり形作っていますので、この番外編を読んで、また本編を読むとより深く『美しい彼』の世界観に浸れるのではないかと思います。もちろん、清居の人となりも社長視点までを読めば、火良に負けず劣らず魅力的なことが分かりますね。振り回されてばかりな気がしていましたが、さすが火良のキング、一本筋の通った内面も美しい彼を知ることができ、もっともっと清居の活躍を見たいと思いました。
    あと、小山くん、火良のお母さん等、脇役陣も一癖?あり、本編では知り得なかった人となりが描かれていて、本編に深みをもたらしていると思います!
    あ〜、本編を読み返すのが楽しみ♡
    続編、早く読みたいです!!待っています!!
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  • たまゆらの日日

    波真田かもめ

    設定がいいですよね。
    ネタバレ
    2024年2月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 『スモークブルー…』で先生の作品の世界感に惹かれて、他作品を求めて購入。やはり、物書きの主人公ということもあり期待していましたが、当たりました!うん、この本も読んだ、これも読んだ…と、作中で語られる文芸作品や図鑑、絵本などが自分の好きなものと一致して、やっぱりかもめ先生好き!とあらためて実感。物語は読み切りということもあり早めに展開していくのかな?と思いましたが、これが予想外にいいゆるさで。血の繋がらない二人を、家族で過ごした家を舞台に設定したことで、思い出を振り返りながら物語を進め、ゆるさの中でも違和感なく二人が抱き合うことを納得させます。ほんと巧いなぁ、と思う。期待以上です。
  • スモークブルーの雨のち晴れ

    波真田かもめ

    絵本や本好きの人は是非。
    ネタバレ
    2024年2月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 表紙の二人が素敵で購入。気怠く色気のある二人は作中でも十分堪能できますが、それ以上にインテリアと、出てくる本、言葉が、期待以上に物語に深みを与えています。正直ここまで期待していなかったのですが、子育てを終えた今の私には、絵本や文芸作の名前が出てきた時にBLというジャンルを超えて、この作品が大切な物語になりました
    ね!二人で過ごす久慈の実家の佇まいも部屋や庭の草木の匂いが伝わる感じが本当に文芸的で、その後も久慈のマンションの仄かなライトやチェアなども、あ~、これインテリア雑誌で見たことある!と、思うと堪らなくて…。
    そして後半で吾妻の、どうしようもなく寂しさを抱えてるが故の久慈に対するセリフ…言葉を生業にしている二人らしいやり取りや視線がなんとも素敵です。読み返すたびに、この時の表情はそういうことか!と、違う発見があったりして、しばらく愛読書になりそうです。
  • それでも、やさしい恋をする

    ヨネダコウ

    すべてがやさしい…
    2024年1月29日
    遅ればせながらヨネダコウ先生の作品に出逢って、度ハマり中です。『どうしても…』から先生の作品を知って、外川さんと嶋くんの切なくも大人の恋愛に涙しました。外川さん、肩の力が抜けてて、優しくて仕事できて、包容力あって、タバコ吸う姿もかっこよ〜!、と惚れたのですが、登場人物の中でキーマンの小野田さんにも魅せられていたので、こちらもすぐに購入しました。
    『どうしても…』のような苦しさはなくテンポが良くて読みやすかったです。でも、読みやすいからといって決して軽いわけではなく、序盤の出口さんがどんどん可愛くなっていって、片思いの切ない気持ちや不安な気持ち、嫉妬など、読者が共感するポイントが沢山あるからこそ感情移入しやすい物語だと思います。また、小野田さんはやっぱりいい人で、そのいい人加減にまた、出口さんが惚れて、独占したくなる気持ちが分かるいい男でした。
    読後、何度も読み返しては出口さんの可愛いさ、小野田さんのもどかしい気持ち、そして嶋くんと外川さんのその後を垣間見たり…と、楽しみが散りばめられた作品に、今後もヨネダ先生でこんな優しいお話を読みたいな、と思いました。
  • レンズ越しの恋心

    いちい いち

    絵が好きーーーっ!
    2024年1月9日
    絵がすごく素敵で、読みたくてシーモア会員になって買いました!お互いの気持ちが交互に書かれていて、切なかったです。気持ちを伝えられないことだけでも辛いから、気持ちが通じ合ったあとのお話に幸福感を感じます。なんといっても、絵が素敵で、古淵も素敵ですけど、読み進めればやっぱり主人公の顔が可愛くて好き♡