薔薇王の葬列
」のレビュー

薔薇王の葬列

菅野文

悲劇にも程がある

ネタバレ
2024年3月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ 最後まで読んだ後、余韻に浸りたいというかこの物語の世界から離れがたくなってしまって、薔薇戦争とシェイクスピアについてネット検索しまくりました。シェイクスピアの作品ではリチャードが醜い極悪人でした。そこからあんなに美しいリチャードをよく考えついたものだなって感心しました。
両性具有で産まれたが故に母親から悪魔の子と疎まれ、最初に愛した人は敵だった。心と身体を繋げた人とも望む道が違い戦わざるを得なくなり、自らの手で殺めることになる。
悲劇すぎる…最後は読み手に託すってかんじでしたが、ケイツビーが寄り添い支えていったendを想像しないと胸が痛いままです。
いいねしたユーザ5人
レビューをシェアしよう!