烏は恋の糸に囚われる
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烏は恋の糸に囚われる

百々地さ和

千年に渡る壮大な拗らせすれ違いLOVE

ネタバレ
2024年7月21日
このレビューはネタバレを含みます▼ セール作品見てたら表紙が気になってクーポン併用して読みましたー。結構よかったー。
現代における妖どうしの千年拗らせラブ!!
舞台は現代京都。攻めは実は烏天狗で現在は人間社会に溶け込み大学講師として生活しています。そんな烏天狗は千年前突然姿を消した、悪友だった女郎蜘蛛(受け)をずっと探し続けていました。そしてある事をきっかけに再会できたんですが、なんと受けは両目と心臓を封印されちゃってたの!原因を尋ねても記憶を宿していた眼がないので覚えていないと。そこでピーンとくる私。あ、これ、あれでしょ?当て馬がイケメン陰陽師で、2人を邪魔するために受けの記憶を奪ったんでしょ!?安倍晴明的なやつでしょ!?と、イケメン陰陽師への高まる期待!!→→→結果、全然違ったぁぁぁ、陰陽師なんか1人も出て来ねぇぇぇ(笑)。以下ネタバレです→。実は千年前からこの2人おもいっきり無自覚両思いケンカップルでした。でも、攻めはワンナイト主義で妖怪、人間、男女問わずモテモテだったの。それでも受けが好きだったので気持ちを伝えるんですがそれがものっすごく中途半端で不発に終わってしまいます。なので受けにきちんと伝わらず、受けもツンツンデレデレ淋しがり猫ちゃん(蜘蛛なんだけどね。)だから拗ねちゃって、攻めへの膨らむクソデカ感情が辛過ぎて、もうこんなのやだやだ、しんどいつらたん、そうだ攻めへの気持ちも記憶も消しちゃえ!ってことで受けが自分で目も心臓も封印してました(笑)。結局千年前からお互い『お前しかいらねぇ。』状態だったのに壮大なすれ違いをしていたんですね。で、眼も心臓もみつかりバカップルハピエンめでたしめでたしで終わります。受けが心臓を隠していた場所は、おぉ!成程な!と思いました。攻めが、心臓をなくした受けの消滅を防ぐ為に眼と心臓を必死で探すのと、背中から黒い羽がババーンとはえてズバババーンと飛び立つのがかっこよろしかったです。エロはありますがあっさりめ。でも修正がグラデーショントーンだし、絵が綺麗なので美しい濡れ場って感じ。定価じゃわざわざ買わないかなって感じですが、普段あんまり読まないタイプの話なのでよかったです。京都の名所も、あーあそこやな、みたいにちゃんと描かれています。正直、感動じゃぁぁぁ号泣ぅぅぅぅまではならなかったけど、結構ジーンとしたしコスパよかったんで☆5でおねがいしゃす!!
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