どうも魔法少女(おじさん)です。 異世界で運命の王子に溺愛されてます
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どうも魔法少女(おじさん)です。 異世界で運命の王子に溺愛されてます

志麻友紀/小野浜こわし

クセの強い設定が好きなら

ネタバレ
2024年7月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ 「おじさんの手、にぎにぎして楽しいか?」「楽しい」こんなやりとりが微笑ましい受攻が主役です。
プリ◯ュアみたいな魔法少女の集団に混ざる、くたびれたスーツのおじさん。パンチが効いてて好きです。
えっちな場面ではおじさんの実況系喘ぎが良かったです。年下攻の王子様が、魔力のためと言いながら早々に本番まで持ち込んできたのも面白かった(試し読みの段階でしちゃってます)。
ただしこのおじさん、本当のおじさんではありません。22才コンビニバイトの「俺」が厨二病のときに考え出した「最強でかっこいいおじさん」なのです。異世界転生の際にそのおじさんの姿になっただけです。これっておじさん受といえるのか?中身22才の青年では?という哲学に至りそうですが、22才の青年は自分の事を好きではなかったので嬉々として「最強でかっこいいおじさん」として振る舞います。
もういっそ、22才の俺が考え出した…とかではなく、元からおじさんのキャラで良くなかった?とも思いますが。最後まで読むと22才の俺と、幼かった頃の攻の出会いが書かれていますので、なるほどと思いました。
ストーリーとしては厄災を倒した後も王朝に潜む敵が、とか王位継承が、とか規模が大きかったはずなんですが、主軸であるはずの「おじさん」について哲学してしまい純粋に楽しむことができませんでした。
試し読みしてみて、クセの強い設定がお好みに合えば楽しめるかと思います。
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