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シーモア島
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投稿レビュー
-
Oh、モーレツ!に面白い




2025年12月4日かつて大ヒットを飛ばした有名漫画家・来見沢はここ数年スランプに陥っていた。編集部へ新企画を持ち込むも、よい返事をもらえずに帰途につく途中、漫画の原稿を橋からばら撒いている青年と出会う――。
1巻読了。すっごく面白かった
舞台は昭和46年。当時の空気感やマンガのタッチが見事に再現されている
ずっと「なぜこの時代なんだろう?」と思いながら読んでいました。あえてこの時代に設定した理由…それがわかった時、ちょっと感動して鳥肌が立った
物語の中で、主人公は大きな過ちを犯します。まさに愚行
なんのために、誰のために漫画を描くのか――登場人物たちのがむしゃらな生き様に心を奪われる
魅力的なキャラ、個性的なタッチ、先の読めないストーリー…続きが本当に楽しみ。映画のようなエンタメ作品を探している方にオススメです -
リーマン×メタバース×コンプレックス




2025年11月29日パッとしない容姿。ストレスのたまるハードな職場。テレビ局ADの真太の唯一の楽しみは、風俗メタバースで過ごすアキとの時間だった――。
ストレスばかりのしんどい毎日。ここではないどこかへ行きたい…誰もが一度はそう思うことがあると思うけど、彼らが向かったのはメタバースの世界だった
仮想と現実の間で翻弄されるなかで、二人は自分たちが本当に行きたい場所がどこなのか理解する。そのたどり着いた場所がとてもBLらしくて好きでした
BL界でもトップレベルのストーリーテラーな作家様
主人公の真太くん、北の大地で掘り起こしたジャガイモみたいなビジュアルなのに、読んでいるとだんだん可愛くなってきて、しかも最後にはカッコいいとまで思えるマジックがこの作品最大の見どころかもしれない…
今回の新作も本当に面白かった。読み始めたらラストまで一気読み。
ストーリー重視、個性的な作品を探している人におススメです -
刹那の美しさ




2025年11月24日「おれは死んだら花火になりたいわけ。その花火を一緒に作ってほしい」
自分の遺骨を入れた花火を作ろうとする、男子高校生たちの物語――。
画面から迸る、強烈な個性
一巻完結。表題作のみ
この作品、すっっっごくよかった
あまりに良すぎて、しばらく言葉を失った
とにかく二人が可愛いです
二人のおバカなところも滅茶苦茶なところも笑っちゃうほど痛快で、読んでいてずっと楽しい
打ち上げ花火って自分で作ろうとするとすごく大変なのね…二人の無謀なチャレンジに目が離せない
ラスト、胸に突き刺さりました。
個性的なタッチの絵が、最後に胸をえぐってくる
青春モノの名作は?って聞かれたら、多分ずっとこの作品を思い出すと思う
センスの塊みたいな作品。楽しくて切なくて美しい物語でした
静かな秋の夜に。おススメです
【2025.11.26 追記】
伊藤九先生のXで、三年前に描かれた短編「かないさん」が公開されています
こちらもすっっごくよかった…
無料で読めますので是非 -
Love




2025年11月18日家のガスも止められそうな崖っぷちミュージシャン・ヤスオと、彼に拾われた子猫・バズの物語――。
新刊衝動買い。冒頭の歌のシーンで心を鷲掴みにされました
優しくふわっと描かれた歌詞が、彼の声質そのものを表してるのが面白い
夢を追いかける歌だけど、物語が進むとその歌の印象がどんどん変わってゆく
ハチワレの子猫・バズちゃんが滅茶苦茶可愛いかった
ポポポポポポ…と増えて空を飛ぶシーンが素敵すぎてちょっと泣いた
バズはヤスオと一緒に歌を歌うのが大好き
バスは目が見えなくてうまく歩けないけれど、彼の歌声はどこまでも自由に飛んで行く
ヤスオとバズの歌が、彼と周りの世界を大きく変えてゆく
これ以上はネタバレになるので伏せますが、とても美しくて胸に響く物語でした
読み終わったあと胸に残ったのは、温かくて尊い何かでした
無私の愛と幸せについて考えさせられる作品。おススメです -
さいごの願い




2025年11月13日重篤な患者の旅をサポートする、トラベルドクターの物語――。
第一話から涙が止まらなかった。
死の淵に立ってもなお自分らしく生きようとする人々と、その意思と尊厳を守るため奮闘する主人公たちの姿に胸が熱くなった。
末期がん、重度の肺疾患――重い病気を抱える人が、どうすれば目的地に行けるのかという難題が常にあって。
事前に視察し、あらゆる可能性を想定しながら対策し、患者と一緒に旅をする。
莫大な費用がかかるけど、それでもその場所に行きたいと願う人々の、本当の願い…
その命をかけた願いに、また涙が止まらない
でも悲しい話ばかりじゃなく、旅を楽しもう、人生を楽しもうという強い想いが物語の中にあふれていて、旅のワクワク感や楽しさもきちんと描かれているところがすごくよかった
生きるとは何か、医療とは何かを真摯に問いかける、骨太のヒューマンドラマ
人は入院すると患者になるけど、その前に人間なんだと
当たり前のことだけど、この作品を読んで初めて気付いたような気がする
1巻は続きが気になるところで終わってます
なんだか大変な過去がありそうな旅医者・運乗の過去もこれから明らかになっていくのかな…
この作品、すっっごく面白くて深かった。
続きを正座して待ちます -
傲慢で横暴で自己中なオッサンが




2025年11月8日は~~~~…すごかった。
心のゆらぎ、焦燥、迷走…なんでこんなに心の機微を色鮮やかに表現できるんだろう。akabeko先生の最新作、見事でした。最高に面白かった。
今回の主人公、今までとかなりテイストが違います。
社会のエリートで、アホみたいにプライドが高い。しかも傲慢で自己中。
妻子に対する態度もひどく、最初は「えぇ…」という感じで読んでいたのですが、上条とのやり取りを見ているうちに、だんだんこのオッサンが可愛く見えてくるのがすごい。
人間の心の弱さ。それを守る鎧と、鎧が破壊されたときに現れるその人の本質…弱弱だけど突っ張って生きている人たちに対する、作者様の温かいまなざしを感じました。
そして最終盤――
akabeko先生だ!akabeko先生の攻め様だ!!
畳みかけるように攻めて相手を陥落させる手腕と色気…しかもふるまいがとことん大人!!余裕のある大人の優しさがたまらない
akabeko先生でしか摂取できない養分を堪能させてもらいました。
全体的にかなり実験的な構成だと思いました。終わらせ方も見事。すごい余韻…
すっごく面白かった。
この作品は続編が見たいです。お願いします続編をください。
最後の検証の結果をぜひ続編で読みたいな -
ホラー青春BL




2025年11月7日この世ならざるものが視える霊感体質の結真と、悪霊にとり憑かれている同級生・叶糸の物語――。
数ページで分かる、圧倒的画力。
余白の使い方が上手い。人物も背景もすっごく綺麗。二人の絡みも含め、デッサンが完璧。絵に説得力があるので、一気に物語の中に入りました。
もうこの作画が上下巻のボリュームで拝めただけで私は大満足。
なぜか私、読む前はホラーコメディだと勘違いしていたのですが、とても真面目で誠実な物語でした。
二人が親密な雰囲気になるたびに、霊に邪魔されるのが気の毒だった笑
化け物はまぁまぁ出てくるけど、そこまで怖くないしグロくもないので、ホラーが苦手な人でも大丈夫じゃないかな…。ばあちゃんちに棲みついてた妖が切なかった。
エロは控えめ。品があって綺麗。先生の画力が炸裂してます。
全ての人と妖の幸せを祈りたくなるような物語でした。
人知を超えた災禍のなかで頑張る二人が眩しかった。
ストーリー重視で美しいファンタジーを探している方におススメです。 -
映画の前に5巻まで~




2025年11月3日映画「チェンソーマンレゼ篇」を観ました。
映像も音楽も最っっ高でした。
原作だと5巻からレゼが登場
もしも今から映画を見る予定なら、映画を見る前にまず5巻まで読むのがオススメです。原作未読でも多分大丈夫だけど、原作を読んでいたほうがきっと楽しめると思う
さて原作。
第一部の公安編、11巻まで読了
以下、11巻までの感想です
これは好みが分かれるだろうなと思った
冷徹で容赦ない世界観
血と肉片が飛び散る、激しい暴力性
主人公はアホで、女の子とセッ…することしか考えてない
だけど話がどんどんダークになってゆく中で、その陽気なアホさに救われたような気持ちになった。
流して描いてる絵も、キメの絵も無茶苦茶上手い。ネームも構図もうなるほど上手い。
原作を読んで、改めてキャラデザのすごさを実感しました。レゼのまとう爆弾の衣装が、攻撃のたびにはためくシーン、見惚れるほどカッコいい
そしてストーリー…
あくまで11巻までの感想ですが、かなりシビア。血も涙もないです。
藤本作品は人と人とが結ばれない。たとえ強い絆が生まれても、一瞬で破壊されてゆく。
それが戦車のように容赦なく、読者のメンタルをへし折ってゆく。
その毒、その凶暴性…災厄レベル。
作者は多分、漫画の悪魔と契約してると思う
好みは分かれると思うけど、私はものすごく好きでした
ダークでハードなファンタジーが好きな人にオススメです -
命と、知性と、その未来




2025年10月25日20XX年。巨大怪獣が東京を襲い、甚大な被害を与えた。
それから11年後。怪獣「トウキョウ」の死骸が大豆島に打ち上げられた。
怪獣学者の昭(あきら)は怪獣の解剖と調査のために大豆島に向かった――。
この作品、すごかった。人生でそう何度も出会えないレベルの名作でした
稀にこういう作品に出会うから、私はマンガを読むのがやめられないんだな…って思う
テーマは生命
上巻は専門的は言葉がたくさん出てきてちょっと難しかったけど、下巻が圧巻でした
命とは何なのか
自分とは何なのか
この作品に出てくる、本当の怪獣とは――
想像を超えた展開と、深い知性に満ちた壮大な世界観に、ただただ心を奪われる
漫画ってここまで表現できるものなのか…すごいな
気になった人は是非読んでみてほしい。この作品、本当に凄かった。おススメです -
ほっこり




2025年10月24日大学内でも有名なイケメンのチカと、チャラ男の大学生イツキの物語――。
「怪物デリバーと愛しき日々」の作者様。新刊通知を見た瞬間、あらすじも見ずにポチりました。新刊作家買い
お互い大好きなのに、好意が相手に全然届かない二人
大学生ではあるけれど、大人の世界にはまだまだ遠く…
頑張っても、なかなか思うようにはいかなくて
溢れる思いは言葉足らずで
シリアスなシーンでも、ふっと力の抜ける会話がすごく好き
ナツギイチ先生はどの作品も会話がいいです。絵のタッチと台詞回しがかなり個性的な作家さんで、一度ハマると病みつきになる
とても可愛い二人でした
ふふふと軽く笑いながら読めて、最後は幸せな気持ちになれる作品。面白かった! -
通話料すごそう




