この国の不幸に仕えて
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この国の不幸に仕えて

鷹来タラ

骨太なヒューマンドラマ

2024年4月9日
2巻完結。
森の奥でひっそりと暮らす第六王子と、それに仕える執事の物語。

物語の中で、一国の王子がなぜ息を潜めて森の中で生活しているのかが次第に明らかになっていきます。
一見トンデモ設定に見えるけど、こういう理不尽て、どんな国、どんな時代でも普遍的にある。
そんな理不尽な世界の中で、王子と執事の二人の絆が描かれています。

最初ブロマンスかな?と思ったけど、ブロマンスとも少し違うような気がする……物語のベースはずっと愛がテーマなのですが、愛とか恋とかという話よりも、二人の絆と人生の物語かな…。
これだけ重く難しいテーマをきちんと完結させているのが見事。作者様の誠実な人柄が滲む、とても素敵な作品でした。

まっすぐ力強い、骨太なヒューマンドラマ。とてもよかった。オススメです
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