恩田星人
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恩田星人

雪路凹子

蝉の季節に

2024年7月13日
蝉と宇宙人という、何ともシュールな組み合わせに躊躇していたが、蝉の季節だからか(?)半額になっていた。

宇宙人のオンディーに助けられた蝉丸が、何故か求愛してくるというお話。
ストーリーは半分はギャグテイストなので、正直、中盤までは掴みどころがわからずに、軽く読んでしまっていた。
だが、中盤以降は成長した蝉の短命さを上手く活かしており、予想外に感動させられ涙が…
夏の終わりは切なくもあるが、それでも季節は巡りまた夏がやってくる。

致しシーンは数ページと少ないが、美しい絵も相まってとても官能的。
作者様はとにかく水の使い方が上手く、流しっぱなしのシャワー、水栓などから滴る雫、風呂の中のアクロバティックから生じる泡など…よくぞ美麗な2人をびしょ濡れにしてくれた!と拍手した。

蝉についての雑学もあり興味深かった。
この夏は困っている蝉の幼虫を見つけたら助けてあげよう、恩返しがあるかもしれない。
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