2025年10月22日電波が届く時空ってどこよ…笑
と、タイトルに笑って思わず手に取った作品。
面白半分で読んでみたら、ここ最近で一番の掘り出し物でした。
戦国時代にタイムスリップした幼馴染を、スマホでナビしながら今の時代に帰還させようとする物語――。
最初少し読みにくかったけど、慣れると一気に面白くなっていった。先が全く読めなくて、いつの間にかこの世界に没入していました。
幼馴染を現代に戻すためには、まず彼がいつの時代にいるのかを正確に解析しなくちゃいけなくて。
何年に飛ばされたのかはすぐわかるのだけど、その時代背景を探るあたりが本格的で面白い。物語の謎解きと歴史の謎解きがうまくミックスされていて、よくあるファンタジーものとは一味違う、知的好奇心を刺激される面白さ。
果たして幼馴染はスマホ一本で現代に帰還できるのか――
「これからどうなる!?」と盛り上がってきたところで1巻終了…あ”ーっ!!
1巻、すごく面白かった。続きが楽しみ。
SF・歴史好きな人にオススメです -
タイトルの意味




2025年10月15日幼い頃から殺し屋として育てられた「蛇」は、ある日盲目の女性・リンと出会った――。
魅力的な作画とダークな世界観。
ジャンプって話もキャラクターも明朗なイメージがあるけれど、こちらは真逆をいくスタイル…好き。
重量感のある物語でした。
当たり前のように子供が大人に搾取される世界なので、読んでいて結構辛い。
でもスピード感のあるストーリー展開で、上下巻一気読み。
読みながらずっとこの物語は何を描きたいのかなと思いながら読んでました。子供が搾取される物語には、理由があるはずなので。
最後にその意図が明らかになった時…胸に刺さりました。
好みは分かれるかもしれない。でも、そこに作者様の祈りのような、ぶれない意思を感じて私は好きでした。
とても魅力的な世界を描かれる作家様。次の作品も楽しみにしています。
10/16までセール中 -
身体より心が欲しいから




2025年10月12日3歳からゲイを自覚し、その容姿とテクニックでさまざまな恋愛を繰り広げてきた、ある男の物語――。
初出は2001年。
毎年何千冊というマンガが出版されているなか、四半世紀たった今でも電子書籍で販売されている理由が気になって、ずっとお気に入りに入ってた作品。
絵も演出もレトロ。平成の香りがすごい。
でも古さを感じていたのは最初だけで、話の面白さにあっという間に物語に引き込まれていった。
他のレビュアー様も仰っていますが、今の時代にはないストーリー構成。
逆にそれが今読むとすごく新鮮。
そもそも13歳っていうのが今のコンプラでは無理じゃないかな…すごいな平成のBL。
そんな年齢から経験を積んできた彼が、次第に自分が本当に求めているものは何なのかを自覚してゆくところ、感慨深かった。
そしてこのストーリー構成が、最後にきちんと意味を持ってくるところがすごかった。
ずっと絵柄の古さに読むのをためらっていたけど、滅茶苦茶面白くて深い、文学的な物語でした。
ショタもリバもどんと来い、今どきのよくあるBLに飽きた人にオススメ。
10/13までセール中 -
一冊の本の出会いから




2025年10月11日かなり前に購入したのですが、大好きで何度も読み返している作品。
仕事人間の柊真と、手芸作家・糸瀬の物語。
外資系企業に勤め、仕事をバリバリこなし充実した日々を送ってる主人公。だけどどこか満たされなくて。「何か新しい趣味でも始めよう」と書店で何気なく手に取った手芸本をきっかけに、彼の日常が劇的に変化してゆく――。
主人公が新しいことを始めるワクワク感と、どんどん世界が広がってゆく鮮やかさがすごく好き。
イギリスのアラン模様とか、編み物のことがちょいちょい出てきます。編み物好きにはそれだけでもたまらないのですが、編み物の世界の深いところまで描かれていて、それが深く心に染みてゆく
本当に優しくてあたたかい、素敵な作品。
この作品、大っっ好き。
ストーリー重視の人や、手芸が好きな方にオススメです。
10/13まで半額セール中。 -
面白かった!




2025年10月10日新刊作家買い。
今月は怒涛のセールで書籍代がかなりヤバいのに、試し読みをしてたら我慢できなくて…嗚呼。
でも私の本能は間違っていなかった。のきようこ先生の新作、今回もすごくよかったです
3組のCPの物語。
幼馴染の二人。リーマンとヒモ男。兄友と弟君――。
どの物語もすごく可愛かった。
2番目のヒモ男くんの話が特に好きだったな
酔っぱらってヒモ男を拾ってきました…っていうBLあるあるシチュエーションだけど、なんなんだこのピュアで可愛い男たち…きゅんが止まらない
のきようこ先生は言葉のチョイスも上手いなと思う。上質な小説を読み終わったような満足感。この余韻が好き
ドラマティックな展開は特にないです。でもそこが良い
肩の力を抜いて、のんびり楽しめる短編集。とても癒されました
同日発売の『アンコールを鳴らして』も近いうちにお迎えに上がろうと思います -
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この胸の痛みは




2025年10月7日売れない男娼のユイと、ヤクザの番犬・義一の物語――。
あまりにも絵が綺麗だったので、「なんちゃってヤクザでも構わない〜」なんて思いながら購入したのですが
すみません、最高でした。かなり本格的な任侠ものでした。
任侠にしては甘いと感じたところもありましたが、かなりシリアス寄りな世界観。
義一の表情や漂う雰囲気が、ヤとしてパーフェクト。それがとんでもなく色気があって、第一話からぞくぞくが止まらない。
そして主人公のユイのほうはさらにヤバい奴だったww
命知らずの無鉄砲というか、あまりの危なっかしさに目が離せない。物語が活き活きと一度も止まらず疾走できたのは、彼のお蔭かな
後半の展開がすごかった。
しっかり丁寧に2人の人生と生きざまを描いてる。脇役まできちんと深掘りされていて、読み応えのある救済のドラマになってました。
最後にタイトルの意味を理解した時、胸がぎゅっとなった。
今年私が読んだBLの中で、文句なくベスト3に入る作品。
多分来年のアワード、ディープ部門には必ず入ってくるんじゃないかな…
エロよりも、ストーリー重視派におススメ。
ダークで刺激的、骨太なヒューマンドラマ。最高でした -
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闇の淵にて




2025年9月28日「クズ野郎とセフ レ君」のスピンオフ。
クズ野郎…は未読ですが、この作品から読んでも大丈夫でした。
6年前、生徒に手を出した高校教師の市川。人を支配する快感に溺れ、卒業後もずるずると関係を続けていた。でも「普通の人」になりたくて、見合い結婚したのだが――という話。
これは愛なのかなとずっと疑問に思いながら読みました。
正直、登場人物の誰にも共感できなかった。
だけど倫理とか常識を全てぶっ壊したあとに見える景色は、意外と清々しく美しかった。
テーマとキャラの洞察が鋭く深いうえに、見せ方も上手い。
最初どう見てもハピエンになりそうになかったけど、読後感はいいです。
クズキャラが苦手なのでかなり購入を迷いましたが、読んでよかった。いつも参考にしているレビュアーの皆さまが、ずらっと高評価なのも納得。
主人公二人の性格がかなりアレなので、評価は分かれるかも。私はこのぶっ飛んだ感性、すごく好きでした。
闇BL好きな方におススメです -
柴犬最高




2025年9月26日地球に潜み、人間の感情エネルギーを回収している柴犬型宇宙生物・ちくわ。
もっちりボディを武器に「かわいいエネルギー」の回収率ナンバーワンのエリートスパイだった彼に、ある日強力なライバルが現れる――。
…うん、あらすじを書いてても「なんじゃそりゃ」て感じねwww
2巻まで読了。
この作品はとにかく読んでみてほしい。超~〜面白いです。
ちくわの表情が絶妙で上手い。
喜び全開の顔、しょぼんとなった顔、注射の恐怖に震える様子、「オレ可愛いだろぉ~?」と自慢げな表情…はぁ、可愛い。
ストーリーもたまにハラハラしつつもハートウォーミングな展開で、ほのぼの笑えて元気になれます。
10/9まで1巻無料。超オススメです -
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オカルトでミステリなオメガバース




2025年9月17日首のない雛人形。αのフェロモンの香り
連続オメガ失踪事件
失踪したオメガ達は皆、とつなぎ様と出会っていた――。
うっわー、面白かった!この作品、滅茶苦茶好きでした。
最初は謎だらけで意味が分からなかったけど、次第に繋がってひとつの物語になってゆく…
ホラーでオカルト。さらにミステリ要素まで入ってる。読み返すと、いたるところに伏線が張られていました。オメガバ+オカルト+ミステリがうまく融合していて、とても読み応えがありました。
ホラーなんで、流血も死体も出てきます。苦手な人は注意…ですが、私はこのグロさと愛がせめぎ合ってるところも好きだったな…。絵もすごく雰囲気があって素敵。
BLというより、オカルトな雰囲気と緻密に組まれた伏線を楽しむ作品かも。読み込むほど面白かった。
ホラー好きな方や、異色のBLを探している方におススメです -
しがみつく恋




2025年9月13日一総と総太は一卵性双生児。
兄の一総は、弟のふりをして一夜限りの相手に別れ話をしに行くことに。
待ち合わせ場所に行ってみると、そこには自分がずっと恋焦がれていた作家・嗣原がいた――。
初出は2009年。絵も修正も昔懐かしい感じ…。
でも物語は今読んでも古さを感じなかった。
この人が欲しい――
狂おしいほどの恋情に突き動かされ、弟のフリをして付き合い始めてしまうけど、その苦しさと切なさ……だけの物語ではないところが面白かった。
後半のたたみかけるような展開が見事。こ、こうくるか~!
他に短編が2編入ってます。「ウソツキの秘密」も良かった。萌えました。
ストーリー重視の人におススメ。
この作品を読む前に『その唇に夜の露』も読んだのですが、こちらも面白かった。こちらはちょいヘビーテイスト。
両作品ともストーリーがしっかりしていて、作家買い決定。
15日まで半額セール中です。 -
さりげなく優しい世界




