いつか死ぬなら絵を売ってから
」のレビュー

いつか死ぬなら絵を売ってから

ぱらり

「持たざるものの視点」が上手すぎる

2024年5月21日
3巻まで読了。話が進んで登場人物も舞台も広がり、より深みが増してきて非常に面白い。
この作家さん独特な魅力が、「マイノリティ視点」を非常に具体的に描くこと。毛色の違う別作品でも感じていたが、視線の切り込み方が身近な体感がないとなかなか描けなさそうな描写。それが本作では成り上がりに絶妙にマッチして面白い。改めて読み返して、1巻冒頭に至るまでのこれからの二人の軌跡が楽しみすぎる。
また、次の巻への引きのテクニックもいつも良すぎて待ち遠しい。
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