能美先輩の弁明【単話版】
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能美先輩の弁明【単話版】

大麦こあら

絵も話も良すぎる!祝!完結!!

ネタバレ
2024年6月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ 第6話、7話、切ないです……でもそのすれ違いを、絵と話運びで読ませてくれるので、胸にすっと入ってきます。
先輩は、体験して知っていくんですよね……。垣根や線引きをつくらず、どんどん拓いて知ってゆく。その生き方はクズと表現されたりもするけれど、それは現代の枠組みの中ではそう表現されるだけで。彼自身は何事もカテゴライズせず、まず体験し、知ってみて、善く生きようとするだけ。
ゆえに他者の気持ちに敏感だけど、自分の気持ちの理解は後回しになるのだろうなとも思う。

対する瑛人くんは、言語化し線引きして、奥深く推察する生き方にみえる。先にゲイと公言するところとか、元々先輩に惹かれてたけれど、言動行動を知りつきあいたくないタイプと頭で判断しカテゴライズするところとか。でも、そうして線引きし判断する力が高いゆえに、自分を見つめるから自己の理解も深いんだろうな。

経験を持って人生を探る能美先輩と、理性をもって物事を見ようとする瑛人は真逆ともいえるけれど。
瑛人の線引きを乗り越えて近づける先輩は、瑛人の視野を広げる貴重な存在であり。
先輩自身が無自覚な「自己肯定感の低さ」を察知できる瑛人も、先輩にとって稀な存在。

二人が共にいることが自然な喜びで。
まさに「魂の片割れ」と呼ぶに相応しいはず。

自信持って!能美先輩も瑛人くんも!

第7話に切なくなりながらも、主人公2人のことがより好きになりました。
いつも大麦先生の作品のキャラは応援したくなります。
絵も話運びも最高です!



★追記★
完結した!!最後まで哲学が2人を繋いでて、素敵でした!とにかく最後まで、二人の表情が!良かった!!!
大満足ですが…………
いちゃいちゃも読みたいに一票!!!
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