2025年9月10日祖父と共に銭湯を営む高校生の遼馬と、東京からやってきた、父の隠し子と名乗る青年・玲臣の物語――。
1巻まで読了。この作品、すごく良かった。
遼馬と怜臣。正反対の二人。
学校から帰ってきて家業の銭湯を手伝っていたら、いきなり「あなたのお父さんの隠し子です」と言われてしまう遼馬。そんなこと簡単に受け入れられるわけないけれど…
だけど、お互いを知るうちに徐々に絆が深まってゆく
高校生って子供じゃないけど、大人でもなく。
家庭の事情でどうしようもない事態になったとき、そのとき出会った人、そのとき選んだ選択が、まさに人生の分岐点になる時期。
辛いことや悲しいことがあっても、周りの人がさりげなく励ましたり、支え合う姿がとてもよかった
ところで1巻最後の番外編に登場したおやつ、あれは間違いなく最強だと思います。
夜中に読んでいたら猛烈に食べたくなって危なかった…
ゆるりと。肩の力を抜いて
温かいお風呂に入ったみたいに、心がほぐれてゆく物語
素敵なヒューマンドラマを探している人におススメです -
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最高のハイファンタジー




2025年9月6日冒険者のレカンは魔物の討伐中に空中に浮かんだ黒い穴を見つける。その黒穴は異世界へと通じており、その穴から生還した者は膨大な富や超人的な能力を得られるという――。
うひゃ~~この作品、すっっごく面白かった!!
とにかく作画が素晴らしい。存在感のあるキャラ、美しい背景、迫力あるバトルシーン…最高です。
ストーリーも滅茶苦茶面白かった。
綿密に練られた世界観と流れるようなストーリーで一気に物語の中に引き込まれる。
最初は恐る恐る1巻だけ購入したのですが、1巻を読み終わったときには迷わず最後までポチっていました。
作画、ストーリー、キャラ、演出…パーフェクト。すごく読みやすくて面白い。最後までワクワク感が止まらなかった。この作品が打ち切りになるなんて信じられない…
全3巻完結。
打ち切られた作品と聞いていたので、終わり方はある程度覚悟していたのですが、予想よりずっと綺麗な終わりかたでした。最初購入にかなり悩んだけど、読んでよかった。
ハイファンタジーが好きな人に超オススメ。
もともとは「右園死児報告」で気になった作者様。いつか「右園…」も読もうと思います -
人生を破壊する男




2025年9月5日新刊作家買い。今作は本格ノワールBLと聞いて、とても楽しみにしていました。
犯罪組織のボスの愛人・ウィリアムと、ボスの養子・ナインの物語――。
あるくジョー先生の、艶のある作画がすごく好き。先生の描くダークな世界は美しくて雰囲気満点だったのですが、…うーん。。。
主人公がちょっと残念でした。。
ストーリー、ときどき話が飛んで「??」となったり、モブキャラが顔も髪も描かれていないのでマネキンみたいに見えるところも気になりました。あと人質…どうして連れて行かなかったんだ…
細かいところは気になりましたが、ナインのセクシーな黒シャツ&肉体美がとても良かった。書き下ろしも好き。最後にほっとしました。
読み終わったあと、ふとタイトルの「蜘蛛の男」とは誰なのか気になった。
作品の帯には「彼に一度かかわったら、もう絶対に逃げられない」――
…なるほど、蜘蛛の巣にかかった獲物のように、出会ってしまったら最後、逃げられない男…かな?
どのキャラにも当てはまるところが秀逸。
黒を基調にしたスタイリッシュな作画はまさにノワール。次の作品も楽しみにしています。 -
光と影




2025年9月4日うわぁ…この作品、なんともいえない魅力にあふれた作品でした。
フードデリバリーの配達員・律人と、デリバリーの常連「怪物デリバー」の物語――。
絵のタッチ、キャラ、語り口…すべてが独特。
語り口は明るいのに、物語の底流には深い悲しみを感じる。
怪物デリバーの不思議な魅力に惹かれていたら、物語は意外な方向へ…
この作品を読み終わったら、drapHPのフリー漫画コーナーにある特別番外編「さいごのごちそう」も是非読んでみてほしい。余韻がすごいです。私はちょっと泣きました。
ストーリーの光と影のバランスが絶妙で、夢みたいに綺麗な作品だった。この作品、ものすごく好き。
文学的で、個性的なBLが好きな人におススメです -
癒やされる




2025年8月30日東京で在宅ワーカーをしているソラと、広島にある寺の息子、広海の物語――。
新刊作家買い…なのですが、びっくりしました。
恐らく石原先生の作品の中では一番甘くて優しい物語じゃないかな?
舞台は広島。静かな田舎町に、瀬戸内海の穏やかな海が画面いっぱいに広がってる。
そこで出会った二人。
たった数時間会っただけなのに、どうしようもなくお互いが離れがたくなってゆく
温かい町の人との交流、町おこしイベント、夏祭り…うわ~すっごく癒される…
2部構成で、前半が二人の出会い編で、後半が恋人編。
匂わせはあるけどエチがないのも、とても石原先生らしくて私は好きでした笑。
すごく素敵な作品だった。疲れたらこの作品を読み返そうと思います。
瀬戸内海の穏やかな風景に癒されたい人におススメです。 -
こういうBLを待っていた




2025年8月20日新刊の予告を見て、絶対に読みたいと思っていた作品。
日付が変わるとともに購入し、そのまま数ページ読んだら止まらなくなって一気読み。読み終わったら夜中の2時でした。すっごく面白かった。
南米、メキシコの犯罪組織(カルテル)が舞台。
薬の密輸、人身売買、恐喝など、様々な犯罪が渦巻く世界で、スラム育ちの孤児・アベルと、カルテルのトップ・バルリオス家の三男レナートの物語――。
序盤からずっと緊迫した展開。
緊張感のある二人の関係に目が離せない。
物語の後半、ちょっと泣きました。
その場所でしか描けない物語があると思う。
死がすぐ隣にある非情な世界で、命を賭けて戦う男たちの物語…最高でした。
南米カルテルの話なので凄惨な描写も覚悟していたのですが、うまくぼかしてあったのでぞっとするような残酷なシーンはなかったです。でも暴力シーンが全くないわけではないので、暴力表現が苦手な人は要注意かも。
人によっては南米の犯罪組織にしては甘いんじゃない?て思う人もいるかもしれないけど、私は十分満足だったな…
まるで映画を1本見たような満足感。
すっごく面白かった。こういうBL、ずっと待っていました。
これからも先生の描く世界を楽しみにしています。 -
ずぼらダメ人間の恋




2025年8月18日新刊作家買い。発売前から楽しみにしてました。
第一話から思わず唸る…うっまいなぁ!
ネーム、演出、全てが上手い。特に台詞。とことん洗練されている。無駄なコマが1つもなくて、立て板に水の如く話が進んでゆく。うひゃ~、面白い。
そして主人公のズボラさがやばい。
人として何か大事なものが欠けているんじゃないか?と思うほどのダメダメちゃん。
でもそのダメさ加減がとても人間らしいというか、可愛いというか…
良いところも悪いところも全て優しく包み込む、作者の人間に対する温かい眼差しが好きでした。
肩の力を抜いてゆるっと楽しめる、大人のBL。最高に面白かった。
ストーリー重視派にオススメです。 -
-
イケメンは正義




2025年8月16日Xで知り、二人の美しさに一目惚れ。発売前から楽しみにしていました。
とにかく絵が綺麗。二人とも美麗でイケメン。
こういう絵が綺麗な作品てストーリーが好みじゃなかったらアレだなぁと思いながらポチったのですが、大満足の読後感でした。買ってよかった!
主人公の若き社長がとても綺麗な人でした。ビジュアルも中身も。この作品の最大の魅力はこの社長かも。
ガタイの良い黒髪イケメンボディーガードはとにかくビジュが最高。最後まで絵のクオリティが下がることなく、眩しいほど美しかった。
ストーリーは王道でまっすぐ。
サクサク読めるけど、キャラの作り込みを丁寧にされていたので、読後にしっかり満足感がありました。
えちもまあまぁ入ってます。がっつり絡んでいるシーンよりも、二人のセクシーな表情のほうがインパクトあったな…。
たまにシーンの繋がりや会話の流れ、その他諸々気になったところはあったけど、そんなのどぅっっっでもよくなるくらい二人が綺麗でカッコよかったので問題なし!!イケメンは正義!!!
美しい作画、明確なストーリー、魅力的なキャラ…この作品はとても人気が出るような気がする。
綺麗な二人をストレスフリーでサクッと楽しみたい方におススメです。 -
をを~!面白い!




2025年8月8日死者の魂を仮想世界に移行することで、死後も永遠に生き続けることが可能になるシステム、「ヘヴンシステム」。
世界は画期的な発明に喝采を送ったが――。
1話まで読了。
この第1話が絵も物語もどストライクだったので、そのままの勢いでレビューを書いています。こういうダークな近未来SF、大っ好き。
味のあるタッチの絵。無駄のないストーリー。
私は死後の世界とか幽霊を信じていないので、魂を抽出する機械ってなんやねん…と少し思ったりもするのですが、そんなことどうでもよくなるくらいこの空気感が好きでした。
8/21まで1話無料。
とても気になるところで終わっていて、身もだえしながら続きをカート待機。続きが楽しみです -
黙祷




2025年8月6日昭和30年。広島。
すべてを焼き尽くされたあの日から10年。
母と共に慎ましく生きる、ある女性の物語――。
戦後の広島を舞台にした短編集。
この中に入っている「夕凪の街」は、初めて読み終わったとき衝撃でしばらく動けませんでした。
一見穏やかで優しい日常から、想像を超えた結末へたたみかけるように向かってゆく。
私の中で「ペリリュー~楽園のゲルニカ」に匹敵する、一度読んだら一生忘れられない作品。
とても短い短編ですが、8月6日が来るたびにこの作品を思い出す。
あのたった一発の爆弾で、どれだけの人生が、運命が、狂ってしまったのだろう。
シーモアさんにはないですが、岩波書店から出ている「図録 原爆の絵」も機会があったら読んでみてほしい。多分図書館で読めるんじゃないかな…
実際に8月6日の広島を体験した人々が、当時の光景を描いた画集です。
一枚一枚に込められた、想像を絶する苦しみに言葉を失う。
あれを使用したから戦争が早く終結したとか、核抑止力だなんだと言ってる人は、一度広島の原爆資料館を見に行ってほしい。
あれを本当に使用したら、どうなるのか。
もしも自分が被爆したら、どうなるのか。
実際に経験しなくても、それを想像し、考えることを忘れないでほしい。
この作品はまさに自分の身に起こったこととして体感させられる作品。
怖いです。泣きたくなります。
でも読んでよかった -
まさかの最終章




