しまなみ誰そ彼
」のレビュー

しまなみ誰そ彼

鎌谷悠希

尾道と古民家再生とLGBTQ

2024年5月19日
夏休みの二日前、高校生のたすくはゲイ動画を見ていたことを教室で暴露され、クラスメイトからホモと揶揄される――。

数年前に読んだ作品なのですが、先日シーモア島でこの作品の話になったので再読しました。

舞台は広島の尾道。
画面いっぱいに描かれる尾道と瀬戸内海の風景がとても美しい。
最初はこの尾道の風景に惹かれて手に取ったのですが、さまざまな性指向をもつ人々と、その生き方がとても印象的だった。

内省的な語り口で、初めて読んだときには正直微妙な感想だったのですが……今読み返してみると、かなり印象が違いました。面白い。
最初ちょっと読みにくかったけど、次第に物語の背景がわかってくるとラストまで一気読み。

いろんな性志向の人が登場します。
彼らの生きる苦しみ、悲しみ、喜び、幸せ…LGBTQについて深く考えされられる。
読み終わって何年も経っているけど、強く印象に残っている作品。
5/23まで1巻無料
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