傑作としか言いようがない





2024年6月26日
紀元前300年代のマケドニアのアレキサンダー大王の書記官だったエウメネスの物語。過酷な境遇にさらされながら知恵で様々な国や人々と関わっていく。一つ一つのエピソードが丁寧で、それが積み重なっていくにつれ、一人の人間の数奇な運命の物語が展開していく。残虐な殺戮の描写があるのに、どこか静かで荘厳ですらある。あの傑作「寄生獣」の後にこんな傑作が描けるとは!実在した人間の話だから結末はあるのだけれど、終わってほしくない一方で、壮大なロマンを結末まで見届けたいとも思う。

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