2025年7月31日一穂ミチ先生の短編集「スモールワールズ」から、「魔王の帰還」をコミカライズしたこの作品。
もともと原作がすっごく素敵な短編なのですが、コミカライズ版も素晴らしかった。
コミック担当の嵐山先生のすごさなのかな…とても上手くまとめてあって、原作の魅力はそのままに、コミックとしても見事に完結してる。
そして一番驚いたのが、この作品、最終章に原作にはない「魔王の帰還」の後日譚が入っていました。
最初「ミチ先生がコミカライズにあたって書き下ろしたのかな?」と思ったのですが、あとがきを見るとコミカライズがきっかけで、自然発生的に生まれた章みたい。まさかの後日譚に驚くやら嬉しいやら…うっわー、コミカライズ版も買ってよかった!!
魅力的なキャラ、巧みなストーリー、胸が熱くなるような読後感…原作も素晴らしかったけど、コミカライズ版もすごい満足感でした。
7/31…あと数時間しかないですが、今日まで半額セール中。講談社の半額セールは超レアなので、気になる方は今すぐ是非――。 -
ブロマンス最高




2025年7月29日高校入学を機に北海道から上京したケータと、沖縄から上京したカナの物語――。
この作品、すっっごくよかった!!!
ピュッッア!!きゅんきゅん!尊い!可愛いぃぃぃ!!
カテゴリは少女マンガですが、これBLでもいいんじゃないかな…。
二人の男子高校生の青春を描いたブロマンス。あまりにも良くて眠れなくなったのでレビュー書いてます。
15歳。北海道と沖縄から、東京へ。
太陽のように明るいケータと、人とのコミュニケーションが苦手なカナ。
正反対の二人がお互いを励ましあいながら、どんどん惹かれてあってゆく。
二度と戻ることのないかけがえのない時間を、精一杯駆け抜ける二人が眩しかった。
ストーリーと設定がしっかりしているので、読み始めたら一気読み。
とても優しくて誠実な物語でした。
この作品があまりにも好きだったので、同作者様の「八百万しんせん食堂」も勢いで買ってしまった。こちらもすっごく可愛くて癒される作品でした。
「泣きむしのポラリス」も「八百万しんせん食堂」も、どちらも分冊版で試し読みできるので、よかったら是非。超超おススメです -
砂上のひと




2025年7月24日妻がいながら会社で不倫している男たちと、その妻と、オフィスで二人の関係を目撃してしまった同僚の女性の物語――。
…こういうドロドロ系の女性漫画って、ものすごく苦手なのですが。
単話のほうでフォロー様たちのレビューが気になりすぎたので読んでみました。
うん、面白かった。
登場人物達には全く共感できなかったけど、それぞれの思いと葛藤を想像しながら物語を追っていたら、あっという間に読み終えました。
えげつない設定なのに、品のある美しい作画と抑えた演出で一気に読ませる。
あとがきが面白かった。めっちゃ同意して思わず笑っちゃった。
最後の書き下ろし「ラストのその後の話」は単話で追っていた人も必読かも。多分この書き下ろしがなかったら、私はずっとモヤモヤしたままだったと思う。
最初は「うわぁ…」と思いながら読み始めたけど、読み終えたときには満足感がありました。作者様がそれぞれの人生を、きちんと描いているからだと思う。
なかなかインモラルなテーマでしたが、読んでよかったです。 -
犠牲




2025年7月6日ひえぇ……こ、この作品、すごかった…。
SFの短編集。
第一話から強烈でした。足がいっぱいある巨大な虫がゾロゾロ出てくる。しかもかなりグロい。昆虫苦手な人は要注意。私はちょっと涙目になりました。
ディープインパクトな序章から始まって、物語はさらに深淵に向かってゆく――。
表題作の「まちあわせ」、すごかった。
ギリギリと心が締め付けられる。苦しくなるほど切なくて、残酷で、美しい物語だった。SF短編の傑作だと思う。
物語は4編入っています。
全ての物語に共通しているのは「犠牲」かな…。
何かを捧げなければ生きていけない苛烈な世界で。人は何を求めて、何を失うのか。
異形の世界に圧倒されながら、それぞれの壮絶な人生に言葉を失う。
ハードなSFが好きな人に超おススメ。すごい作品でした。
7/31までセール中。 -
焼け焦げたライオンは、ただ愛されたかった




2025年7月5日三年前から配信が止まってる音楽系Vチャンネル「火事ライオン」の配信者と、彼を取り巻く人々の物語――。
うわ~よかった。この作品、すっごく好き!!
こんなに最初の印象と読後の印象が違った作品は珍しい。
序盤は読むのがしんどかった。話が重い。キャラも卑屈。しかも世界観が独特すぎてわけが分からない…
「ソングダイブ」という独自の設定があって、「火事ライオン」の曲をある場所で聴くと、その音楽の情景が可視化される…らしい??
序盤は「うーわ、失敗したかも…」と白目で読んでいたのですが、中盤から突如すごく面白くなっていった。
全ての伏線が回収され、最後にふわりと浮かび上がってくる作品のテーマ。
テーマというか、ハートかな。スカッと爽やかな読後感。温かく幸せな気持ちになれる、とても素敵な作品でした。
個性的な作品を探している方に。7/31までセール中 -
囀る鳥は…羽ばたいてるな!?




2025年6月29日セキセイインコの可愛さに一目惚れして新刊衝動買い。
職場の後輩くんが1週間家を留守にするあいだ、主人公が彼のセキセイインコを預かることになる物語。
絵がすごく上手い。
インコが可愛い、二人も可愛い、ゲスト出演のポメラニアンまで可愛かった。
絵、コマ割り、台詞…どれもすっきりしていて読みやすい。ベテラン作家様かと思ったら、これがデビュー作てマジですか。。
セキセイインコが可愛かったので迷わずポチったのですが、二人のキャラもとてもよかった。
最初からあきらかに後輩君が惚れている描写がくすぐったくて甘酸っぱい。
終始可愛いほのぼのした展開で、最後はほっこり心が温かくなりました。
鳥好きなので、作中にたくさんセキセイインコの可愛い仕草が描かれていて嬉しかった。
優しい物語を探している人、鳥好きな人におススメです -
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漫画と野球の奇跡のコラボ




2025年6月21日2巻まで読了。
最高に面白かった。
出てくるキャラが全員変人。このキャラたちのやりとりを見ているだけでも笑いが止まらない。
さらにこの作品の面白いところは「いかに自分の手札を使ってゲームに勝つか」の頭脳戦。
野球は手持ちのカード(選手)を使って、相手を攻略するゲーム。
強いカードをたくさん持っていても、戦略を誤ると勝てないところが面白い。
さて、このチーム。
ものすごい剛速球を投げるピッチャーが登場します。
コントロールも抜群。投げたら必ずアウトにできる、すごいピッチャー。
だけどそのすごい球を投げられるのは、3球だけ。
…たった3球で、どうやって試合に勝つのん!?それで甲子園目指すとか、設定がアグレッシブすぎるやろ…
キャラの配置、ストーリー構成、演出、マンガ的にそこらへんもとても上手い。野球の醍醐味と漫画の面白さが、奇跡のようにコラボしてる。
最強にして最弱のカードを使い、果たして彼らは甲子園に行けるのか――。
滅茶苦茶面白かった。続きが楽しみです。
【2025/9/18 追記】
次にくるマンガ大賞2025 Web部門1位、おめでとうございます!! -
もしもこの世が終わるなら




2025年6月19日最近、BL小説作家様の非BL作品にハマっています。
生まれて初めて読んだBL小説は凪良ゆう先生の「積木の恋」でした。
そのときの感想は「あら、BL小説もいいじゃない♪」みたいな感想だったのですが…この作品は「積木の恋」とかなり印象が違いました。こちらのほうがエンターテイメントにまん振りしてる感じ。
地球に巨大隕石が落ち、1か月後にほとんどの生命が絶滅することになった、最後の日までの物語。
主人公はクラスメイトに毎日いじめられている気弱な男子高校生。この世が終わるというニュースを聞いたとき、彼はある決意をする。
そこから怒涛の展開。ぶっ飛んだ設定の物語だけど、登場人物もストーリーも妙にリアルで引き込まれる。
結構、強烈です。
意外な展開に続きが気になって、読むのが止められない。
人類滅亡の世界が舞台だけど、読後感は良かった。
タイトルと表紙に込められた意味が秀逸。
新井素子先生の「ひとめあなたに…」や伊坂幸太郎先生「終末のフール」に匹敵する面白さでした。
世紀末をフィクションとして楽しめる、SF好きな方におススメです -
超絶美麗なダークファンタジー




2025年6月15日初読み作家様。1巻まで読了。
試し読みだけでわかる、最高レベルの画力。背景も、構図も、隅々までパーフェクト。しかも1巻の最終ページまでずっとこのクオリティでした。ひえ~
背景はもちろん、台詞もコマ割りも、カメラワークまで海外っぽい。その中で超絶美麗な作画が展開されるので、まるでバンドデシネを読んでるみたい。
1920年代――世界恐慌直前の、禁酒法の時代がモデルになっています。
ギャングが実権を握る世の中で、孤児となり、大切な弟も失った孤独な青年が主人公。
こういう絵が超綺麗な作品って、ストーリーは……あれ……?ってことがままあるけど、さすがジャンプ…とても読みやすく仕上げてありました。登場人物は魅力的だし、無駄のないスピーディな展開で1巻一気読み。
憧れのバンドデシネみたいな世界が、ページ送りそのままでサクサク読めて、しかも絵が超美麗っていう、私には夢のような作品でした。
美麗なダークファンタジーが好きな方に超超おススメ。
絵も物語もすっごくよかった。正座して2巻を待ちます。 -
辛辣さと温かさと




2025年6月13日「スモールワールズ」がとても良かったので次は「イエスかノーか半分か」を読もうと思っていたのですが、猛烈にこっちが読みたくなったのでまずはこの作品から。
世界的に疫病が流行した、あの時代を舞台にした短編集――。
真っ赤な背景に菊の大輪の装丁が印象的。
6編の物語。ダークだったり、ほっこりいい話だったり、人生いろいろ。
「スモールワールズ」でも思ったけど、私は一穂ミチ先生の辛辣な毒の部分が好きなんだと思う。
澄み切った透明なベースに、ほんの数滴入る悪意や狂気。その毒の配分が天才的。
これは天然でやっているのではなく、きっちり計算して入れられているんだなと。この作品を読んで思いました。
かなり毒気が多いダークな作品があったり、それを全て打ち消すようなスカッとする話が入っていたりと、その緩急がとても上手くて読んでいて飽きない。あっという間に読み終えました。
最後の話「さざなみドライブ」、見事でした。あの厄災をそう描くのか…。
すっきり楽しい話ばかりではないので好みは分かれると思うけど、すごく面白かった。なるほど納得の第171回直木賞受賞作。
今度こそ次は「イエスかノーか半分か」読もうと思います。 -
さよなら、あの日の服従【単行本版(シーモア限定描き下ろし付)】
面白かった!



