囀る鳥は羽ばたかない
」のレビュー

囀る鳥は羽ばたかない

ヨネダコウ

主人公の幸せを願わずには居られない話です

ネタバレ
2024年4月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ 良いとか面白いとか、それだけでは伝えきれない大き過ぎる存在感が、読み終えた後には残ります。何度も繰り返し読んでしまう中毒性が物凄いです。

矢代と百目鬼がお互いを想う感情の伏線や描写が至る所に散りばめられています。
愛する事を知り一途に想う百目鬼と、愛を知ってしまう怖さに必死で抗う矢代。
やり方は違えどお互いを失いたくないが故の葛藤や選択の連続に胸が締め付けられます。

今は矢代への想いを封じ込めている百目鬼が、それでも隠しきれず堪えきれずにその想いを爆発させる日が来て欲しい。そして来るべき時が来た時には、矢代もまた本当は愛を求めていたという自分の心に抗わず、百目鬼の想いに応えて欲しい。
愛し愛される幸せに、矢代がその身を委ねてくれる日が訪れますように。
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