薔薇王の葬列
」のレビュー

薔薇王の葬列

菅野文

愛に灼かれたバッキンガムに泣いた

ネタバレ
2024年2月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ ヘンリーか息子のエドワードか、やっぱりヘンリーか~と思って読んでたらバッキンガムに全てもってかれるという、、そして大半の読者様もバッキンガムにもってかれたのではないでしょうか…自分はもってかれてしまったので16巻は滂沱の涙でした…推しが死ぬとしばらく引きずるけどこの作品はハイレベルです。バッキンガムは何度もリチャードと距離をとろうとするのに求めてしまうリチャードはズルいと思った…王冠をもらって魂も全て捧げさせて…。堕胎薬なんか飲まずに2人で船に乗って消えてほしかった(。>д<)バッキンガムはリチャードが闇に囚われそうになるといつも救いだしてくれた。めちゃくちゃかっこよかった!今死んだと思えのシーン、俺があんたに王冠をくれてやるのシーン、甘い苦痛だって言うシーン、しれっとお風呂のぞきに来るとこetc.大好きです。リチャードは彼と誓約してから片眼隠さないし美が増してるし両性だけど女性の方が勝ってきたように思えた。ドレス姿のリチャードはホント美女!悪魔の仮装のバッキンガムが現れたシーンも大好きでドキドキしながら読みました。キスの頁はもう釘付けです!バッキンガムの遺志?その物語のリチャードはティレルに似てた。彼は教わった愛を理解できた?王だった時の記憶は戻った?解釈が難しい。ずっとリチャードを守り続けるケイツビーの愛が一番わかりやすかった。次々と失っていくリチャードのそばにケイツビーがいてくれて良かった。色んな愛があるけどエリザベスの長きに渡るジョンへの愛(復讐)が一番凄かったかも。恐るべしエリザベス!バッキンガムもエリザベスみたいに長期戦でいけば良かったのに。でも早く自分だけのものにしたかったんだよね…「言い残すことはない、やれ」潔すぎるところもまたバッキンガムの魅力だけど(泣)リチャードがずっと指輪を外さずに、手袋の上からも触れてたのが嬉しかった。残された方が辛いかもしれない。絵がとても綺麗で、美しい詞を読んでるような台詞も素敵だし、頁を開くとリチャードの世界に引き込まれて…何度も読み返してしまう素晴らしい作品でした。
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