2025年6月10日新刊作家買い。発売前からすごく楽しみにしていました。
高校時代、ゲイであることを理由に壮絶なイジメを受けていた鯉川と、そのイジメの首謀者だった柏木の物語――。
力強い線と鮮やかなコントラストで描かれる、夜の街が最高。欲望が渦巻く不穏な空気に、一気に物語の中へ引き込まれる。
任侠が絡んでいそうだったので覚悟して読み始めたのですが、血の気が引くような残酷なシーンはなかったです。
ストーリーは二転三転して意外な方向に。
人間の愚かで臆病で醜い部分…その全てを受け入れ包み込むような、作者様独特の視点が好きでした。
エチ控えめ。綺麗に1冊でまとまっています。
綺麗に収まり過ぎじゃない…?とほんのり思わなくもないですが、重さと軽さのバランスが良くて、前作に比べるととても読みやすかった。
個性的な作画と影のある世界観が魅力的な作家様。次の作品も楽しみにしています -
特濃アラカルト




2025年6月3日初読み作家様。以前から「魔王の帰還」のコミカライズ版が気になっていて、まず原作から読んでみました。
6編からなる短編集。
1編1編がものすごく濃かった。どの作品も思わず唸るような読み応え。
でも誰もが美味しく頂ける、口当たりの良い物語ばかりではないかな…どちらかというと苦くて重い。禍々しいとさえ思うような一品も。
「魔王の帰還」、すごくよかった。なるほどこれはコミカライズしたくなるわ…私ならこの作品を一番最後にもっていくかもと思いながら読んでいたのですが。
…う~わ~、そういうこと!
全編通して見事でした。さすが本屋大賞第三位。濃厚で影のある作風が好きでした。いつか「イエスかノーか半分か」も読みたいな -
すご……




2025年5月29日この作品、すごかった。
めっちゃ激重で深いテーマなのに、一瞬で読み終わった。
冤罪にもかかわらず殺人罪で15年服役した男と、出所後、彼が自死するところを止めた牧師の物語――。
なかなかヘビーな展開だけど、怖いもの見たさで続きを読まずにはいられない。
センセーショナルな題材を使いながら、難しいテーマを描ききっている。
罪の意識と救済について、キリスト教的な視点で描かれているのが興味深かった。
上下巻完結ですが、後日譚が単話の第7話で公開されています。「後日譚 Jam」――。
Jamのラスト、私は物語としてパーフェクトだと思いました。どうしても最後まで気になっていたところだったので。彼はあれで救われたのかな…わからない。
見事なストーリーでしたが、好みは分かれるかもしれません。私はものすごく好きでした。
地雷満載の作品なので、他の方のレビューを参考にしながら覚悟して読むほうがいいと思います。
ダークでハードで胸にズシッとくる作品。
すごい才能をお持ちの作家様だなと思いました。次回作、楽しみにしています。 -
華やかな世界の裏側で(追記あり)




2025年5月24日2巻まで読了。
家庭の事情で熱海に引っ越してきた中学生の女の子と、ポールダンスの物語――。
忘れたくても忘れられない衝撃作、『adabana 徒花』の作者様。
「徒花」も作画がすごかったけど、最新作のこちらはそれをさらに上回る凄さでした。
人物の喜怒哀楽。一目で動きが分かる構図。ポールダンスショーの官能的なカメラワーク……すべてのコマが思わず見惚れるほどの巧さ。ポールダンスのシーンがいちいちカッコイイ。NON先生の画力が炸裂しています。
ストーリーも滅茶苦茶面白い。
主人公の女の子がとても魅力的。健気で素直。お母さんも素敵な女性で、この優しくて温かい親子関係がすごくいいです。心から二人を応援したくなる。
ポールダンスの華麗な世界の裏側で――夢に向かって真摯に生きている人々の姿に、勇気と元気をもらえる作品。
6/3まで1巻無料。オススメです。
【2025.10.16 追記】
5巻、神回でした
ポールダンスシーンの大胆でダイナミックな構図
血が湧きたつような高揚感と、この一瞬のために命を賭ける美しさと尊さ
1巻からフルアクセルの面白さだけど、巻を重ねるごとに面白さが加速してます
多分あれ今後の話にかかる伏線よね…伏線の張り方も見事すぎる
早く次を…次の巻をください…… -
うわぁぁぁ……好き!!!




2025年5月19日タイトルと表紙に一目惚れ。
絵も物語もなんとも趣のある美しさ。硬質な語り口が物語にぴったり合ってて、まるで古代の絵巻物を読んでいるみたい。
単話です。オールフルカラー。
一章を読み終わった時、神々しくも禍々しい世界観にぞくっとした。
第一章ということは、これからまだ物語は続くのかな…。
続きがあるなら読みたいけれど、この物語はこの章だけで終わってもいいような気が私はしました。
まるで神話を読んでいるような感覚。
あとを引く読後感で、何回読み返したかわからない。
この作品、ものすごく好き。
ダークファンタジー好きな人にオススメです。 -
うわ可愛い…




2025年5月18日新刊作家買い。
ストーリーテラーで、”きゅん萌えの匠”と私が密かに呼んでいる作家様。
今回は先生初のファンタジー!?しかも先生のXによると「過去最高なLove度の作品」っ!!!…気になりすぎてポチりました。
う~わ~、なんだこの可愛い生き物……。
朱利の透明感のある瞳が本当に綺麗。鬼というより、綺麗な目をしたフワフワで可愛い何か…。
この赤鬼くんが予想以上に可愛かった。
そして蒼先輩…かっこよ!!!
リーダーシップがあって頼りになる、仕事ができる男前。
たった1コマで彼の魅力を読者に納得させる、作者様の演出が見事。
「巧いな~可愛いな~カッコイイな~~」ときゅん萌えしていたら、一瞬で読み終わりました。230頁超えの長編なのに。
サクッと読めて、ノンストレスで楽しめる作品。面白かった。
もっと二人の物語、読みたかったな…。
とても魅力的な二人。続編希望です。 -
怒涛のオリエンタルファンタジー




2025年5月17日主人公が目覚めた場所は、辺境に建つ城の中。
自分が誰かも分からない。なぜここにいるのか記憶もない。
城の主は世無(ゼム)という、大魔法使いだった――。
2巻まで読了。
ファンタジーでこんなにワクワクドキドキしたのは久しぶり。私が今年読んだ全作品の中でもトップクラスの面白さ。
ストーリーが本当に上手い。一見明るいテイスト…だけどすべてが謎に包まれていて、何とも言えない不気味さも感じる。怖い、面白い、続きが気になる……。
そして魔法の世界観がすごい。
なぜ魔法が発動するのか、それを統べる魔法使いとはどんな存在なのか――
ストーリーも世界観もがっちり作り込まれていて、ハイファンタジー好きにはたまらない面白さ。
2巻まで読み、主人公にとってロウエの存在は何なのか考えると、胸がぎゅっとなりました。
すっっごく面白いです。ファンタジー好きに全力でおススメ。
5/29まで立ち読み増量中です -
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おにぎりの戦闘力




2025年5月7日法務局勤務の薫子は、大切な弟が急逝し心身ともに疲弊していた。深い悲しみのなか遺産相続の件で弟の元恋人・せつなに連絡をとるが――。
うわぁ…この作品、すごかった。
最初とげとげしい主人公たちに「えぇ…」となったけど、どんどん変化していって。
後半、怒涛の展開と驚きの真相に目が離せなくなりました。この作品はネタバレなしで。。
物語のキーマンは主人公の弟。
なぜ彼は死んだのか?本当に自然死だったのか?ならば何故――。
見事な構成。細かな疑問点まで、綺麗に伏線が回収されていました。
物語のすべてが、生きることについて問われていたような気がする。
さすが2025年本屋大賞受賞作。深く切なく温かい、圧巻の人間ドラマでした。
卵味噌、いつか作ってみたいな。 -
大変申し訳ありませんでした




2025年5月4日3巻まで読了。
殺人機械と呼ばれていた伝説の殺し屋が、アイドルにハマって推し活に生きる物語――。
画力がえぐい。
恐ろしいほどの画力で、ものすごくバカバカしいストーリー。
面白いけど、もったいない。
こんなふざけた話にしなくても、ここまで画力があるのならシリアスな物語を描けばいいのに。
私は……私は、ハードボイルドな世界の中で、超かっこいいエンドウオワルが見たかったぁぁっ!!!(絶叫)
でも私が間違っていましたごめんなさい。
3巻、見事でした。
なんと、1巻からきちんと伏線が張られていました。思いつきで始めた話じゃなかったのね…。
面白いです。
作画、神レベル。
ストーリーも実はきっちり作り込まれていました。これからは文句を言わず追いかけさせてもらいます。
…でもすみません、番外編でも短編でもいいから、シリアスな世界に生きる、切なくも破滅的な超かっこいいエンドウさんが見たいですお願いします。
4巻、楽しみにしています。 -
生きるために描く(追記あり)




2025年4月29日漫画家の夢を諦め、ブラジルへ旅に出た主人公。
そこで出会ったのは、漫画家になるのが夢だというスラム街の少年だった――。
Xで試し読みをした瞬間、心を鷲掴みされた作品。
1巻読了。すごかった。
主人公がブラジルで道に迷うあたりから、怒涛のように物語の中に引き込まれる。とにかく面白い。作画も見せ方も上手い。
そして想像以上に深い物語でした。
ブラジルのスラム街の総称を「ファヴェーラ」と呼ぶらしいです。目の前で人が殺されても、誰も見向きもしない街。
そんな容赦ない街で生きる彼らの世界が、読者に問いかける。
なんのために生きるのか。誰のための人生か。
1冊の中にものすごくいろんなものが凝縮されていて、その濃厚な物語に胸が締め付けられる。
1巻の終わり、どうなっちゃうのこれぇぇぇぇぇ…。
絶望と希望の間で
人生をかけて
マンガを描く物語――。
すっごく面白いです。漫画家裏話みたいなものが好きな人はさらに楽しめると思います。
【2025.10.20 追記】
2巻、さらに怒涛の展開で目が離せなくなってきました。
1巻のラストのヒキもすごかったけど、2巻は加速してる感じ。伏線の入れ方も上手いなと改めて思いました
超オススメです -
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祓い師JKとチャラ烏




2025年4月22日デビュー当時からずっと応援してる作家様。今作も発売前から楽しみにしていました。
闇堕ちした妖を祓う女子高生の亜咲と、八咫烏・天の物語。
この作品、最初は読み切りで、それが好評だったので連載が始まった作品です。
なので第二話から本格的に物語が始まります。
一巻、面白かった!
ヒーローの天…チャラい☆手が早い☆カッコイイ!!いいぞどんどん行け!!
ヒロインの亜咲は超がつくほどの陰キャで、話がすすむほど面白いキャラになってゆく。
前の作品たちに比べるとコミカルに仕上げてある印象。デフォルメした二人が可愛い。
今回も絵がすごく綺麗。
隅々まで丁寧に描かれた背景。餓者髑髏、九尾狐…迫力のある妖たちが登場すると一気に空気が緊張し、そして八咫烏の空中戦…うわ~、カッコイイ。
王道のファンタジーを、いつも綺麗な絵と魅力的なキャラで魅せてくれる作家様。これからも応援しています。 -
恋に落ちる怖さ




