緑土なす
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緑土なす

みやしろちうこ/user

美形の超絶絶倫王(弟)×地味系庶子(兄)

ネタバレ
2024年5月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ 中華系歴史ファンタジー。ラセイヌ国の険しい山奥で変わり者の老学者に育てられた足弱は、その名の通り片脚が不具で、老人亡き後は山で一人で暮らしていました。その足弱が王族の行方不明の庶子探しで都に行き、今世王の面通しを受けることになります。食事も着物も全て質素で人慣れせず、もっさりとした30半ば足弱は、燦然と輝く金髪碧眼の最後の王族•今世王レシェイヌに見出されます。国土に緑と豊穣を与えるラセイヌの王族は同じ王族しか愛さず、レシェイヌは一目で足弱を見抜き、生涯の愛を捧げるのでした。野人のような足弱が、煌びやかな都で若く美しいカリスマ王である弟に愛され、灰色狼と呼ばれる王族に全てを捧げる忠臣達に傅かれるドラマティックな1〜2巻、足弱の生まれた背景を始め二人を巡る短編集が3巻、結婚が決まってから結婚式直後までの二人と周辺諸国、灰色狼たちを巡る4〜5巻、結婚後の新婚編が6巻となります。初期衝動の現れなのでしょうか、確固たる世界観、展開、次々と現れる魅力的なキャラ達と1〜2巻の勢いが素晴らしいです。入り込むと続きを読みたくなりますが、内容的には2巻までで十分かと思いました。
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