わが美しきヴィクター【単行本版(電子限定描き下ろし付)】
鹿島こたる
このレビューはネタバレを含みます▼
鹿島こたる先生の作品はまつ毛バサバサの耽美な絵で一昔前(二昔?)の少女漫画みたいだな〜と思ってはじめは敬遠していたのですが、1つ読んだらどハマりして今は作者様買いです。
わがままで唯我独尊なブラッド様。ヴィクターに対する傍若無人な態度は本来なら褒められたものじゃないけど、ブラッド様のキャラなら全然許される、というか気持ちいい。野蛮な獣を教育して教養ある人間にするというお金持ちのお遊びから始まったブラッドとヴィクター。マイフェアレディーかプリティウーマンかと思いきや、もっとずっと濃厚で深い関係。はじめはブラッドは自分の思い通りになる「物」として扱いヴィクターは崇拝し無条件に従う主従関係だったけど、最終的にはブラッドが分離不安を感じるくらい執着しヴィクターは素直になれないご主人様の言葉の裏を読んで対応出来るくらいのいい関係に。シリアスだけじゃなくて最後にちょっぴりユーモアがあるのもいい。すごく好きな作品です。
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