2025年4月20日先日読んだ「ユアソング」がすごくよかったので、新刊衝動買い。
藤丸先生が初挑戦された青年マンガ…すっっごく面白かった!!
ラブソングが苦手な作詞家が、「恋愛なんて気の迷いみたいなもの。自分は一生、一人で生きてゆく!」と思いながら買い物に行ったスーパーで、レジをしていた女性に一目惚れ。
「いやいやそんな、もうこの年で恋とか…えぇええぇ!?」
と、男性の戸惑いがコミカルでリアル。近所のスーパーが舞台なので、親近感が半端ない。ストーリーも作画も本当に上手くて、読んでいるこっちまでドキドキしてしまう。
もともとガチのアダルト作家様。ヒロインが巨乳&たまに入るエロいアングルはご愛敬…。
全方位におススメできる、大人の恋愛物語。すごく面白かった。
この作品は売れるんじゃないかな…。大ヒットして、ドラマ化までいってほしい。
二巻がすごく楽しみです。 -
怖いけど笑える




2025年4月17日「西荻窪って知ってる?」
その言葉を残して彼女は消えた。
西荻窪駅は路線図にはない、幻の駅だった――。
新刊作家買い。非BL作品。
日常に潜んでいる非日常の世界を、鮮やかに切り取っている短編集。
一見ホラーで、人によっては少し怖いかもしれませんが…めっちゃ笑いました。
第2話の猫の話、最高www
秀良子先生らしく、いろんな動物(?)が出てきます。ツッコミどころがありすぎる予測不能の展開に笑いが止まらない。
そしてなんとも不思議な読後感でした。
サラッとした作風。読後じわりと胸に残る温かさ…読んでいてとても心地よい。
さすがBL界屈指のストーリーテラー、とても面白かった。
秀良子先生の作品が好きだったら迷わず買って大丈夫じゃないかな。本当は同日発売された「これからどうする?」も読みたかったけど、今月の書籍代がヤバいことになってて泣く泣く諦めました。こちらも面白そう…近々中に読みたいな -
明るさと切なさと儚さと




2025年4月15日アダルト作品。
短編『八月の灯』を元に生まれたのがこの作品。
なので最初に「八月の灯」(無料)を読んでからこちらを読むのをお勧めします。
この作品、無茶苦茶良かった。エロ漫画の枠を超えてる。
ストーリーが見事で、すごく素敵な大人のSFでした。
海面が上昇し、街が水没してゆく世界が舞台。
そこで暮らす人々の、男女の営みを描いたオムニバス。
全体的に明るいテイスト。
明るくて可愛くて面白い。なのになぜだろう…読むほどにその明るさが切なくなる。
ラスト、感動しました。
まさかオトナ作品でこんなに感動するなんて。
バラバラの話に見えて、実は全て繋がっています。
読後感がすごくよかった。
それは彼らとその人生が、とても優しく力強い視点で描かれているからだと思う。
アダルト作品なので、かなり激しい性描写が入ります。苦手な方は注意。
しっかりしたストーリー、愛に溢れた優しいエロを求めている方におすすめです。
レビューを書いているときに気がついたけど、先生の新作が出てますね。「レジスタ!」は青年漫画枠なんだ!うわー、これ絶対読む… -
圧巻の面白さ




2025年4月12日2巻まで読了。
『BLUE GIANT EXPLORER』のNUMBER8先生が原作担当。
すっごく面白かった。二巻一気読み。話が一直線に進むので、読んでいてダレない。スリリングな演出がとても上手い。
この作品、まだ連載中で完結していません。続き…続きをください…。
読後、いろいろ考えさせられる。
自分だったらどうするか?何故こんなことが起こったのか?そして弟のいる場所――。
話の中にずっと呑気なネタが入ってきて、それが合うか合わないかで評価は分かれるかも。多分、これにも意味があるとは思うのですが…。
あらすじも何も見ずに、真っ白な状態で読み始めるのがおススメ。
読み返すと結構ツッコミどころはあるのですが、面白い。細かいことは気にせずにこのまま突っ走って欲しいと思います。
青年マンガらしい、ハラハラドキドキなエンターテインメント作品。続きが楽しみです -
お宝探しは永遠のロマン(追記あり)




2025年4月8日ギャンブル狂の父と暮らし、毎日苦しい生活を送っている主人公。ある日父が有り金をすべて持ち出して消えた――。
高浜寛先生の最新作。やっと読めました。
舞台は現代、熊本県天草。
高浜作品の中では、この作品が一番読みやすいと思いました。
天草にまつわる埋蔵金をめぐる物語。
高浜先生の莫大な資料に裏付けされた蘊蓄が、青年漫画のよくある冒険譚とは一線を画しています。ファンタジーというより実録ルポに近い。幕間に入る天草ローカルネタも楽しい。
一巻は舞台も整い、いよいよこれから冒険が始まる…という感じ。
続きが楽しみです。
【2025.11.15】
2巻読了。驚くほど面白くなってきました
高浜先生というと美しい作画&叙情的なイメージがあったのですが、この2巻は知的エンターテイメントに満振りしてきた感じ。滅茶苦茶面白かった
各章の終わりに入っているコラムもいちいち面白い。知的好奇心に溢れていて、語彙力のない私は「すご……」という言葉しか出てこない
まさに高浜先生でしか描けない物語。続きがますます楽しみです -
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あ”ーーーーーー!!!




2025年4月4日続きを!!続きをくださいお願いします!
と思わず叫びたくなる作品でした。
動物園の閉園作業のアルバイトに応募した大学生の北川は、そこで超好みのムチムチふわかわ園長・ハルさんと出会う――。
閉園予定の動物園というかなり特殊な設定。動物園の裏側を見ているようで、それだけでも面白いです。
そして絵が上手い…人も動物もものすごく上手い。
ハルさんの優しい笑顔ともちもちボディ。フワフワの髪。…ほんとに気持ちよさそう。
前後編完結なのですが、もっとずっと読みたかった…
もっとむちむちモフモフしてほしい!
二人の続きが読みたい!
単行本化したら絶対買う!!お願いします続きをください!!!
動物が大好きな二人の、優しくて可愛い物語。
絵、キャラ、ネーム、全てよかった。なぜ二話で終わらせたのかほんと謎。続きが読みたいと叫んでいたら続きを書いてくれないかなぁと期待しつつレビューを書いています。
続きが読みたい…… -
ハーフアップの魔性の男




2025年4月2日週刊誌のフリーライター・和久井と、取材中に出会った大学生・忍の物語――。
新刊作家買い。発売前から楽しみにしていました。
サクサク読める導入部、二人の出会い、深まってゆく関係…。
構成、作画、キャラ…マンガ的に高いレベルで安定している作家様。とても読みやすくて面白い。
大学生の忍が素敵だった。
華奢で繊細そうに見えるけど、実は結構タフな男前。綺麗で優しい。そして一途。和久井をまっすぐに見つめる瞳が本当に綺麗。
…これはノンケでも落ちますわ…魔性の男はあなただと思うわ…。
キスシーンが滅茶苦茶よかった。大人の男がうっかり恋に落ちる瞬間…みたいな。そんなキス。
和久井の過去が中盤明らかになってゆくのですが、彼をトラウマから解き放ったのは、忍のぶれない強さだったと思う。
1巻で綺麗にまとまっています。
重さと軽さのバランスも良く、いいドラマを見たような爽快感。社会科見学最高。
しっかりしたストーリー、魅力的なキャラ、美しい作画…ベテラン作家様の安心して読める作品。ご馳走さまでした -
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ボーダレス




2025年3月18日うーわー、この作品、滅茶苦茶面白かった。
読み放題。4巻まで読了。
大好きなチンアナゴの帯をきっかけに、着物の世界に魅了された女性・撫子の物語――。
粋がなんぼの世界に、こんなこと思うのは大変野暮だと思いますが。
作画コストがヤバそう
マンガの生産性を考えると、服の柄は無地ほどコスパが良いと思う。そもそも着物の柄やコーディネイトを一から考えるだけで大変そう。それを全ページ、素晴らしいクオリティで描かれている。
で、さらにすごいのが一貫して貫かれているテーマ性。
あくまで私のイメージですが、現代の着物の着こなしって
・ブーツを履いてレースのブラウスを中に着る…みたいにカジュアルに着ている人
・昔ながらの王道の着方をする人
の二つに分かれていると思う。その両派の魅力をバランスよく織り込みながら面白いストーリーを作るって、言うのは簡単だけど、実際に作り出すのはかなり作家の力量がいると思う。
4巻、素晴らしかった。面白すぎてリアルで声を出して笑ったのは久しぶり。しかも胸にじわっときて、爽快感もあって最高でした。
昔ながらの着方派も、自由に着る派も、着物になじみがない派も…多分全員楽しめる作品。
読み放題対象。おすすめです。 -
美しい




2025年3月14日社交ダンススタジオで出会った、就職活動中の大学生・晃介と、アラサー会社員・淳の物語――。
数ヶ月前、単話で偶然出会った作品。
第一話を何気なく試し読みをした瞬間……心を鷲掴みにされました。
最近の新人作家さんてどの作家様もすごいですが、その中でもこの作品は心を打ち抜かれるような衝撃。
作画、構成、コマ割り、キャラ…すべてが新人とは思えない完成度。カメラワークがすごく上手くて、鮮やかなシーンで読者を一気に物語の中に引き込んでゆく。
二人の気品のある美しさが印象的でした。
品があって、色気もある。
そんな魅力的な二人がどうしようもなく惹かれてゆく姿に、こちらまで心臓バクバク…。単話で追っていた時、何度「あ”ーーー!!!」と叫びながら続きを待ったことか…。
絵が本当に綺麗なうえに、ストーリーも上手い。展開も、見せ方も。200頁一気読み。
そして、きちんと人間が描かれている。
そのすべてが優しく、誠実で。
葛藤しながらも誠実に生きようとする二人が好きでした。
絵も物語も、夢を見ているみたいに美しかった。
作者様のXで、元になった曲が紹介されています。
その曲を聴きながら読み返していたら、あまりにも綺麗で少し泣きたくなりました。
この作品、大っっっっ好き。
この作品は自分のマイベストBL2025になるような気がする。
今だけ単話のほうで1話まるっと読めます。この第一話だけでも…是非。
透明感のある美しいBLを探している方に。
熱く 強く おすすめします。
(覚書:Keri Noble - Falling, 3/14 01:25 Post) -
異色作(追記あり)




2025年3月5日ある事情によって堕天し、人間の世界でお弁当屋さんを営む元邪神・レイニーの物語――。
初読み作家様。発売直後からずっと気になっていた作品。
絵のタッチがかなり個性的。可愛くて上手いです。アクションも構図も上手い。
ほんわかふんわりした物語なのかな~と思いながら読んでいたのですが。
いきなりガッ、と。胸を刺してきます。すっごく面白い。
絵も物語もなんとも独特なテイスト。
カラっとドライで、形容しがたい異質感。これは癖になりそう…。
3/15まで使えるクーポンを使ったら70%オフのセール中。買うなら今
【2025.7.20 追記】
二巻読了。すっごくよかった。
2巻に入るとさらに物語に深みが増します。
物語のテーマが明確になってきて、面白さが加速してる。
独特の世界観、明るく綺麗な作画に陰影のある物語――。素晴らしかった。続きが待ち遠しいです。 -
美しい




2025年3月2日70歳まで家族のために仕事一筋だった男性が、子供のころから憧れていたクラシックバレエに挑戦する物語――。
全5巻。オールフルカラー。韓国の作品で、ページ送りが逆です。
以前1巻無料で読めたとき、絵の美しさに一目惚れ。透明感のある色彩が見惚れるほど綺麗。
2巻からが圧巻だった。
作者様が3巻のあとがきで「70歳のおじいさんがバレエをするという一風変わった設定が全面に出ていますが、実は普通の家族の話なんです」という言葉が胸に落ちる。
どこにでもある話…だからここまで深く胸に染みるのだと思う。
バレエのシーンも素晴らしかった。
試し読みとあらすじで気になった方は、是非そのまま読み進んでほしい。
夢と、人生と、愛の話。
とても美しい物語でした。 -
One Day ではなくて Day One




2025年2月28日うわ~~、流石…。
読んだあと、思わずため息がでちゃった。
この短さの中で、なんでこんなに素敵な世界が描けるんだろう…。
ギター片手にお店をまわる流しの花村と、店にいた通りすがりの客の物語――。
読み切りです。1話で綺麗に完結しています。
阿部あかね先生が描くギターの流しが主人公の話とか、面白いに決まってる。試し読みもせずにそのまま購入。
舞台も物語も大人の世界。
先生の描かれる夜の街はふわっと優しく、温かで。
サラッと読めるのに最後は幸せな気持ちに満たされて、すごい満足感。
とても素敵な短編でした。オススメです -
君と共に見る景色




2025年2月27日仕事中に過労で倒れ、祖父のいる田舎に帰省したカメラマンと、そこで出会った神様の物語――。
先日読んだ短編「ゴッド・ブレス・ユー」がすごく好きだったので新刊作家買い。
傷ついた主人公がアマとの出会いの中で次第に癒されてゆくのですが、後半から意外な展開に…。
絵もストーリーも読みやすく最後まで一気読み。
ほぼエロなし、ストーリーメイン。少しほろ苦い、優しい物語でした。
ファンタジーとしては、最後のところはもう少し説明がほしかったかな。。。
二人の笑顔が印象的でした。
泣き笑いの笑顔が、可愛いけれど切なかった。
美しい景色を愛しい人と共に見た思い出は、その人の魂の中でずっと残り続けるのかも…ね。
新刊ですが3/3まで30%オフのセール中。 -
人が人であるには




2025年2月20日ふんわりした優しいタッチの絵。サクサク読める読みやすさ…。そこから一気に引きずり込まれる、戦場のリアル。
壮絶です。
ペリリュー島の圧倒的に不利な戦況下では、上官も下級兵士も善人も悪人も関係なく、全ての命が消えてゆく。
ペリリュー島には当時1万人の兵士が送り込まれ、生き残ったのは34人――。
私はレビューを書くとき2回は読み返すのですが、この作品だけは読み返せなかった。
でも読んで何年も経っているのに、今も彼らの生きざまを思い出す。
人が人として在るためには、その人の心のよりどころとなる、ゆるぎない何かが必要なのかなと。
主人公の田丸は、吉敷がいたから人としていられたのかな……と。
外伝で描かれている主人公のその後の話も重く、深く、切なかった。
いろんなシーンが焼印のように心に焼き付いて、忘れられない作品。
このレビューで400件目。なので自分にとって特別な作品にしました。
2025年12月5日にアニメ映画として劇場公開予定。
映画版にも武田一義先生が脚本等に深くかかわっているらしいです。10巻の大作をどこまで映画として落とし込むのか、かなり悩まれたと記事で読みました。必ず観に行こうと思っています。 -
16本の向日葵




2025年2月17日どこの書籍サイトのレビューでも評価が分かれている作品。
たしかにこれは評価が分かれそう…。
無理やり番にされたオメガの人紀と、人紀に執着する世継の物語――。
かなり怖かった。
執着というレベルを超えている。
ほぼ犯罪なんですが、彼の理由と生き様は色々と考えさせられる。
苦しみながら繋がる2人の姿に、とても複雑な気持ちになった。
他に道はなかったのか。
彼らの選んだ道を愛と呼べるのか……。
物語を読み終わったあとの、苦い余韻が好きでした。
闇系が好きな人はハマるんじゃないかな…。
必要最低限だけ見せて、見えない部分を読者に想像させる手腕が見事。
端正な筆致と構成で、読み始めたら一気読み。
タイトルはひまわりの花言葉です。
この二人、これからも16本な気がする…。
二人がいつか笑顔で99本の向日葵を抱きしめる日が訪れますように -
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すごい画力




2025年2月15日怖がりな編集者と、謎の怪奇小説家が繰り広げる心霊見聞録――。
太くて力強い線。しっかり描き込まれた、味のある風景。
冒頭から雰囲気満点、ワクワクしながら読み始めたのですが…
1巻は物語のノリに全くついてゆけず、途方に暮れました。。
主人公が「怖すぎると気絶する」という設定にずっと違和感があって。
1巻はどうにも話に乗れないまま2巻に入ったのですが、2巻からがとてもよかった。さりげに貼られていた伏線も回収され、すっきり爽やかな読後感。
星の数をかなり悩んだのですが、1巻が星3で2巻が星5…なので星4――ですが、この作品は時間をおいて読み返したらまた評価が変わってくるような気がします。
先生の新作「星と海のメルヒェン」をチェックしたら、「シャラクナ」とはかなり違う画風…すごっ。
メルヒェンはとても可愛い感じ…こちらもいつか読みたいな -
愛と官能と心の鎖




2025年2月4日新刊作家買い。
明るくて格好いいクラスの人気者・眞白と、眞白のクラスに転入してきた転校生、時鷹の物語――。
序盤から主人公の背景が謎に包まれているのですが、彼の過去が次第に明かされてゆく中盤からがすごかった。
最初のピュアな印象と違って、かなりエチシーンが出てきます。
色々巧いな~と思いながら読んでいたのですが、最終盤、クライマックスのエチシーンがすごく素敵だった。
魂と魂が触れ合うような。二つの魂が重なり混ざり合うような――。
彼の心をがんじがらめに縛っていた心の鎖。
その鎖を断ち切り、解き放ったものの深さに胸が熱くなった。
この作品は来年のBLアワードに来ると思う。きっと来ると思う。BLの良さがこれでもかっていうくらい詰め込まれた作品。
ネタバレなしで、とにかく読んでみてほしい。
優しくて深くて胸にしみる物語。
この作品、ものすごく好き。 -
尖ってる和菓子職人×クセ強めのパティシエ




2025年1月30日この作品、すっっごく良かった!!電子コミック大賞70%クーポンを使って購入したのですが、予想以上の大ヒット。ポチってよかったぁぁ!!!
堅物和菓子職人・白川と、チャラいパティシエ・佐野の物語――。
とにかくこのパティシエのクセが強いです。チャラくて五月蠅い。くどいほどチャラい。
そしてその相手が、頭ガッチガチの堅物、職人の白川。
どちらもアクの強い強烈なキャラで、物語についていけるか最初かなり不安だったのですが…。
見事でした。
頭ガチガチの唐変木が、彼との出会いで少しずつ変わってゆく。
変化してゆく世界の鮮やかさとワクワク感で、どんどん物語の中に引き込まれていった。
スイーツを舞台にしたお仕事BLとしても本当に面白かったけど、その中で二人の距離が近づいて行く過程も見事。優しく楽しいだけでなく、きちんと大人の苦みも入ってて、読み終わったあとはふわっと幸せな気分に満たされる。
キャンプ先生の作品の中では「悪友」が一番好きだったのですが、こちらも同じくらい好きかも…。素晴らしかった。
エロ不要、ストーリー重視、個性が強くて一癖あるBLが好きな方に全力でおススメします -
ゴシック×ダークファンタジー




2025年1月22日世界の裏側で、異形(グレニマル)を狩る男たちの物語――。
この作品、表紙もカッコイイですが、中はさらにカッコいいです。
冒頭の「第0章/プロローグ」は序章で、メインストーリーは次の章から始まります。
シャーロックホームズとか切り裂きジャックが出てきそうな、19世紀末のロンドンっぽい世界観。移動手段は馬車。
このゴシックな絵と雰囲気が、最高によかった。
主人公が影のあるイケメンで、激しいアクションシーンもスピード感があってカッコイイ。
背景も衣装デザインも1頁1頁がまるで絵画みたい。本当に絵が綺麗。
1巻読了しましたが、内容は青年マンガらしくまぁまぁハード。だがそこがいいです。面白かった。
ダークファンタジー、バディもの、シリアルキラー、トラウマ、人外、剣士やイケオジがお好きな人におススメです -
透明感のある美しさ




2025年1月18日三話まで読了。
この作品、すごかった。最近の新人作家さんてみんなすごいけど、その中でも驚愕するほどのインパクト。
心を射抜かれるってこういうことかも…。とにかく全てが美しい。
二人の気品のある美しさ。
華やかなダンスホール。
懐かしいけれど胸が痛む、思い出の曲――。
絵も物語も構成も、とても新人作家さんとは思えない完成度。
元々カメラワークが得意な作家さんなのかな。社交ダンスという舞台がすごく合ってる。
大人が仕事のあとに集う、夜の社交場――。
この洗練された大人の雰囲気に、就活中の主人公というフレッシュな組み合わせもすごくいい。
…第三話が。第三話が…っっ!!(吐血)
続きを心して待ちたいと思います。
【2025.2.7 追記】4話読了。3/14に単行本が出るからそれを待とうと思っていたのに…我慢できませんでした…。四話も最後が「うぴゃー!!!」だったです。物語の引きが上手い…上手すぎる… -
超絶怒涛のエンターテイメント




2025年1月13日約3年ぶりに書かれた日高ショーコ先生のBL。
内容が難しいと聞いていたので、自分に理解できるか不安だったのですが…。
大丈夫でした。
たしかに難しかったけど、読み手に分かるようにように工夫されてる。
その上で圧倒的構成力で、読者をアノマリーな世界へ引きずり込んでゆく。
とてつもなく面白く、一度読み始めたら止まらない。
BL要素は薄いです。エチエロほぼなし。
濃密な恋愛模様というより、怒涛の展開を楽しむ上質なエンターテイメント作品。
パズルのように組まれた精巧な仕掛けに、ただ身を任せて酔いしれる。
本当にストーリーが凝っているので、読み返すとさらに面白さが増します。
BL界屈指のストーリーテラーが描く、過去と未来をつなぐ壮大な物語。
日高ショーコ先生の天才的な構成力…やっぱりすごいな…。
SF、ミステリ好きにおすすめです。 -
大正義オメガバース




2025年1月3日わぁ~この作品、すっごくよかった!
試し読みでピピっときたのでセール衝動買い。
アクシデントでたまたまルームシェアすることになった大学生、樹望と凛久の物語――。
毅然とした美しいオメガと、優しくて強いアルファ…オメガバースの中でも、この組み合わせって大正義だと思う。
すっきりした綺麗な絵。テンポの良いストーリー。オメガバならではのネタをうまく使いながら、でもオメガが可愛そうにならない、ノンストレスの面白さ。
とても魅力的な二人でした。
二人とも芯が強い。キャラとその背景がきちんと押さえてあるので物語に厚みがあって、大満足の読後感。すごく好きだったので、そのまま番外編も即買い足しちゃった。。
番外編もエロだけかと思いきや、二人の一面が垣間見れて、ラブもあって、こちらもとても好きでした。
1/9まで30%オフのセール中。おすすめです -
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圧巻




2024年12月18日3巻完結。
鬼の血を引く一族を描いたオムニバス。
歴史音痴な私…最初は内容が難しそうで不安になったけど、そのまま読み進んで大丈夫でした。
この作品は特に作画がすごい。美麗な背景、緊張感のあるアクション…特に3巻がすごかった。
流れるように進む戦闘シーンと、クライマックスで2頁ぶち抜きで描かれる大ゴマの迫力。痺れるほどカッコイイ。
ストーリーは最初どういう方向に進むのか全然わからなかったけど、3巻まで読んで納得。なるほどこういう物語だったのか――。
あらためて表紙を見返したとき、タイトルに込められた意味にぞくっとした。
読むなら是非3巻まで読むことをおすすめします。
熟練の画力で描かれた影の歴史絵巻。
美しく、切なく、深かった。
レビューは少ないですが、もっと評価されてほしい一冊 -
この胸の痛みと愛しさを




2024年12月13日今月は新刊ラッシュでお小遣いが大ピンチなのに、ど~~~してもこの作品は我慢できなくてポチってしまいました。。
同じアパートに住んでいる、売れないホストと小説家の物語――。
今回私は「丸眼鏡の魔性」という、新たな扉を開いたかも。。
サイトーさんの顔面が完璧なんです。そこに丸眼鏡という癖のあるアイテムが追加され、絶妙にマッチしてる。彼のふと見せる表情や仕草がぞくっとするほどカッコいい。
そして八重歯の童顔ホスト・タカヤ君。
二人が出会うことによって、暗闇を歩いていた二人に光が差し込む。
ひとりぼっちで泣く夜に。
どうしようもない後悔で眠れない夜に…
それでもいつか朝は来ると。
背中を押してくれるような物語。
朝の光に包まれるような、清々しい読後感。
山田ノノノ先生の作品はいつも力強いメッセージと意志が込められていて、そこが私はたまらなく好きです。
作品を発表するたびにいつも新しい側面を見せてくれる山田ノノノ先生――これからも応援しています -
選ぶということ。選べる、ということ




2024年12月9日いま私が一番注目している作家様。
前作「俺はヒロインになれません。」がとても面白くて、次に読んだ「ブランクコード」で心を射抜かれました。最近のBL作家さんでここまで心の影を正面から描いてる作家さん、見たことがなくて。
先生の最新作、とても楽しみにしていました。
今回の作品は夜間学校が舞台。中卒のアラサー元ホストと、秀才DKくんの物語。
サクサク読めてギャグっぽいのに、読後に胸が熱くなるような感動があるのは、テーマの掘り下げが鋭くて深いからかな…。
主人公がすごく優しい。しかもその優しさを周囲に気づかせない心配りまでする子で、心から応援したくなる。
でも彼の心を縛っているものは想像以上に根深いもので……。
これ以上は何を言ってもネタバレになりそうなので割愛するけど、とても綺麗でロマンティックな物語でした。なんというか、ディアプラスっぽい。
読むなら見開きで読める環境で、是非。
サノアサヒ先生の作品、すごくいいですよ。読ませるストーリーと、ちょっと癖のある魅力的な作画。深いテーマ性…。おススメです -
唯一無二の無垢な世界




2024年12月6日新刊作家買い。今回の舞台は本格ファンタジーということで、発売前から楽しみにしていました。
もりもより先生の新作、想像以上にすごかった。神がかってる。
1頁1頁が息を呑むほどの美しさで、そのたびに立ち止まる。
人物も背景も小道具も、細部まで美しい。
その中で一番美しさが際立っていたのは、主人公の穢れのない美しさ。
こぼれる涙が眩しいほど綺麗。
ストーリーは前作よりすっきりしていてわかりやすく、それが絵の美しさをさらに際立たせてる感じ。一度この超絶美麗な世界に足を踏み入れると、魔法をかけられたみたいにどっぷり没入してしばらく現代に戻れなかった。
リタの村を出た理由が…ああああ……。
1巻は続きが気になる感じで終わっていますが、それでもすごい満足感。素晴らしかった。もりもより先生の魂まで感じるような作品でした。
続きを心して待ちたいと思います -
スルメ漫画




2024年11月30日地味で無表情でもっさりしている、フジイという男。
どこにでもいそうでどこにもいないフジイの日常と、それを取り巻く人々の物語――。
淡々と話は進むのに、ものすごい吸引力。かなり面白いです。
11/30まで1巻無料で、1巻読み終わった時には秒で3巻まで大人買いしてしまいました。。
友達と飲んで笑って楽しい日もあれば、何をやってもさえない日もある。
平凡でささやかな日常の中で、人の生き方や幸せをさらりと問いかける。
オチもクライマックスもないのに強く印象に残る作風…誰にでも描けそうで描けない世界。
何度読み返しても味がある、スルメみたいな作品。
【2025/4/18追記】2025年マンガ大賞第2位、おめでとうございます!! -
スクールカーストの両雄




2024年11月28日びっくりした…まさか自分がこの作品で泣くとは思わなかった……。
陰キャを自認するゆうちゃんと、ハイクラス陽キャ・かけるの物語。
子供の頃は仲が良かったけど、いつしか学校のカースト制度に飲み込まれ、疎遠になっていた二人。
二人を隔てる心の壁は厚くて高く、「この二人、どうやったらくっつくの??」と思いながら読んでいたのですが。。。
クライマックスでとんでもない方向に話がぶっ飛んで思わず吹いた。
シリアスなのか笑っていいのか分からない。読み手の想像を450度くらい回転した斜め上の方向で攻めてくる。なんだこれはwwww
奇想天外で破天荒に見えたけど…実にまっすぐな恋でした。
その純粋さと不器用さに胸がいっぱいになって、いつの間にか泣いていた。
読み終わったあと、思わずため息をつきながら「すっごいな…」て声が出ました。
かなりアクが強いキャラとノリなので、合わない人はいるかもしれない。
私は好きでした。ものすごく好きでした。
個性的なBLが好きな人に熱くおススメします。 -
優しい関係




2024年11月25日新刊衝動買い。「根暗とギャル男」の作者様。
カメラマンの飛野とアシスタントの光雄を描いた表題作の他に、短編が1本入っています。
シンプルな線。光と影の美しさ。テンポの良いストーリー…読んでいて気持ちいい。
二人のキャラも魅力的だった。
完璧主義者で周囲と衝突しがちな主人公を、ふわりと包み込む光雄がいい味出してます。
正反対な二人がぶつかりながらも混ざり合い、次第に優しい空気を帯びてゆくところがとてもよかった。
BLというより、良質なヒューマンドラマみたい。面白かった。
タイトルに深い意味が込められていたのね…。
エロも甘々もないですが、静謐で透明な空気感がすごく好きでした。
この雰囲気、この感じ…好きな人はきっとハマると思います。
素敵な作品でした。 -
165pから読むダークファンタジーBLの最高峰




2024年11月16日読み放題より。
エクソシスト(悪魔祓い)のランスと、警察官ギルバートの物語。
海外の作品なので、ページ送りが逆です。
普通は右から左のところを、左から右へ進みます 。
とりあえず読んでみたら、左右逆の違和感がすごくて、内容が全然頭に入らない。。。
仕方ないのでレビューを参考に、165ページから読み始めました。
…すごい。この方法で読むと、目が慣れてかなり読みやすい!
(※注意 165頁~の話は、キャラの核心に触れます。ネタバレになるので、この方法はあくまで最終手段としてやった方がいいかも)
……さて、そんなイレギュラーな読み方をしてでも読みたかったこの作品。
絵もストーリーも素晴らしかった。
よく表紙は綺麗なのに、中身は……っていうことがあるけれど、この作品は最初から最後まで、圧巻の美しさ。しかも攻め様が鼻血モノでかっこいい…。
物語はかなりハード。
容赦なく残酷なシーンが入るので、相当覚悟して読んだほうがいいと思います。
一応ラブもありますが……甘くはないです。エロも控えめ。BLとして読むと、好みは分かれるかも。。
でも、ダークファンタジーとしては最高でした。
どこまでも堕ちてゆくような深い闇。
魂が引き裂かれるような苦痛と絶望――。
『In These Words』が好きな人だったらきっとハマると思います。
凄惨さは In These wordsと同レベルでえぐいです。
でも同じくらい…恐ろしくも美しい世界でした。
2025/1/31まで期間限定で読み放題で読めます。
闇系が好きで、ダークでハードで重い作品が好きな方におすすめです。 -
特濃クライムサスペンス




2024年11月13日男は病院のベッドの上で目が覚めた。目が覚める前、何か悪い夢を見たような気がしたが、男は自分の名前も過去も、すべてを忘れていた――。
読み放題。
2022年電子コミック大賞ノミネート作品。
表紙の妖艶な美しさに惹かれて読んでみたのですが、この作品、すっごくおもしろかった!!!!
謎だらけの冒頭からどんどん引き込まれ、最後まで一気読み。
作画も素晴らしかった。
アウトローな男たちの色気が炸裂しています。
ずっとハラハラドキドキの展開で、最後まで展開が全く読めなかった。
ページ数の関係かな…最後がちょっと駆け足だったけど、上下巻のボリュームで、それぞれの人生、苦悩、心の闇まで描いているところが見事。
青年マンガらしく一部凄惨なシーンが入りますので、苦手な方は注意。
この作品を読み放題で読めたのはすごくお得感がありました。
クライムサスペンスやノワールものが好きな人におススメです。
ERR_MNG